★さちゅりこん――渡邊史郎と縦塗横抹

世界が矛盾的自己同一的形成として、現在において過去と未来とが一となるという時、我々は反省的である。(西田幾多郎)

小原神社を訪ねる(香川の神社115)

2017-11-16 13:49:01 | 神社仏閣


白山神社古墳から東に進むと、田んぼの真ん中にこれまた盛り上がった場所が見られた。「向城」のあとらしい。そこに「小原神社」が建っている。向城は香西氏の子分であった眞鍋氏の城であったらしい。部下の武士たちは農業を営み、いざというときのためにあぜ道に武具を置いていたらしい。そもそも武士と農民ははっきり分かれていたとは限らないのであった。それをぶちこわしたのが所謂戦国時代後期の兵農分離政策である。しかし、農民がその後も刀を隠し持っていたのは周知の事実だ。いきなり誰かがぶっ放す可能性があるのは、アメリカだけではないのである。



注連石は昭和六年らしい。この「小原神社」は、案内板によると、「掘り出し荒神」とも言うらしい。割と、掘り出すもんだよね……。祭神は「保食神」。案内板によると、西嶋八兵衛が木太町の開発をやった時、流行病で人が次々に亡くなったのでそれを弔ったものだそうだ。西嶋さんは、【ボーイズ】生駒高俊【ラブ】によって雇われた人で、香東川の流れを変えた天をも恐れぬ例の土木屋さんである。思うに、土木工事をやっていて、それだけの古墳や平家の塚などがぶち壊されたことであろう。我々は土をこねくり回す文化的体質である。はじめは、ナンカコワイナーと思っていても、掘り出していると何か興奮してきてよいしょよいしょホリダシモンがあるかもよ、とどこまでもやってしまうところがある。この荒神もあやしい。本当は、弔ったのではなく何か掘り出してしまったのではなかろうか。そして急いで埋め戻した……「掘り出し荒神」






あぜ道を帰ります。


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