フォトグラファーの早季子、大学院生の悠、インテリアコーディネーターの遼子の3人の女性のつきあっていた恋人との関係から新たな恋への決断を、3人を絡ませながら描いた小説。
短編連作で、早季子、悠、遼子の順に2巡させて6話で構成し、前半3話はそれぞれが前からつきあってきた恋人との関係ないしそこから新たな恋への予感のようなところでの思いを描き、後半3話でそれぞれが新たな恋へと踏み出していくその流れ・揺れ・思いを描いています。
3人が、そして3組が、少しずつ異なるものの、いずれもわりとさっぱりとしたサバサバした人となりや関係として描かれていることが、読後感をよくしています。
どこか日本語っぽくない文体も、爽やか系の視点というか描き方にはフィットしているのだと思います。こういう文体。修飾語が後からついてくる。例えば「母の眠り。薬の作用で、深く、やすらかな。」(178頁)。最初はところどころ違和感を持つのですが、話の感覚がライトなので、読んでいるうちに馴染んでしまいました。
野中柊 集英社 2008年12月20日発行
短編連作で、早季子、悠、遼子の順に2巡させて6話で構成し、前半3話はそれぞれが前からつきあってきた恋人との関係ないしそこから新たな恋への予感のようなところでの思いを描き、後半3話でそれぞれが新たな恋へと踏み出していくその流れ・揺れ・思いを描いています。
3人が、そして3組が、少しずつ異なるものの、いずれもわりとさっぱりとしたサバサバした人となりや関係として描かれていることが、読後感をよくしています。
どこか日本語っぽくない文体も、爽やか系の視点というか描き方にはフィットしているのだと思います。こういう文体。修飾語が後からついてくる。例えば「母の眠り。薬の作用で、深く、やすらかな。」(178頁)。最初はところどころ違和感を持つのですが、話の感覚がライトなので、読んでいるうちに馴染んでしまいました。
野中柊 集英社 2008年12月20日発行
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