CLASSIC ROCKを聴こう! PLUS

1960年から1980年代のロックを紹介していきます。またPLUSと言うことで、ロック以外の話題も!

ちょっとニューヨークまで

2021年02月27日 | SSW

1968年アップルからデビューして通算5枚目となるジェイムス・テイラーのアルバム、Walking Man。

(ストップウォッチ片手に、何分息止められます?)

アップル時代からピーター・アッシャーにアルバムのプロデュースをずっと任せていたが、今回雰囲気を変えるためなのか、ニューヨークまで出張ってプロデュースを委ねられたデビッド・スピノザを含む東海岸のミュージシャンに囲まれアルバムを制作。

基本ジェイムス・テイラーの作風は変わらずも、今回ホーン・セクションなんかも積極的に起用し東海岸の落ち着いた都会的な印象が感じられる仕上がりにはなったかな?

なかなか渋くてよろし~

ただ、残念ながらこのアルバムからはヒット・シングルが産まれず、ほかのアルバムと比べると少々地味な印象ですかね。

観察眼を持ち只々歩き続けるWalking Man、立ち止まってお喋りもせず歩き去って行く。

彼は一体何を思っているのやら?

えっ! まさかニューヨークまで歩いていくの?

んな訳ねぇ~


もうそろそろ出そうかな?

2021年02月26日 | BEATLES-BADFINGER関連

昨年はビートルズのLet It Be発売50周年てなことで、その記念として新たに編集されたGet Back Sessionの映画にアルバムの新規Remix、そして関連書籍などが大々的に登場となるLet It Be祭りが開催される予定だったが、あいにくヨーロッパおよび北米で爆発的に蔓延したコロナ・ウィルスによってすべてが今年に延期。

まあ仕方がないと思いきや、もう一つのアルバムが今年発売50周年を迎えることに。

そう、ジョージのAll Things Must Pass

 

ユー・チューブをサーフィンしていると、アルバム、 All Things Must Passに収録されていたタイトル曲の音源がリミックスされ先行して公開されていたのを発見!

30周年記念として色付きジャケット仕様のリマスターされたAll Things Must Passが再発されたのが2001年。

あれからもう20年たったわけね。

もともとジョージはこのアルバムをリミックスし再発したかったらしいが、当時はEMIに却下されたそうな。

そのジョージの意志を受け継ぎ(逞しい商魂とでも言えばいいのか?)、親族がイニシアチブをとって今年All Things Must Pass祭りも開催されるのだろう。

ただリミックスされたとしても当方の耳の感度も年々劣化していくわけで、少々のリミックスが施されたとしても、細かいところは聴き取り出来ずにああ~何と無く音の定位が変わったなぐらいのインパクトしかないだろう。

歴史的な両アルバムのプロデュースに関わったフィル・スペクター氏も昨年お亡くなりになったわけで、もう遠慮は要らない。

出すなら天地がひっくり返るぐらいの派手なリミックスで是非驚かせて欲しいものだ。

ダブルのお祭り上等! 買わさせて頂きます。

もうヤケクソ!

ゆるい〜I'd Have You AnytimeからMy Sweet Loadへと展開していくところがいつ聴いても素晴らし〜


追悼

2021年02月25日 | JAZZ・FUSION

つい先日2月9日、チック・コリア氏がお亡くなりになられたと言うことで、その面影を偲ぶべく遅まきながらも取り出したる一枚。

リターン・トゥ・フォエバー名義のRomantic Warriorでも。

(ジャケのデザインが秀逸)

1976年の作品で高速ギタリスト、アル・ディ・メオラが前々作より加入したことから次第にロック色も強くなり、プログレ・ロック系フュージョン・サウンドとでも言うべきか…

とにかくメンバーそれぞれの疾走感を伴った高度な演奏技術には今更ながら圧倒される。

栄光のロック70年代は遠くなりにきり。

 


これ結構好きです。 その7

2021年02月25日 | BRITISH ROCK

1975年のレオ・セイヤーの2作目のアルバム、Just A Boy。

前作に収録され大ヒットが期待されたThe Show Must Go Onは、カバーしたスリー・ドッグ・ナイト(全米4位)に美味しいところゴッソリ持って行かれたものの、何とかその爪痕は充分に残せた。

奇をてらった道化師の化粧と衣装をまとったデビュー作のイメージを消し去り、今度は素顔と歌唱力で勝負!

そしてこのセカンド・アルバムはアメリカでのチャートで16位と大健闘。

(One Man BandとSide-2のGiving It All Wayはザ・フーのボーカリスト、ロジャーが彼のソロ・アルバムでカバーされた)

ただここでの個性的でかつ圧倒的なレオの歌唱を苦手にする人がいるかも知れないけれど…

まあ個人的には、孤独、悲しみやフラストレーションなど負の要素を含む歌詞を激唱にてさらけ出す手法は溜め込まずに案外いさぎよさを感じさせ、これもありかと思う。

この後アメリカに進出してマーケット受けするため歌手として洗練されていくわけであるが、その一歩手前の過渡期のこのアルバム、結構ガツンときてお気に入りです。

(なかなか味のある本人によるイラスト)


これ結構好きです。 その6

2021年02月24日 | AMERICAN ROCK/POPS

ついにアンダーグランドの世界から浮上、その全景が!

1974年の出たブルー・オイスター・カルトの3枚目のスタジオ・アルバム、Secret Treaties(密約という意味だが邦題は“オカルト宣言”)。

全米53位を記録し、もうアンダーグランドのマイナー・バンドとは言わせない。

雰囲気はブラック・サバスの様なメタル・ロック系のプロト・タイプとも言えるのかも知れないが、芸風はギター3本が全面に押し出される少々アメリカ臭さも感じられるハード・ロック。

ライブの盛り上がる場面ではドラムスもギターを持ってフロント・ステージに登場し、4本のギターとベースの掛け合いによる派手なパフォーマンスが披露される。

そう、彼らは Amazing Blue Oyster Cult !

On Your Feet~ Or On Your Knees~

ははっ~と平伏す私である。

(第二次世界大戦、旧ドイツ空軍双発ジェット、メッサーシュミットME262と4匹のジャーマン・シェパード)

 

 


これ結構好きです。 その5

2021年02月24日 | JAZZ・FUSION

デイブ・ブルーベック・カルテット、1959年作のTime Out。

定番中の定番のジャズ・アルバム。

収録された全7曲の中でアルト・サックス奏者のポール・デズモンド作、Take Fiveが特に有名であるが、個人的には導入部がプログレ・ロックを思わせる1曲目のBlue Rondo A La Turkがお気に入り。

寒い冬の日、このアルバムをバックに聴きながら熱いコーヒーをすすり暫しTime Out。

リラックスできます。


これ結構好きです。その4

2021年02月16日 | AMERICAN ROCK/POPS

1曲目のWild Nightを聴くといつも思い出す。

嵐の日も 彼とならば お家が飛びそうでも〜♪♪

あれ! これって70年代初め頃彗星の様に現れた某女性アイドルのヒット・シングルのイントロに“くりそっ!”

ご心配なく、こちらが本家本元。

本日は北アイルランド出身のシンガー・ソング・ライター、ヴァン・モリソン。

60年代ゼムと言うバンドでブルー・アイド・ソウル・シンガーとして人気を博し、その後ソロ・デビューし1967年にはBrown Eyed Girlを大ヒットさせる。

その彼の1971年の通算5枚目のソロ・アルバムが、Tupelo Honey。

(ドゥービー・ブラザーズをプロデュースし売れっ子になる前のテッド・テンプルマンが共同プロデューサーとして参加)

ロック、ソウル、ゴスペル、R&Bにカントリーと北アイルランド出身とは思えないアメリカ南部の雰囲気満載。

聴いているこちらが恥ずかしくなる様な甘々の歌詞で新婚のパッピー・ムードを醸し出しているアルバム・タイトル曲のTupelo Honeyではあるが、他の曲と同様シンプルかつソウルフルに歌い上げているのが中々よろし〜。

(新婚さん、いらっしゃい〜)

Wild Night Is Calling〜♪♪

そう! ワイルド・ナイトが俺を呼んでるぜ。

新婚なんだから外行っちゃダメだってば!

緊急事態宣言出てるのに…


これ結構好きです。その3

2021年02月15日 | SSW

本日はカナディアン・シンガー・ソング・ライターのエリック・アンダーセン 。

60年代中頃からジョーン・バエズなどが在籍していたバンガード・レーベルでフォーク・シンガーとしてアメリカで活動、69年にワーナーに移籍しさらに70年代になってコロンビアに移籍。

芸風で言えばカナダのジェームス・テイラーって感じですかね。もちろんエリックの方が年上で早くデビューしているのでその例えが適しているかどうかは別にして…

1972年、そのコロンビアから出たアルバム、Blue River結構いけます。

優しさに溢れた歌声で本当に癒される。

やっぱりFightingの後はこれに限る。


これ結構好きです。 その2

2021年02月14日 | BRITISH ROCK

日本じゃ何で人気出なかったのかな?

アイルランド出身のロック・バンド、Thin Lizzy。

そんな彼らの1975年の通算5枚目、レーベルが変わってツイン・リードになってからの2枚目のアルバム、Fighting。

(少々ヤンチャな4人組、教育委員会否推薦ジャケか?)

ボブ・シガー作、Rosalieをハードにカバー、ブルージーな曲やトラッド・フォークの味わいのある曲にブライアンとスコットの奏でる美しいツイン・リードが絡んで行く構成。

蒸留三回のアイリッシュ・ウイスキーの如く、穀物のフレイバーを抑えた泥臭さの無いスッキリ爽やかって印象。

中々いけます。

やっぱり凶器準備集合罪に該当するジャケがネックだったのかな?

(アメリカ盤のジャケは凶器なし不良の集いの絵柄に変更)

少々ボコられたみたいで...


これ結構好きです。

2021年02月13日 | JAPANESE

オジンになるとちょっとした事で涙腺が緩む。

特にこのアルバムなんか、深夜一人でヘッドフォンで聴いているとね。

何も大した事をやり遂げたわけでもなく平々凡々と生きてきたのだけれど、もう一度生まれ変わって同じ様に出来るかって問われれば、結構ハードル高いんじゃ無いかと。

ドツボにハマった事も幾らかあったけれど、人並みにごく普通にこれまでやってこれたのはやっぱり周りのサポートと運があったから。

そんな想いも込めて今夜はお湯割り焼酎片手に、中島みゆきの1977年の3枚目のアルバム、あ・り・が・と・う。

“遍路”、“ホームにて”とか“時は流れてなんて”泣かせるじゃないの。

 

でも一言あ・り・が・と・うって言えたならもっと人生変わったかもね。


A Hard Day's Nightを弾いてみよう!

2021年02月06日 | BEATLES-BADFINGER関連

助手:博士!大変です〜

博士:何事じゃ? 君の大変はいつも大した事だったためしがない!

助手:それがですね、このブログをスタートしていつの間にか6年経過しているのですよ!

博士:なぬ〜 それは一大事じゃ!

時は今から6年前に遡った2015年の2月1日、“始まりはビートルズ”てな小っ恥ずかしいタイトルでA Hard Day's Nightついて何て事の無い記事を投稿。

(A Hard Day's Nightは不滅であります!)

この6年の間に2年の海外移住があった中、よく下らん記事を飽きずに垂れ流し続けて来たと自分でも感心する。

決め手は海外で借りたアパートに光ファイバーの回線が敷設してあった事が大きかった。あれがなければ、自宅のPCからブログの記事をスムーズにアップ出来なくなりその時点で頓挫していたことと思う。

まあそれ以上にに幾ばくかの方々が、当ブログを暇潰しのお供にしてもらっていることで、時にはコメントや励ましのクリックを貰えることが継続の励みとなっている。

ところで最近ユー・チューブをサーフしていると、ダディー竹千代と東京おとぼけCatsなるバンドの過激なライブを収録した映像が登場。

彼らは70年代の終わりから80年代にかけて家芸ライブを売りに活動してきたバンドで、メンバー全員が高い演奏技術を持っているにもかかわらず芸風はコミック・バンドの王道を貫くというギャップの大きい面白いバンド。

その彼らが、大物ロック・バンドの形態模写をやるわけだが、そこに登場するネタにジョージ・ハリソンっていうのがあって、A Hard Day's Night の例のオープニング・コードをジャーンとやって一瞬でお終い。

ビートルズ・ファンならニタニタとなる。

そのオープニング・コードとはなんぞやと調べてみると、上の弦から103213と抑える形のFadd9が定説って書いてあった。

(汚い指先をカラーで晒すのも何ですので、モノクロ変換しました。)

早速試してみると、ジャーンとそれらしき音が。

なるへそ、コレね。

曲自体はC G F D Em Bmなど簡単なコードが使われているだけだから、レコードと一緒に合奏できるじゃないか!

6周年記念としてジョージになった気分でA Hard Day's Night! レッツ・プレイ・ミュージック〜

ジャ〜ン〜♪

隣の家の人:やめれ〜 うるさい!

私:どうもすいません。

と相変わらずヘタレなブログでして...

まあこれに懲りずに今後ともよろしくお願いします。


聴かず嫌い?

2021年02月06日 | BEATLES-BADFINGER関連

2001年ポール・マッカートニーが久々のオリジナル・ソロ・アルバム、Driving Rainを出した。

1999年の前作、Run Devil Runは大半がオールディーズのカバーだった企画物で、オリジナルとなると1997年のFlaming Pieだったから実に4年ぶりとなる。

解像度の低いぼんやりしたモノクロ仕立てのジャケ・デザインか何と無く暗さを感じさえ、その影響なのか一通りざっと聴いてみたもののいまいちピンと来なかった。

(むむ〜! 確かに暗〜いイメージ)

世間の評価も同じだったのか、英チャート46位、米チャート26位とポールのアルバムとしては人気度はかなり低い部類だった。

そしてアイ・チューンに取り敢えずダウンロードした後は、このCDを手に取ることは無かったような。

本日この埃のかかったプラケースから20年ぶりにCDを取り出しCDデッキのトレイに。

あれ? 何だか以前持っていたイメージとはちょっと違うような...

シングル・ヒットする様な目だった曲は無いものの、個々の曲自体の出来は悪く無い。

一体何が原因で売れ行きが低迷したのか?

当然シングル・ヒットが曲が収録されなかった無かったのが一番の要素だったのは明白。

ただ個人的には、このアルバムの収録時間が隠しトラックのFreedomを入れて67分と長過ぎ緊張感が保てず全体像がぼやけてしまったのが原因の様な気がする。

特に最後の3曲、Riding Into Jaipur(ジョージ風インド音楽だが深さが足りぬ)、Rinse The Raindrops(ポールお得意と言うか悪い癖と言うか、曲調の変化を味わう10分強の長尺曲だが、もう一度聴きたいとは思えない出来かな?)と隠しトラックのFreedom(このアルバムのコンセプトとはマッチしない)は少なくとも不要!

そして、これはいろいろ議論があるかも知れないが、一曲目にテンポのあるDriving Rainを持ってきてその他の曲順も少々変更しメリハリ付ければ良かったのでは…

特にヒット・シングルがなくとも佳曲がテンポよく流れてくれば、もう一回聴いてみようって感じになったかも知れない。

もちろん人それぞれ感性が異なるし聴く時のコンディションよっても印象が異なるので、決めつけるつもりは無いけどね。

せっかくアイ・チューンにダウンロードしているので、当該3曲を外し曲順を入れ替えてどの様に感じるのか試してみたい。

後日、隠しトラックだったFreedomを公式収録した形で再発されたそうな。

やっぱり、オリジナルのジャケが暗〜いって感じてた人いたんですね。


幻のデビュー・アルバム、Home Free

2021年02月05日 | SSW

透明で初々しさを感じさせる歌唱で始まる1曲目のTo The Morningに続いてアコースティック・バラードの2曲目のStars。

そして3曲目のカントリー・ワルツ、More Than Everへと続いて行く。

ちょっと声が違って聞こえるけど中々よろし〜

てな事で年に出たダン・フォーゲルバーグのデビュー・アルバム、Home Freeを久々に取り出して聴いてみた。

(あの頃君は若かった〜)

ジョー・ウォルシュによる一人CSN&Yをイメージしたウエスト・コースト仕立てのプロデュースだったセカンド・アルバム以降からのファンにとってちょっと物足りなかったかも知れない。

何しろこのアルバムはかってマッスル・ショールズのスタジオ・ミュージシャン出身のノーバート・パットナムによるプロデュースで、爽やか控えめ南部ナッシュビル録音だった。

先に述べたダンの透明で初々しさを出すことは成功しているものの、これが爆発的な売れ行きとなるかは別問題。

実際短期的なチャート・アクションは210位と不発に終わる。しかしながら後のアルバムの成功でこのアルバムも再発されプラチナ・ディスクを獲得。

ただ話題性だけで飛ぶようにアルバムが売れるほど世の中それほど甘く無い。

じっくり聴けばその良さが理解されたと言う事。

これはエルトン・ジョンのファースト・アルバム、Empty Skyと似たような構図ですかね?

当時日本ではLPは未発売。聴きたい人は輸入盤。

約10年ほど経った1981年、ようやく日本でもLP発売。

ロック・マニアック・コレクションのシリーズの一枚としてですが...

 


グラムの終焉

2021年02月04日 | Bowie, T.Rex, Hoople and Glam.

な、な、なんじゃ〜 これは〜!

新譜のマスター・テープを聴いて、リプリーズ・レーベルの幹部が飛び上がったかどうかは定かでは無い。

アメリカでの発売が却下となったMarc Bolan & T.Rexの一味が制作した1975年のニュー・アルバム、Zinc Alloy And The Hidden Riders Of Tomorrowのアメリカでのプレスは却下され、ヨーロッパ、日本その他一部地域のみでの販売となった。

(邦題はズィンク・アロイと朝焼けの仮面ライダー、ズィンク・アロイは亜鉛合金で何と無くアメコミに出てくるような怪人のイメージか? Hidden、隠されたという意で顔が隠されたライダー、すなわち仮面ライダーとなる。Tomorrowは明日を象徴する明け方と考えて朝焼けって言葉が登場。ネット上ではマークが来日した時仮面ライダーの番組を見て思いついたそうな。ホンマかいな〜?)

(Marc Bolan & T.Rexの一味)

1974年David Bowieがアルバム、Diamond Dogsを出した後アメリカ・ツアーを敢行、そこで徐々に芸風がソウルへと転換し、翌年プラスチック・ソウルと呼ばれたアルバム、Young Americanを出して大ヒットを飛ばす。

グラムの終焉を感じ始めたMarcがこれに感化されたかどうかこれまた定かでは無いが、このアルバムのベクトルが同じような方向だと感じた。

かってのヒット・シングル、Telegram Sam、Metal Guruや20th Century Boyなどのグラム特有の怪しい雰囲気の素がパラパラ振りかけられたお馴染みのロック・ナンバーをこのアルバムに期待してはいけない。

ここにはスローからミディアム・テンポの甲高いバック・コーラスに彩られた少々地味な味わいのグラム風ソウル・ナンバーがずらりと。

このノリにハマることが出来るかどうかで、このアルバムの評価が決まる。

ちなみにアメリカでは、レーベルをカサブランカに変更して、このアルバムから3曲そして次作のBolan’s Zip Gunから8曲調達して合併アルバム、Light Of Loveが発売されたとの事。

Bolan:あんさん、商売上手でんな〜

Bowie:なんの、なんの。アメリカ・ツアーでオーティスのR&B、Knock On Woodのカバーをサービスのつもりで演ったら意外に受けてね、ツアー自体も最後あたりは自然にソウル・ツアーに変わって行ったからね。もうホント、ラッキー!

Bolan:こっちなんか、プレス拒否られオマケに必死で作った2枚の新譜1枚に編集しやがって! もうホンマにわやや!

Bowie:ワシが思うに、あんさんグラムのスパイスかけ過ぎたんと違いまっか? ツアーして分かったけど、アメリカではとっくにグラム終わってましたで〜

万人ウケする世界の味の素かけときゃよかったのに... いつでも〜、どこでも〜♪♪  中略  マイ・ファミリ〜 アジノモト〜♪♪ ってアンディさん歌ってましたで〜

てな会話があったかどうかは定かでは無い。

ロックは各々の感性の問題。誰がなんと言おうと良いと思えばそれでよし。

ただ、商売として考えると流行の波に乗らなければ、全く売れないで終了てなことも。

このアルバムはその後一周回ってようやく評価されたものの、ボランさんはもうおらんかった。

(2014年の再発LP)


それではみなさんご一緒に〜

2021年02月03日 | JAPANESE

湿っぽい4畳半フォークの影響なのか足立太が住む第三下宿荘の四畳半の押入れにもサルマタケが大量に繁殖。

これではいかんと立ち上がったのがこのお方達、甲斐バンドである。

フォーク・ロック仕立てでカラッと仕上げて湿気を吹き飛ばすって事で、1974年アルバム“らいむらいと”でデビュー。

それ、ホンマかいな〜?

そして翌年さらにパワーアップしてセカンド・アルバム“英雄と悪漢”(バンドとしてはこのアルバムが実質ファーストかな?)を出す。

まだ手習いって感じの曲もあるが、“ポップコーンをほおばって”、“裏切りの街角”や“かりそめのスウィング”など一目置かれるような佳作もある。

何しろ一緒にハモれるのがイイではないか!

はい皆さん、ご一緒に〜

しとしと五月雨〜 わだかまり〜 ♪♪

ああ〜 懐かしき70年代でした。