四旬節題3主日
「今週の祈り:永遠の主なる神さま。あなたはみ子の生涯と死と復活によって、悩み多いこの世に御国をもたらされました。私たちがみことばに聞き従って、愛の器となることができるよう助けてください。あなたと聖霊とただひとりの神であり、永遠に生きておさめられるみ子、主家宇・キリストによって祈ります。」
岡田薫牧師・札幌教会新札幌礼拝堂での最後の礼拝です。
〇15年の長きにわたって、岡田牧師は細やかなご配慮と愛に満ちた牧会をしてくださいました。慰められた信徒はどれほど多いことでしょう。道東の招聘を受けて、岡田牧師は旅立たれます。その昔、アブラハムが行先も知らずに主の命令に従って旅立ったように、牧師は行先こそ知っているところでも、新しい気候と環境の中へ雄々しく旅立っていかれます。その行く道がどんな時も神さまのみ手の中にまもれるようにと心から祈ります。
丁度、東京から昔ともに礼拝を守った友、今は神学生として牧師への道を真摯に歩んでいられる小澤周平さんと奥さまの実紀さんが来道。フィンランドのミッションから音楽伝道師の任命を受けた実紀さんが、新しいCDをもってきて贈ってくださいました。癒しの歌声が聞ける嬉しい贈り物です。
岡田牧師への感謝と送別の祈りを込めて、NAさんが活けてくださった華やかな一活けとともに恵みに満ちた礼拝をもちました。
〇場所をホールに移して、牧師の壮行会を開きました。みんなから一言ずつありがとうのメッセージを述べました。暖かい家庭的な新さっぽっ礼拝堂のおうどんをどうかいつまでも忘れないでいてください。
〇四旬節第3主日説教 日笠山吉之牧師(週報掲載説教要旨)
ヨハネによる福音書4:5-26
「今がその時」
ある日の昼下がり、イエスさまと弟子たちがユダヤからガリラヤに帰られる途中、サマリアの町を通った時のことです。イエスさまは旅に疲れて、ヤコブの井戸のそばに座っておられました。そこで、イエスさまは一人のサマリアの女と出会います。
サマリアに住む人々は、その地域性からしても、また町の歴史からしても、純血を重んじるユダヤ人たちからは、同胞とは見なされていませんでした。彼らは同じユダヤ民族としての血を引き継ぎながらも、同胞たちから蔑まれ、異邦人扱いされていたのです。
そのサマリアに住んでいた素性のよく分からない女−今まで夫が5人もいながら、今連れ添っているのは本当の夫ではないという、どう考えても身持ちが良いとは言い難い女。だから、昼下がりの暑いさなかに、一人こっそり井戸に水を汲みに来なければならない生活を送っていたのでしょう。井戸端会議に出席が許されている女性たちなら、涼しい朝か夕方を見計らって水汲みに集まったものです。驚いたのは、女の方です。当時の常識としては、男性から女性に声をかけるということは考えられないことでした。しかも、彼女は身持ちのよくない女…そのことはとうの本人が一番よく分かっています。その上、彼女はサマリア人ときています。まさか、生粋のユダヤ人の男性から声をかけられるとは思いもしなかったでしょう。しかし、女はイエスさまから声をかけられました。「水を飲ませてください」と。すべての人に仕えるイエスさまのお姿が、ここにあります。
戸惑いながらもいろいろと質問を畳み掛けてくれる女に、イエスさまは丁寧に答えていきます。そうしているうちに、今度は女の方がイエスさまに「主を、渇くことがないように、また、ここにくみに来なくてもいいように、その水(永遠の命に至る水)をください」と懇願しました。『人はパンだけで生きるものではない。神の口から出る一つ一つの言葉で生きる』という御言葉にあるとおり、のどを潤す水だけあっても人は生きてはいけません。私たちは、魂の渇きをいやしてくれる水、こんこんと泉のように湧き出る聖霊が注がれてこそ、神の前で永遠に生きていくことができるのです。
その水を注いでくださる主イエスを前にして、女はひざまづき、御言葉に耳を傾けました。「まことの礼拝をする者たちが、霊と真理をもって父を礼拝する時が来る。今がその時である」。今が、その時!イエス・キリストの御言葉を聞くために教会に集い、御糧をいただき、聖霊が豊かに注がれる今まさにこの時、私たちはまことの礼拝に与っているのです。なんと幸いなことでしょう!私たちも今日、この女と共に、主の前にひざまづこうではありませんか。
〇3月26日(日)午前11時 四旬節題4主日礼拝
〇司式:日笠山吉之牧師
〇説教:日笠山吉之牧師
〇奏楽:滝田裕美姉
〇聖書朗読:青木裕子姉
〇礼拝当番:小川照美兄
滝田裕美姉
〇聖書:イザヤ書42:⒕-21・エフェソの信徒への手紙5:8-14・ヨハネによる福音書9:13-25
讃美歌:76・322(1-3)・322(4,5)・200・256
〇「聖書の学び」があります。いつもは「うどん食堂」ですが、この日はうろおんがありませんので、各自用意してください。
〇22日(水)はオープンチャーチです。どなたもお気軽にお越しください。