聖霊降臨後最終 主 日
「今週の祈り: 力と強さあふれる神様。御子は私たちに仕える道を示してくださいました。恵みの富を受け継ぐ者として、正しいことを知る知恵と、あなたの造られた世界に仕える力を与えてください。あなたと聖霊とともにただ独りの神、永遠の支配者、御子、主イエス・キリストによって祈ります。 ♪ アーメン
〇 聖霊降臨後最終 主 日 説教 (週報掲載説教要旨)
先週の福音から
聖霊降臨後第25主日 「できることはする」 小泉 基牧師 ゼファニア1:7,12-18 Ⅰテサロニケ5:1-11 マタイ25:14-30
■タラントンの譬えは、受け取った額が異なるので一見して不公平な印象を持つ。そして確かにわたしたちの社会はそんな不公平な格差社会となってしまっている。わたしたちは生まれる環境を選ぶことも出来ずに、ただこの社会の中でジタバタしてみるしかない。
■しかしこの譬えが告げるのは、神さまの恵みの大きさである。ここに書かれている1タラントンは、現在の貨幣価値に換算すると約4000万円ほどだという。わたしたちにとっては、2億円も4000万円も大金であるに違いない。
■そしてこのお金は、主人が僕に預けたお金である。つまりわたしたちの財産ではない。わたしたちのタレントは神さまから預けられているに過ぎず、これは返すべきタレントなのである。
■イエスさまがここで問題にされるのは、わたしたちにいくらの資産を運用する力があるのか、ということではなく、わたしたちと神さまとの間に、愛のある関係が成立しているか否かである。もしそれが、愛のある関係であるのならば、神さまからお借りしたタレントは、ただ眠らせておく、自分のためだけに使う、ということになるはずがなく、必然的にそれを大切に用いてお返しすることになる。
■パウロはロマ書(11:36)で「すべてのものは、神から出て、神によって保たれ、神に向かっている」と語っている。わたしにかかわるすべてのものは、神さまから出て、そして大きな財産としてわたしに託されているのだから、額の多寡を問題にするのではなくその愛に応えるために、その用途に従って、誠実に用いなければならない。
■ドイツ人の神学者が次のように言う。「わたしたちは、何事をする場合にもできるだけのことしかできません。あなたがたにも、このわたしにも。しかし、できるだけのことしかできないというこの制約は、同時に、『できるだけのことはできる』、という祝福でもあります。なんと素晴らしいことではないでしょうか、この『できるだけのことはできる』ということは!」
■わたしたちが、羨んだり、妬んだり、羨望の眼差しで見ている、あのひと、このひとのようである必要はない。たとえ、心配や、不安や、思いわずらいがわたしたちの心を支配しそうになったとしても、わたしたちは「できることはする」、という思いで、神さまの愛に応えていきたい。(小泉)
《来週の礼拝》
#12月3日 午前10時30分 待降節第1主日 礼拝
*司 式:岡田 薫牧師
*説 教:岡田 薫牧師「その日、そのとき」
*奏 楽:滝田裕美さん
*聖書朗読:蔵谷俊夫さん
*礼拝当番:秋田直枝さん、小笠原里子さん
*聖 書:イザヤ 63:19b-64:8、コリントの手紙一 1:3-9、マルコ 13:24-37
*讃 美 歌:4、184、254、増補15