CLASSIC ROCKを聴こう! PLUS

1960年から1980年代のロックを紹介していきます。またPLUSと言うことで、ロック以外の話題も!

ボックス・セット

2023年08月30日 | BRITISH ROCK

以前は結構贔屓のアーティストの何十周年記念盤なるボックス・セット無理して大枚叩いて買っていたけれど、やっぱりそれらをしっかり聴く時間が物理的に足りない。

それにいくら最新リマスターあるいはリミックスが施された超豪華版と言えど老化現象による聴力の衰えによって猫に小判状態であるのも間違いない!

さらにうなぎの寝床のような集合住宅の小部屋に嵩張るそれらを収納するスペースにも限界がある。

てな事で、今年から早期断捨離を実施を試み取り敢えず未開封のレコード・セット何点かをヤフオクに出品。

ヤフオクで購入するのはそれほど面倒ではないが、出品となると中々思ったようには売れない。1円スタートなら必ず売れるが、結構な枚数の諭吉さんを投入して某サイトから新品で買ったものが思いの外低い評価、そして高い値段設定だと入札無しなんてことも。

取り敢えず今聴けるものは聴いておこうと、取り出したのは何年振りかのフーの四重人格のボックス・セット。2011年にダイレクターズ・カットと称され登場したもので1996年にリミックス・リマスターされた音源を再リマスターしたオリジナル・ディスク2枚、ピートが制作したデモ音源2枚にオリジナル音源の5.1chバージョンDVDがついた豪華版。

違いがわかりにくくなったおじんのオイラとしてはやっぱり新リマスター盤よりもピートのデモ音源がより楽しめたかな。

もちろん他のメンバーのアルバムに対する音楽的貢献にはすごいものがあるが、やっぱりピートがフーの屋台骨だと改めて認識。

それと余裕のない年寄りはボックス・セットからは撤退すべきと認識。


平山三紀

2023年08月29日 | JAPANESE

1970年、ビューティフル・ヨコハマでデビュー。

真夏の出来事、ノアの箱舟やフレンズと立て続けにヒット曲を連発。

歌謡曲っぽいけれどハスキーでチッピリ蓮っ葉な歌いっぷりが当時の女性歌手とは一線を画す。

元々ジャズや洋楽ポップスをクラブで歌っていたらしく一味違うのも納得。

因みに後に彼女のアルバムを近田春夫がプロデュースしたり、久保田麻琴率いるサンディー&サンセッツらとコラボ・アルバムの制作するなどやっぱり歌謡曲のジャンルで一括り出来ないシンガーでしたね。

今回その彼女が日本が誇るヒット・メイカー、筒美京平の曲を全編に渡って歌うCDアルバムを久々に聴いてみる。

あの頃の懐かしさが蘇る。

ところで、真夏の出来事のエンディングでまさかの辿々しい英語での語り、I love you so much darling, but we’re part now! Goodbye!

こうもあっさり別れを切り出されるとなす術なし。

 


19枚目

2023年08月28日 | Chicago

60年代末レコード・デビューし80年代までずっと走り続けてきたシカゴ。

当初の硬派ブラス・ロックからの作風の変化、それに伴うアルバム・セールスの低下、またテリー・キャスの悲劇の事故死や中心メンバーの脱退などいろいろあったけれどなんとか乗り越えてきた。

そして1988年に19枚目のオフィシャル・アルバム、Chicago 19が発売。3作続いたデビッド・フォースターからハード・ロックよりのプロデューサー、ロン・ネヴィソンを起用し気分を新たにし、またピート・セテラの代わりに加入したジェイソン・シェフも加入後2作目とあってもう客人扱いはなくなり、曲の提供やボーカルにも参戦とかなりバンドの馴染んできた。

(90年代はCD全盛期。この辺りが一般的に流通した最後辺りのLPですかね。)

収録曲10曲の中からLook Away やI Don’t Wanna Live Without Your Loveなど強力バラード5曲がシングル・カットされ、うち4曲がなんと全米シングル・トップ10入りと大ヒット!

ただアルバム自体は37位とイマイチで、私のようなデビュー当時からのシカゴ・ファンとしては、AOR路線に首を突っ込みすぎてなんだかどれも同じようなテンションでアルバムを通して聴くにはメリハリがなくちょっとマンネリ気味に感じられた。

シングル・カットされた曲がそれぞれ大ヒットしたように、個々の曲の出来は良かったんだけれど...

やっぱりリーダーのロバート・ラムやユニークなブラス・セクションのこのアルバムにおける存在感が初期の頃と比べるとかなり薄れてしまったのが影響しているね。


宇宙への航海にいざ!

2023年08月26日 | BRITISH ROCK

エレクトリック・ライト・オーケストラのセカンド・アルバムのレコーディングが1972年にスタート。

その途中で中心メンバーのロイ・ウッドが新グループを結成しバンドから脱退した事により、新たなメンバーを加入させ新たにレコーディングがスタート。

当初Lost Planetというアルバム・タイトルでスタートしたものの、タイトルはシンプルにELO2と改題され1973年にようやくアルバムがリリースされた。

ファースト・アルバムと同様に弦楽器の演奏が主体ではあるが、ロイウッドの脱退によりジェフ・リンがバンドの実権を握った事によって、彼の持つビートルズイッシュな作風がバンド・サウンドによりポップな変化をもたらし、成功を求めていよいよ未知なる宇宙の大海へと旅立つ事に。

もしロイ・ウッドがバンドから脱退しなければ電球は何処かのクラシカル・ホールに鎮座したままで、好き嫌いは別にしてしばらくは弦楽器による実験的ロックを聴かされたかもね。

ELOファースト、オイラいつまでここにいるの?


マナサス

2023年08月25日 | CSN&Y

1861年4月、南軍がサムター要塞を砲撃したことでアメリカでのThe Civil Warと呼ばれた南北戦争が勃発。

その7月には、ワシントンDCに近いバージニア州、マナサス近郊で南北軍が激突し、マナサスの戦い(北軍ではブル・ランの戦いと呼ばれた)の火蓋が切られた。

元々北軍が当時の合衆国の国軍であり、北部の工業力、軍の装備・人員を南軍と比較すると優位な立場ではあったが、南北戦争の緒戦であるこの戦いで南軍が勝利した事によって戦争が長引くことに…

マナサスと聞けばステファン・スティルスが中心となって結成されたバンドを思い起こす。

1971年にCSN&Yが解散し、当時並行してソロ活動をしていたステファン・スティルスのツアー・バンドにフライング・ブリトー・ブラザーズのクリス・ヒルマンとスティール・ギターの名手、アル・パーキンスが合流してバンドを結成。

翌年、2枚組のアルバム、Stephen Stills-Manassasを結成。南部の泥臭いルーツ・ロック、カントリー、そしてCSN&Y時代を思い起こさせるフォーク・ロックなどバラエティーに富んだ内容だ。それにステファン・スティルスの上手いギターも聴きどころ。

テキサス生まれだったステファン・スティルスがマナサスと名乗り音楽で今回平和的に南部魂を見せつけたってことだったのかな?

現在のマナサス駅。面影は十分に残っているが意外に小さな駅舎。


21世紀のエルトン

2023年08月24日 | ELTON JOHN

1997年のアルバム、Big Picture以降は、サントラ・アルバムの制作に忙しかったエルトン。

久しぶりのオリジナル、スタジオ・アルバム、Songs From The West Coastが2000年のライブ・アルバム、One Night Onlyを挟んで2001年に登場。

(レストラン内をグルッと1周回って撮影したジャケの写真、面白いアイデア)

エルトン・ジョンといえば個人的にはやっぱり70年代のメガ・ヒット連発時代が印象深く、その後は出るアルバムを購入するも以前のようにヘビロテすることは無くなった。

このSongs From The West Coastは、かってのアップ・テンポのロックンロールはないものの、原点回帰と言うか懐かしきバラードがてんこ盛り。

中々いけてるアルバムです。


三頭政治の第二作

2023年08月23日 | DEEP PURPLE-RAINBOW関連

リッチー、ディオとコージーの揃い踏みの第2作、Long Live Rock ’n’ Roll が1978年に出た。

アメリカ・マーケットを攻略を意識しそれまでと比べ長尺曲控えめ、L.A. Connectionを始めキャッチーでラジオ・フレンドリーな作品に仕上がった。

にも関わらずアメリカでは89位と前作や前々作より順位を落とした。

良かれと思って迎合したら、相手方の心の奥底に潜む天邪鬼が出て来てそれじゃない!って感じだったのかな?

案外セカンド・アルバム、Risingと同様のコンセプト、俺たち英国の典型的な様式美を備えたハード・ロック・バンドでござい~!って開き直って攻めた方が良かったかも…

次作では三頭政治が崩壊し、さらなるアメリカ寄りのアルバムが制作されることに。

世の中、中々思ったようには行かない。


80年代を締める

2023年08月22日 | ROLLING STONES関連

ストーンズは80年代中頃になるとなんとなく少々マンネリ化に陥った様な印象があって、特にミックはソロ・アルバムで活路引き出そうと試みる。

そのため1986年作のDirty Workにおけるレコーディングには身が入らなくなってしまったのか、キースとの関係も悪化。

当時もしかして解散するんじゃないのって感じがあった様な....

それを打ち消すが如く1989年のSteel Wheelsはストーンズのかってのイメージを取り戻したかの如くどこを切りとってもストーンズてな感じの誰にでもすんなり受け入れられる様な作品に仕上がった。

それでいいのだと思う。

これが新しい方向性でござい~!って何か奇を衒った様な事をしなくとも私としてはいつものストーンズでオケ。


70年代を感じさせる、その2

2023年08月20日 | AMERICAN ROCK/POPS

2003年、三人組フォーク・ロック・バンド、The Thornsがセルフ・タイトルのアルバムを出した。

(ドラムスにジム・ケルトナー、ピアノにはロイ・ビタン、そして1曲だけだがストリングス・アレンジにポール・バックマスターと70年代の懐かしい名前が....)

作風は、前回登場したマシュー・スウィートにショーン・ムリンズ(オルタナ系フォーク・ロックのSSW)とピート・ドロッジ(オルタナ系フォーク・ロックのSSW)を加えたオルタナ野郎3名のアコギの演奏にCS&Nやアメリカを彷彿させるコーラスを被せる70年代のウエスト・コースト風フォーク・ロック。そして時折響くエレキの音色にオルタナを感じさせる。

残念ながら続編は出ず彼らの活動はこの一枚のみとなった。

70年代はさらに遠くになりにけり。


70年代を感じさせる

2023年08月19日 | AMERICAN ROCK/POPS

マシュー・スウィート、1964年生まれのオルタナ・ロックもしくはパワー・ポップと言われるジャンルに属するミュージシャン。

1986年にアルバム・デビューを果たし、1991年に出した3枚目のアルバム、Girlfriendがチャート100位に到達。

(このアルバムのボートラ集、Goodfreindのアート・デザインはニール・ヤングのアルバム、Zumaのジャケットを飾るイラストの様なタッチで描かれている印象)

ギターの音色こそオルタナ・ロックであるが、それ以外は懐かしき70年代初め頃の雰囲気で、曲によってはニール・ヤング臭が漂う。

私のようなオールド・タイマーには苦手なジャンルのオルタナ・ロックだが、この人の作品は私にその苦手な90年代のCDを買わせる例外中の一人ですかね?


パイロットのサード・アルバム

2023年08月18日 | BRITISH ROCK

メジャー・デビュー前のベイ・シティー・ローラーズに在籍したデビッド・ペイトンとビル・ライオールが中心となって結成された英国ポップ・バンド、Pilot。

アラン・パーソンズのプロデュースによりデビュー・アルバムからMagic、セカンド・アルバムからJanuaryとそれぞれポール・マッカートニー・ライクなヒット・シングルを連発させたバンドでよく覚えている。

その彼らが1976年、プロデューサーのQueenの初期のアルバムに関わったロイ・トーマス・ベイカーを起用しカナダのモーリン・ハイツでレコーディングしたのが彼らのサード・アルバム、Morin Heightsだった。尚、創設メンバーだったビル・ライオールはバンドから脱退しこのアルバムのレコーディングには参加していない模様。

従来のポップな芸風にQueenの様なアレンジも感じさせるそこそこの出来だったにも関わらず、アルバムはチャート・インせず、またシングル・ヒットも無かった。

この後もう一枚のアルバムをレーベルをアメリカのアリスタ変えて制作するが不発となりバンドは解散。

やっぱり、当時はディスコやパンクがもてはやされた時期だったのが影響していたのかも…

その後デビッド・ペイトンとギターのイアン・べアンソンはアラン・パーソンズ・プロジェクトに参加、ドラムスのスチュワート・トッシュは10ccに加入と彼らの活動は続いていった。


ネズミ苦手な人はスキップ

2023年08月17日 | BRITISH ROCK

バンドとしてのレコーディングやツアーに長い間縛られお疲れ気味だったハンブル・パイの面々。

当時、リーダーのスティーブ・マリオットはバンドとは別の個人的なレコーディング・セッションを行なっていたそうな。

それ故レコード会社としては待てど暮らせど、バンドとしての作品が出てこないのに痺れを切らせ、かってストーンズをプロデュースしたアンドリュー・オールダムにそれまでに録音された様々なテープを預けハンブル・パイとしてのアルバムをまとめ上げさせた。

出来上がったアルバムが、1975年初頭に出た通算9枚目のアルバム、Street Rats。

当時ネガティブなレヴューもありまたメンバーも彼らの意図に反したその出来にかなり不満を持っていたらしい。最後の曲、Queen And Nunsでスティーブがアンドリュー・オールダムに一言皮肉っぽく文句を垂れているのが印象的。

タイトル曲のStreet Ratsはハンブル・パイの力強さが出た魅力あふれたかっこいい作品だが、実はスティーブがハンブル・パイのメンバー以外と録音した作品だし、チャック・ベリーのRock And Roll Musicやビートルズ作品(3曲)、などとビートルズ関連カバーの多さはちょっと安易だったかも?

ただ個人的には割とあっさりした感じの彼ららしい作品で今でも愛聴盤でもある。

もう少しレコード会社がこのメンバーでのアルバム制作の猶予を与えてあげれば、このアルバムが出た後即解散発表てな事にはならなかったかもね…

 


60年代サイケデリックの金字塔

2023年08月16日 | BEATLES-BADFINGER関連

1967年に出たビートルズのStrawberry Fields Foreverのシングル盤はカップリング曲がノスタルジックな風味のPenny LaneのダブルA面仕様で超強力盤だった。

60年代の中頃、4トラック・レコーディングの時代に於いて様々なテイクを複雑に変え編み合わせミックス・ダウンが行われたがシングル盤は他にないのではないだろうか。レコーディングに5週間、制作に費やされた時間は延べ45時間にも渡ったらしい。

これだけ総力を結集して制作されたにも関わらず、全英チャートは2位とデビューから11作連続でトップを取り続けてきたギネス記録がここでストップ。

因みにその当時ビートルズの更なるシングル盤全英連続1位の記録達成を阻んだのがエンゲルベルト・フンパーディンクのRelease Me。

まあガチなビートルズ・ファンにとっては憎っくきエンゲルベルトであるかも知れないが、私としては当時テレビで確かトム・ジョーンズと隔週でエンゲルベルトがホストだったショーがオン・エヤーされていて、それまで歌謡曲ばかりテレビで見ていた私に洋楽の接点の一つを提供してくれたありがたい番組だったのは間違いない。

まあ今でも語種になっている英チャート1位の件からそろそろエンゲルベルトを解放してあげてもいいんじゃないかと...

Release Meってことで。


何と廃盤になっている

2023年08月15日 | West Coast Rock

ジャクソン・ブラウンの1980年のアルバム、Hold Outは全米1位と大ヒットしたけれど、それまでとは何かが違うと感じた。

続く1983年のLayer In Love以降も彼の出す新譜CDを買い続けたけれど、数回聴いてお蔵入り。

やっぱり何かが違う。

そして1989年のWorld In Mortionから4年後の1993年、久々に彼らしいアルバム、I’m Aliveが登場。

政治的な時事ネタを歌に託すのも悪くないけれど、やっぱり身の回りの普遍的な人生観だとか人の繋がりを歌うのがしっくりくる様な…

何となく初期の雰囲気を持った安らぎを与える曲もあって久々にジャクソン・ブラウンを楽しめた。

ただこのアルバム、これも時代なのかと仕方が無いのかも知れないが、1993年の発売以降は再発もされていなく廃盤となっているのがちょっと残念。


カーステのお供に

2023年08月14日 | AMERICAN ROCK/POPS

60年代中頃からスティーブ・ミラーを中心にバンド結成し、メンバー・チェンジを繰り返しながらレコーディング活動を継続し実績を積んで行った。

そのティーブ・ミラー・バンドが1972年のアルバム、Jokerでアルバム(全米2位)とシングル(全米1位)を大ヒットさせ、さらに続くアルバム、1976年のFly Like Eagleと翌年のBook Of Dreamsもそれぞれ全米3位と2位と立て続けに大ヒットさせ遂にアメリカン・ロックのトップ・バンドに登り詰める。

ポップなロック、シンセを使ったサイケデリックやブルージーな曲などバラエティーに富んだ親しみやすいサウンドが売り。

インスト・ナンバー、Thresholdから次の曲、Jet Airlinerに引き継がれるあたりから気分はサイコー。

Jet Airlinerでなくても自動車運転しながらカーステで聴けば更にご機嫌。

もちろんオイラが住むべき街はココ!

でもJet Airlinerに乗って行かなければ。

色々後髪を引かれる想いはあるけれど…

ようやく目的地に着いた。

気分を引き締め、さあ〜一丁やってやろうじゃないの!

愛着のある地元から離れ、旧型でデカイ707に乗ってツアーに出向くスティーブ・ミラーの心境って感じですかね?