聖霊降臨後第16主日
「今週の祈り:全能・永遠の神さま。あなたは、私たちの弱さや問題をことごとく知っておられます。あなたの力強い愛で私たちを助け、私たちが弱さを踏み越え、堅い信仰を告白できるいようにしてください。御子、主イエス・キリストによって祈ります。」
〇一番右は説教台です。ここで聖書朗読もします。左は礼拝後にローソクのメンテナスをしている担当の姉妹たちです。ローソクはまっ平に削っておかないと、点火のときに上手に炎が点せません。そして、どこから入るのか分からないけど、炎は真直ぐに灯らないで必ず淵に段差ができます。それを毎週きれいに削ってくれる人たちがいて、礼拝がスムーズに執り行われます。人目につかない仕事ですが、礼拝はこういう陰の仕事が結び合って整えられています。
〇この礼拝堂は、聖壇に向かって左右に会衆席が並んでいます。どちらかと言うと、左の席に座る人たちが、聖壇と十字架に対して真正面という感じです。会堂の設計上、どうしてもこんな感じになります。この形に落ち着くまでには、いろいろと試行錯誤が繰り返されたと聞きますが、すっかりこの形が定番となっています。人間の習性というのか、だいたい座る席が決まってしまいますが、たまに反対側の席に座ってみると、讃美歌やオルガンの音も随分違って聞こえます。自分で指定席をつくらないで、いろんな角度で礼拝を守ってみるのはいいことです。
〇聖霊降臨後第16主日説教 日笠山吉之牧師(週報掲載説教要旨)
マタイによる福音書18:15-20
「心を一つに」
教会とは、キリストの恵みによって呼ばれ、招かれた者たちの共同体です。ですから、教会の真ん中におられるのは、言うまでもなくキリストです。それは、キリスト御自身が「二人または三人がわたしの名によって集まるところには、わたしもその中にいる」(20節)とおっしゃったことからも明らかです。キリストは、もちろん私たちが孤独の中でただ一人向かい合う時にもおられるのですが、だからと言って、いつまでも私たちがただ一人きりでおられることは望まれません。むしろキリストは、私たちが兄弟姉妹たちと共に心を一つにして交わり、祈り、賛美することを望まれています。「はっきり言っておくが、どんな願い事であれ、あなたがたのうち二人が地上で心を一つにして求めるなら、わたしの天の父はそれをかなえてくださる」(19節)と約束されたとおりです。キリストは、私たちがそれぞれに孤高を持するのではなく、信仰の兄弟姉妹たちと共に歩むことを望んでおられるのです。
ですから、それら兄弟姉妹のうちの誰か一人でも欠けてしまうことを、キリストは決して望まれません。信仰の兄弟姉妹とはいえ同じ人間同士ですから、罪を犯すこともあれば悪を行うこともあるでしょう。お互いに赦しあうことが大切です。愛とは、お互いに赦し、赦されることだからです。とはいえ、罪は罪として指摘され、忠告され、犯した当人にも自覚される必要があります。なぜなら、罪は放っておくとますます増殖するからです。それゆえ、預言者エゼキエルも神から言われました。「あなたが悪人に警告し、彼がその道から離れるように語らないなら、悪人は自分の罪のゆえに死んでも、血の責任をわたしはお前の手に求める」と(33章8節)。罪は罪として、悪は悪として、主の御前にさらされなければなりません。もしそれらを見て見ぬふりするならば、罪を犯した当人だけでなく、傍から見ていただけの者たちも神から責任を問われるのです。
キリストは、言われます。「兄弟があなたに対して罪を犯したなら、行って二人だけのところで忠告しなさい。言うことを聞き入れたら、兄弟を得たことになる。」私たちに兄弟姉妹の罪を忠告することが求められているのは、そうすることによって彼らを「得る」ことが出来るからです。彼らの友となるためです。間違っても、彼らを失ってしまうことのないため-そうして彼らを「迷い出た一匹の羊」にしてしまわないため-です。「小さな者が一人でも滅びることは、天の父の御心ではない」(14節)ゆえに、私たちは兄弟姉妹の罪を忠告することがゆるされているのです。お互い罪深い者同志です。自分が兄弟姉妹に対して罪を犯してしまうこともあるでしょう。その時は、素直に赦しを請いましょう。そのようにして、赦し、赦される群の中にこそ、キリストは確かにおられるのです。
〇日笠山吉之牧師説教集・・〇日笠山吉之牧師随筆集・・〇聖書日課メッセージ
〇「聖書を学ぶ会」です。ヘブライ人への手紙9章を輪読して牧師からのメッセージを頂いた後、みんながそれぞれに思うことや勉強してきたことを話しあいます。熱心に聖書のことばを解きほぐして知識を高めようとする学究肌の人もいれば、このみことばが私たちの生活の座にどのように働くのかと、現実の生活に立ち位置を求める人もいれば・・・・とても充実したひと時です。
〇10月5日 聖霊降臨後第17主日
〇札幌教会札幌礼拝堂で、地区合同礼拝をもちます。新札幌礼拝堂には、新しい方がいらしたときの備えとして、代議員が会堂の門をあけますが、礼拝はありませんので札幌教会札幌礼拝堂へ集合しましょう。
〇説教は、神学校ルター研究所の所長・鈴木浩先生が講壇奉仕をしてくださいます。午後からは「97ヶ条のルター」と題しての講演会があります。
〇10月1日(水)3日(金)はオープンチャーチです。どなたでもご自由にご参加ください。