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円安日本はどうなるのか。

2024-05-16 04:55:39 | 暮らし



 円安が続いている。円安の原因は日本が取り残されたからだ。停滞した日本。アベノミクスの失敗が原因。第3の矢と言われた新しい産業が産まれないためだ。ある意味日本としての定位置に戻りつつあるのかも知れない。確かにそうだ。日本は余裕が出来て、努力しない人が増えたのだ。

 石垣島でも、東京でも、外国人旅行客が増えている。大いに安い日本を楽しんで貰いたい。昔中国に行ったときに、何でも安かった事を思い出す。筆が1本十円。大きな硯が500円。上海で一流の彫り師に、画印を彫って貰っても1000円ぐらいだ。かなりの石のもので、「出」の印を彫って貰った。

 あれは絵画交流団の特別価格だったものもあったのかもしれない。あのとき買った上海工藝社の筆はなかなか良くて今でも使っている。硯も大きな字を書くときには使う。ただ買った絵の具は使い物にならなかった。今台湾へ行くと、日本よりいくらか高いことになるのだろう。

 このまま150円の円安が続けば、日本の経済はどうなるのか。アベ氏の2年前の発言では、円安になれば日本は大もうけできると主張していた。1ドルが300円になれば、300万円の車が海外の人には100万円で売れるのだと主張した。高橋洋一氏は自分が教えてやったと自慢顔である。トヨタは最高利益を上げている。

 どれほどのバカなのかと思う。為替相場は安定していることが重要なはずだ。円安になれば、自動車会社のように輸出型の企業が販売しているものが、海外から見れば割安に見えて、よく売れて利益を高めるのは事実だろう。利益の面から見ればその通りであるが、これは日本国の閉店セールのようなものなのだ。

 もう新製品を作らず、売り切りだけならそれでも良い。実際には次の製品を作るために、輸入コストは高くなる。従業員も給与が上がらなければ、生活できない。当然生産費は高くなり、600万円で売らなければ採算が取れなくなる。それでも、600万円は海外の人には200万円に見えるわけだから、まだ安く見えて売れるのだろう。

 しかし、これは輸出企業だからまだ良いという話だ。国内の物作りは高くなるばかりだ。車は300万円から600万円になり、それを使わなければ仕事にならない。日本人には買いにくくなるばかりだ。給与は物価の上昇には追いつかない。これが日本が直面している経済の緊急事態である。

 自営業者は苦しいことだろう。給与を上げるどころではない。だから、一流企業の社員ならともかく、大半の日本人は円が安くなり、生活が苦しくなっている。何でも上がり始めていて、畜産農家など飼料が高騰してもう続けられないと悲鳴を上げている。

 日本の土地が中国人に買われて困ると言うのだって、円安の結果だろう。株高も円が極端に安いから、日本株は割安感があるのだろう。円安に良いことなどなにもない。ともかく為替は変動しないのが一番だろう。日銀は円の安定のためにもっと努力をすれ期だろう。どうも円安で政府が儲かるというのも困りもんだ。

 日本が安全保障で緊急事態ばかり左舷でいるのも良くない。中国を仮想敵国にして、アメリカの尻馬に乗っていることが最悪なのだ。アメリカを無視して、中国と交渉をすべきだろう。そうすれば岸田の不人気もいくらか和らぐかも知れない。

 あの頃中国に自然養鶏の交流と説明に言ったときに、中国の人から、世話するからマンションを買っておけと言われた事がある。あのとき買って投資しておけば、今時億万長者になったかも知れない。今の不動産の暴落を見れば買わないで良かったとも思える。投資には不向きだ。

 ともかく普通に暮らしている我々のような、庶民は円安の不利益だけを背負わされていることになる。ガソリンは高くなるし、食料品はかなりの値上がり、何でも値上がりをしてきている。ラーメンが1000円の時代だ。随分高いものだ。子供の頃30円だった記憶がある。

 でも、ラーメン店側ではその1000円の値段でも苦しいという。ラーメンも簡単には食べられなくなる。水彩絵の具も水彩紙も、高くなる一方だ。しかし、絵の材料だけは値段を無視して買っている。余るほどなければ絵など描けるものではない。そもそも無駄なものなのだ。

 アベが企業が良くなれば、日本人全体にその恩恵が回ってくると言っていたのは、ウソだったのだ。企業は儲かれば内部留保に回す。日本の先行きが不安だから、借金をしてまで新製品の開発をするような意欲がないのだ。先行投資がないから、経済は停滞に陥った。

 第3の矢は飛ばなかった。企業は儲かってもそれを次の製品の開発に回さなかったのだ。企業は守りに入って、現状維持にキュウキュウとしているのだ。だから儲かれば社内にため込むばかりだ。最近それでも人手不足で給与は上がり始めたが、まだ物価上昇には追いつかないので、実際は目減りだ。

 原発事故があり、本来であれば、自然エネルギーに転化するチャンスにすべきだった。そうすれば今頃は世界の自然エネルギー輸出国になれただろう。原発を取り巻く利権を温存したいがために、何も変えることが出来なかった。日本人の中に、新しいものに取り組む情熱が失われたのだ。

 生活者にとっては、円は高い方が良いに決まっている。日本が停滞したから、円安になったのだ。日本の国の経済の借金の山を見れば、円安止むなしと思わざる得ない。株価だって円安だから、海外からの投資が進んでいる。政府は確かにドルを貯め込んでいるから、円が安くなれば儲かるのだろう。

 円安で良くなることを考えてみるとすれば、外国人が日本に来やすくなることだ。外国人の体験農業など出来るのかも知れない。水牛を使う伝統農業の体験だって、やってみたくなる外国人がいるのかもしれない。日本の伝統農業を外国人にしって貰う。自給農業の重要さを外国人にも知ってもらう。

 こういう事業を始めるならば今はチャンスなのかも知れない。石垣島にも外国人が急速に増えた。そして来ている人が多様で、多分世界中から観光客が来てくれているような気がする。その意味では石垣島の経済は良い面もあるはずだ。観光や飲食に関する仕事は人手不足と言われている。

 畜産も自分で飼料生産までされている人や、放牧でやられている方は何とかなっているらしい。自給農業は安定している。肥料も自給するような、化石燃料も使わないような農業であれば、日本経済が危うくなる中でも生き抜くことが出来るだろう。

 
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