daichanの小部屋

ある平凡な将棋指しの日常

週刊将棋

2008-08-12 10:40:50 | 予定・お知らせ
昨日書き忘れましたが、今週も週刊将棋に村山特集が出ています。
続編ですが、一応別々に読んでも大丈夫なように、ある程度切り離された内容にしたのはささやかな工夫です。
先週分含めて、感想などはぜひコメント欄にどうぞ。


今日も書ききれなかったネタを一つご披露。
コメントも寄せてもらってますが、最近の若手の中で終盤力が有名な棋士と言えば「スーパーあつし君」こと宮田五段です。彼とは同い年で、三段リーグで負かされ続けること6回という間柄なのですが、企画の打ち合わせ中担当の内田さんから「宮田さんと、村山さんの終盤の違いってどういうところですか?」というようなことを聞かれました。僕はとっさに、「村山先生を裸玉とすると、宮田君は大道詰将棋でしょうか」と答えました。

村山先生については先週号で書いた通りで、囲いを崩して裸にした王様を中段でとらえる終盤に特徴がありました。大駒を使うのが得意なことも合わせて、そのイメージは「裸玉」とマッチします。
それと比較すると宮田君の終盤というのは、一見手が狭く見える局面、それも残り時間の少ない状況で、なかなか気づかないようなハッとする手が飛び出すところに特徴があるような気がします。そういうイメージから「大道詰将棋」という言葉がとっさに出てきたわけです。

将棋は完全情報ゲームですから「終盤は誰が指しても同じ」という根源的な一面がある一方で、「終盤にも棋風はある」のもまた事実です。そうしたことはまた別の機会があれば書いてみたいテーマですが、今回はやはり本題からそれそうなので本文からは外しました。
口に出してみて、なかなか面白い違いだなと感じたので、ここに書き残すことにしました。皆さんには「ああ、たしかにそうだね」とうなずいてもらえるでしょうか?


昨日はゆっくり棋譜並べできたので、今日は連載の原稿書きです。大きな特集が終わったところなので、今週は〆切がやってくるのがずいぶんゆっくりに感じられますね。同じ一週間なんですが(笑)