聖霊降臨後第22主日
「今週の祈り: 永遠の光よ。私たちの心を照らしててください。永遠の知恵よ。私たちの無知の闇を追い払ってください。永遠の憐れみよ。私たちを憐れんでください。御顔を求めてあなたの道を映し出してください。救い主、主イエス・キリストによって祈ります。 アーメン」
*今日も会堂に集まっての礼拝がもたれましたが、新型コロナウイルス感染対策のため、「短縮式文」により礼拝がもたれました。
〇聖霊降臨後第22主日説教 日笠山牧師(週報掲載説教要旨) マルコ10:45~52
「 躍り上がって 」
十字架に赴くためにエルサレムへの旅を続けておられるイエスさまが、病の人を癒された最後の物語です。場所はエルサレムから程近いエリコの町でのこと。イエスさまと弟子たちがエリコの街に到着すると、一人の盲人が物乞いをして道端に座っていました。彼の名前はバルティマイ。バルティマイは目が見えないという障がいのため何の仕事もあてがわれず、生きていくためには物乞いをするしかありませんでした。当時、病にかかったり何らかの障がいを持っていた人は、その人か家族が犯した罪のゆえに神から罰を受けているのだと考えられていました。そうして、周囲の人々から白い目で見られ、差別され、除け者扱いされていたのです。バルティマイもそうでした。ですから、イエスさまがエリコの町に来られたと知るやいなや大声で「ダビデの子イエスよ、わたしを憐れんでください」と叫んではみたものの、多くの人が叱りつけて黙らせようとしたのです。
ところが、バルティマイは怯みません。彼はますます「ダビデの子よ、わたしを憐れんでください」と叫び続けました。彼は、イエスさまなら自分の訴えに足を止めてくださる!自分の願いを聞きれてくださる!救ってくださる!と信じ、叫び続けたのです。「主よ、憐れみたまえ(キリエ・エレイソン)」と。果たして、イエスさまはバルティマイの声をききつけ、立ち止まりました。そして、彼を呼んでくるよう人々に言いつけたのでした。
イエスさまが自分を呼んでくださったことを知ったバルティマイは、もうそれだけで嬉しくてなりません。上着を脱ぎ捨て、躍り上がってイエスさまのところへ来ました。イエスさまは、バルティマイに尋ねます。「何をして欲しいのか」。バルティマイは即答します。「先生、目が見えるようになりたいのです」。すると、イエスさまは「行きなさい。あなたの信仰があなたを救った」と言われ、その通りバルティマイはすぐ見えるようになったのです。バルティマイは嬉しさのあまり、躍り上がるどころか飛び跳ねるようにして喜びを爆発させたに違いありません。こうして彼は、道を進まれるイエスさまに従いました。然り、十字架の道を進まれるイエスさまの最後の弟子となったのです。
パウロは、神の義について以下のように述べています。「ところが今や、律法とは関係なく、しかも律法と預言者によって立証されて、神の義が示されました。すなわち、イエス・キリストを信じることにより、信じる者すべてに与えられる神の義です。そこには何の差別もありません。」(ロマ書3章21〜22節)すなわち神は、救いを求める者は誰であっても、ただキリストを信じる信仰さえあれば義とされ、救いを与えてくださるのです。人はただキリストへの信仰によってのみ救われる!これこそ、福音でなくて何でしょう。バルティマイは、この福音を見事に証ししたのです。(日笠山)
《来週の礼拝》
#10月31日 午前11時 宗教改革日 礼拝
*司 式:中島和喜牧師
*説 教:中島和喜牧師「福音」
*奏 楽:滝田裕美さん
*聖書朗読:青木比呂子さん
*礼拝当番:秋田直枝子さん、小笠原里子さん
*聖 書:エレミヤ31:31-34、ローマ3:19-28、マタイ11:12-19
*讃 美 歌:212(1,2)、450(1,2)、245