復活節第6主日
「今週の祈り: 惜しみない愛の神様。あなたは私たちをあなたの園に招き、命の木から食べさせてくださいます。霊の力によって励まされ、互いに愛し合い、あなたの創られた世界を大切に守ることができるよう、御言葉で養ってください。あなたと聖霊とともにただ独りの神、永遠の支配者、御子、主イエス・キリストによって祈ります。
*復活祭の礼拝から「短縮式文」を用いず、通常の式文により礼拝がもたれています。
〇復活節第6主日 説教 日笠山牧師(週報掲載説教要旨) ヨハネ14:23~29
「 キリストの平和 」
イエスさまの告別説教が続いています。先週の日課では、イエスさまが弟子たちに新しい掟を教えてくださいました。「わたしがあなたがたを愛したように、あなたがたも互いに愛し合いなさい。」その愛の掟とは単なる隣人愛ではなく、イエスさまが弟子たちを愛されたように-イエスさまが弟子たちの足を洗い、彼らのために十字架にかかり、そしてご自身のからだと血とを分け与えられように-あなたがたも心の底から愛し合いなさい、という教えでした。そのような愛は弟子たち自身では全うすることはできませんから、いつもイエスさまの愛に包まれて、イエスさまから愛をいただくことが不可欠なのです。
しかし、そのイエスさまと弟子たちはもうすぐ引き離されてしまいます。イエスさまはすべての人々の罪を贖い救うために、ただ一人ゴルゴタの丘へ向かわなければならないからです。後に残される弟子たちはどんなに不安だったことでしょう。どんなに悲しい思いでこの最後の説教を聞いていたことでしょう。イエスさまがいなくては、愛の掟も守れやしない…そう弟子たちは悲嘆にくれていたのではないでしょうか。そんな彼らを励ますために、イエスさまはたくさんの約束を弟子たちと交わされました。「わたしを愛する人は、わたしの言葉を守る。わたしの父はその人を愛され、父とわたしとはその人のところに行き、一緒に住む。」「弁護者、すなわち、父がわたしの名によってお遣わしになる聖霊が、あなたがたにすべてのことを教え、わたしが話したことをことごとく思い起こさせてくださる。」イエスさまの父とは、主なる神。また弁護者は、神が遣わされる聖霊です。イエスさまの愛の中で生きようとする人のところには、イエスさまと一緒に父なる神が来られ、一緒に住んでくださるというのです。神と御子が、この私の心の中に宿ってくださる!罪にまみれたこの私の中に、神とキリストが住んでくださる!そればかりでなく、神と御子は私たちに聖霊を与えて、御言葉をことごとく思い起こさせ、生きる力をも与えてくださると言います。父なる神と子なるキリストと聖霊による愛の協働作業。信仰者はその三位一体の神の愛によって生かされていくのですから、決して孤独ではないのです。
だから、イエスさまは改めて弟子たちに言うのです。「心を騒がせるな。おびえるな。」と。私たちが何かに怯え、心を騒がせるのは、神を見失っているからです。御子が私の心の中に住んでくださっていることを忘れているからです。聖霊が注がれていることに気づかないからです。落ち着いて、神に祈りましょう。インマヌエルの主イエスを信じましょう。そして、聖霊を豊かに受けるのです。その時、私たちにはまことの平和が与えられまるのです。イエスさまが約束されたように。「わたしは、平和をあなたがたに残し、わたしの平和を与える。」(日笠山)
《来週の礼拝》
#5月29日 午前11時 昇天主日 礼拝
*司 式:中島和喜牧師
*説 教:中島和喜牧師「御顔」
*奏 楽:滝田裕美さん
*聖書朗読:楢戸恵子さん
*礼拝当番:秋田直枝さん、小笠原里子さん
*聖 書:使徒1:1-11、エフェソ1:15-23、ルカ24:44-53
*讃 美 歌:170、111(1,4)、増補49