聖霊降臨後最終主日
「今週の祈り: 全能・永遠の神さま。あなたは愛する御子に油を注ぎ、永遠の王なる大祭司とされました。罪のゆえに分かたれた地上の民を、御子イエス・キリストの愛の支配で、一つにしてください。あなたと聖霊とともにただ独りの神、永遠の支配者、御子、主イエス・キリストによって祈ります。 アーメン」
*今日も会堂に集まっての礼拝がもたれましたが、新型コロナウイルス感染対策のため、「短縮式文」により礼拝がもたれました。
〇聖霊降臨後最終主日説教 日笠山牧師(週報掲載説教要旨) ヨハネ18:33~37
「 真理とは何か 」
教会の1年も今日で終わり。札幌礼拝堂では「子ども祝福礼拝」が行われますが、教会の暦の上では「聖霊降臨後最終主日」です。来週からはアドベントに入り、教会は新しい年を迎えることになります。1ヶ月後にはクリスマスを控え、心躍る季節となりますね。
さて、「聖霊降臨後最終主日」に与えられた御言葉は、王であるキリストについて伝えています。第一朗読の『ダニエル書』7章には、王である「人の子」のようなお方が「日の老いたる者」である神の前に進み出て、権威、威光、王権を受けることが預言され、「彼の支配はとこしえに続き、その統治は滅びることがない」とあります。神の国の完成の暁には、キリストが真の王として、神の国を治めてくださると言うのです。また第二朗読の『ヨハネの黙示録』は、キリストの再臨について語ります。1章7節「見よ、その方が雲に乗って来られる。すべての人の目が彼を仰ぎ見る、ことに、彼を突き刺した者どもは。地上の諸民族は皆、彼のために嘆き悲しむ。然り、アーメン。」キリストを十字架上で突き刺した者たちのためにも、キリストは復活して再び来られます。彼らの罪を赦し、真の平和と和解をもたらすために。この世界をキリストが治める神の国とするために。
キリストは、十字架に架けられる直前の裁判で、総督ピラトから尋ねられました。総督は、当時ローマ帝国からユダヤ地方を治めるために派遣されていた最高権力者です。彼は、でっち上げられた裁判のために連れ出されたキリストを見て、畳み掛けるように尋ねました。「お前がユダヤ人の王なのか」「お前の同胞や祭司長たちがお前を私に引き渡したのだ。いったい何をしたのか。」すると、キリストは答えたのです。「わたしの国は、この世には属していない。」不思議な答えです。しかし、キリストにとっては当然の答えでした。キリストは神の国に属するお方だったからです。続けて、キリストは言われました。「わたしは真理について証しをするために生まれ、そのためにこの世に来た。真理に属する人は皆、わたしの声を聞く。」キリストが言われた真理とは、キリストが伝えられた福音です。キリストが命をかけて私たちに示された愛と赦しです。すなわち、イエス・キリストそのものです。そのことを信じる者たちは、皆、キリストの声を聞くことができるのです。しかし、ピラトにはキリストの声は届きませんでした。だから「真理とは何か」と言い放ってキリストのもとを離れ、裁判席を囲んだ人々の言いなりになり、キリストを十字架につけるために引き渡してしまったのです。
「わたしの言葉にとどまるならば、あなたたちは本当にわたしの弟子である。あなたたちは真理を知り、真理はあなたたちを自由にする。」(ヨハネ福音書8章31〜32節)私たちのために十字架にかかり、復活し、再び来られるイエス・キリストの言葉にとどまるならば、私たちは本当の自由を手にすることができるのです。(日笠山)
《来週の礼拝》
#11月28日 午前11時 待降節第1主日礼拝
*司 式:日笠山吉之牧師
*説 教:日笠山吉之牧師「主の前に立つ」
*奏 楽:滝田裕美さん
*聖書朗読:青木比呂子さん
*礼拝当番:出口輝子さん、小笠原里子さん
*聖 書:エレミヤ33:14-16、テサロニケ(Ⅰ)3:9-13、ルカ21:25-36
*讃 美 歌:189,1(1,2)(3,4)、213(1,3,5)