CLASSIC ROCKを聴こう! PLUS

1960年から1980年代のロックを紹介していきます。またPLUSと言うことで、ロック以外の話題も!

狒々爺って?

2018年04月29日 | AMERICAN ROCK/POPS
ガサゴソ、ガサゴソ

助手:博士! 机の下をゴキグリみたいに這い回って一体何をしてるですか?

博士:ゴキブリとは失礼な! 連休じゃからちょっといらないものはないかと整理しておったところじゃよ。

そこで何とお宝を発見したのじゃ!

助手:お宝って?

博士:以前に親戚から、もう要らないって譲り受けたレコードが大量にあったのじゃよ。多分70年代末か80年代初期に、CBSソニー・ファミリー・クラブが通販む向けに企画したレコードのボックス・セットじゃ。クラッシック系のレコードが36枚、ポピュラー系が36枚の計72枚が九つのボックスに分けて入っておるのじゃ。

ポピュラー系はソニーとワーナー・パイオニアの洋楽アーティストの日本編集のベスト盤からなっておる。

ここのところ何年もずっ〜とバタバタの繰り返しでその存在を忘れておった。

と言う訳で、今日はその中からThe Three Degreesのベストアルバムを紹介する。

(企画盤として日本のみで通販にて発売されたベスト盤)

天使のささやき(When Will See You Again)って知っておるかの? アメリカでも大ヒットしまた1974年の第三回東京音楽祭で金賞をとったから、多分中年以上の世代ならどこかで聴いたことあるのではないかと思うのじゃが。

助手:聴いたことはあります。

博士:わしも当時ロック中心に聴いておったから、聴いたことはあっても彼女たちのレコードを買うまでには至らなかった。しかし、今になって彼女たちのレコードが目の前に登場するとは思いもよらなかったわい。

まあ、I See You Again At Lastって感じじゃ。

助手:このアルバム聴いて見ると、セクシーな肢体だけではなく歌唱力もかなりありますね〜

博士:その通りじゃ。海外じゃ容姿も重要じゃが、歌唱力がないとすぐに消えてしまうからのう〜 

助手:オォ〜 博士、何と日本語で歌っている曲を発見しました!

博士:それは日本のエース、筒美京平作曲、安井かずみ作詞の“にがい涙(Nigai Namida)”じゃよ。

(それはサイド−2の2曲目にNigai Namidaって横文字のタイトルで収録されている)

助手:見てたはずよ 私の気持ちが〜♪
   少しづつ
   あなたの方へ 傾いて行くのを
   見てたはずよ〜♪
   
   女が恋に あげたものなど
   どうでもいいけど….

フィラデルフィア・サウンドに乗っかった演歌の世界ですね。 これって日本でヒットしたんですかね〜?

博士:ところで君は、“狒々爺”って言葉知っておるかね? このアルバムのライナーを書いた人が、“荒野のならず者(Dirty O’l Man)”のDirty Old Manのことをそう言っている。

助手:この歌詞の内容がちょっと低俗な感じだったのでイギリスのBBCでは放送禁止歌になったってライナーに書かれていますね。

博士:Dirty Old Manといえば、すけべなおっさんと相場は決まっておるのじゃが、狒々爺と言う言葉はわしも知らなかった。

早速ネットで検索して見ると、狒々はヒヒと読み、大型の猿の形をした日本の妖怪らしい。その猿の妖怪の赤ら顔 から、狒々爺とは好色な年寄りを意味するとの事じゃ。

助手:博士も海外に行って、ダーティー・オールド・マンじゃなく、ダーリィ・オル・マンと言われるようになれば一人前のスケベですね。

博士:わしはスケベじゃないって! ほんの少しだけじゃ…

OMG! 一体何を言わせるのじゃ!

今宵この夜

2018年04月29日 | SSW

オン・ザ・ロックをすすりながら、今夜ターン・テーブルに乗るのは、ご存知トム・ウェイツのファースト・アルバム、Closing Time.


フッ… 俺も渋さがわかる大人になったな〜

いい歳こいて、何カッコつけてんの〜

もうちょっとで、オジンになるって言うのに….

いやぁ〜 申し訳ない。

レコードは全く歳を取らないで昔のままだけど、こっちはふと鏡を見て昔の自分と比べて激変した姿を見てがっくり。

だから、何十年か前にタイム・スリップしたつもりでそう言ってみた。

ところで1973年にこのアルバムが出た当時、彼は若干24歳だった。

24歳でこの渋さ。このファースト・アルバムはあまり売れなかったけど、この若さで既に老獪なシンガーとして完成されていた。

私も含めてほとんどの人は、彼の存在を知らなかったと思う。多分、イーグルスがOn The Boarderと言うアルバムで、Ol’ 55をカバーしていたことから、この人誰?ってなったんじゃないだろうか….

早速飛びついて見たものの、アルバムがヒットすれば儲けものって感じで、それほど売り上げには気をかけず我が道を行くって雰囲気でだった。

しかし歌唱スタイルが短期間で非常にヘビーに激変してしまったので、この後出した2〜3枚のアルバム以降はちょっとついていけなくなった。

ファースト・アルバム辺りの芸風を維持しながら、緩やかに変化していけばもう少しは私のようなライト級ファンはフォローできたのではないだろうか。

まあ私のような凡人は、毎日鏡を見て自身をチェックするが如く、日々の穏やかな変化を享受して行く方が性に合っているように思える。

ところで、最近トムウェイツがAnti-レーベルに移籍した後、このレコードはトム・ウェイツらによってリマスターされ再発された。



今回の再発盤に関するアマゾンのレビューを見ると、意外や意外、レコードのプレスが良くなく、雑音をかなり拾うとのクレームが多かった 。

恐る恐る盤に針を下ろして一通り聴いてみたが、気になるような雑音は全く感じられなかった。

駄耳だからかもしれないが、それ以外に考えられる雑音の要因としては、このレコード、アメリカと欧州でプレスの会社が異なるからではないかと…

アメリカ盤はニュー・ジャージーにあるIndependent Record Pressing社が担当し、EU盤はオランダのRecord Industry社が担当した。

レコードに原産地が記載されていないので、どちらのレコードがどちらの会社によってプレスされたのかはちょっと判断つかないところなのだが、私が買ったものは下記のデータが記載 されてあった。

レコード・ジャケットにはバーコード・ナンバー、0 45778 75151 3とレコード・ナンバー、87565-1が記載、そしてレコードのマトリックス・ナンバーは、A面が87565-A IRP PL、B面が87565-B IRP PLだった。


ネットで調べたところによると、 別の会社 でプレスされた方のレコードにはバーコード・ナンバー、87140092756571、レコード・ナンバー、7565-1が 、そしてレコード本体のマトリックス・ナンバーは、A面が21463 2A 、B面が21463 2B 記載との事らしい。

ご参考まで


博士は毛的頽廃

2018年04月27日 | BRITISH ROCK
性的頽廃(デカダンス)と感傷的郷愁(ノスタルジー)の時代の真只中に新たなる反乱は成就した。このロンドンの反逆児たちを見よ!

一体何のこっちゃ?

英ロックバンド、Cockney Rebelが1973年に出したデビュー・アルバム(日本盤)、The Human Menagerieの帯に記載された宣伝文句。

(メンバーが何となく高級カラオケかクラブの従業員の出で立ちのように思えて、美しき野獣の群れとかロンドンの反逆児たちには見えない)

Cockney Rebelって “イースト・ロンドン地区在住、労働者階級の連中の反乱”てな事で、平たく言えば、江戸っ子ならぬ“ロンドンっ子の反乱”ってバンド名になるのだろうか ?

また邦題は“美しき野獣の群れ!”となっていて、当時グラム・ロック・バンドとして売り出そうと思っていたのだろうか….しかし直訳すれば、人間動物園、即ち“風変わりな面々の集まり”ってことでちょっと イメージが違うような気もするのだが….

ビートルズの解散後、リード・ギターをギンギン鳴り響かせるハード・ロックや超絶な演奏テクで攻めるプログレ・ロックなんかが一通り出てきて、さて次はどのようにロックが進化していくのかと言う過渡期に登場したのがCockney Rebelだった。

残念ながらデビュー・アルバムは不発に終わったものの、軽やかなポップ感のあるソフト・ロックやオーケストレーションを用いたライト・プログレとでも言うべき雰囲気の曲などが詰め込まれ、従来のバンドとは一味違った新しさを感じさせたデビュー・アルバムだった。

助手:性的頽廃(デカダンス)とか感傷的郷愁(ノスタルジー)なんて、博士とは縁遠い形容句ですね。

博士:頭頂の一部分に毛的頽廃を感じ、髪の毛がふさふさしていた頃の写真をみてノスタルジーに耽る今日この頃じゃ!



我って自分の事?

2018年04月24日 | AMERICAN ROCK/POPS
博士:我思う、ゆえに我あり。

助手:デカルトの名言ですね。

博士:我って言葉は一人称で自身の存在を示すのじゃ !

ただ関西の一部の地域では、余り係わりたくないようなヤンチャな人が2人称で、“ワレ! ど頭(どたま)かち割ったろか〜!”と威嚇目的で使う場合もあるので、その用法にはくれぐれも注意しなければならない。

しかし、ロックの世界では少し違うのじゃ。

助手:ところで今日紹介するのは、知っている人は知っているが、知らない人は全くご存知ない70年代ウエスト・コーストのシンガー・ソングライター、Warren Zevonですよね。

博士:彼がアセイラム・レコードから1976年に出したセルフ・タイトルの2枚目のアルバムは中々の力作だぞ。

助手:あのジャクソン・ブラウンがプロデュースしていて、客演メンバーはウエスト・コーストを代表するミュージシャンばかりの話題作でしたね。

博士:その通り。

なんとギターにはワディ・ワクテルとジャクソン・ブラウンの当時のアルバムの常連のデビッド・リンドレー、ベースにセッシオン・ミュージシャンのボブ・グローブ、フリートウッドマックのリンジー ・バッキンガムとスティービー・ニックス、イーグルスからはドン・ヘンリーとグレン・フライ、そしてJ.D. サウザー、サックスのボビー・キーズにビーチ・ボーイズのカール・ウイルソンなどなど。

助手:さらにバック・コーラスにボニー・レイット姐さんまで登場する 超豪華メンバーですね。


博士:リンダ・ロンシュタットは、Mohammed’s Radio、Poor Poor Pitiful Me、Hasten Down The WindにCarmelitaなどこのアルバムから4曲もカバーして、大ヒットした彼女自身のアルバムにそれぞれ収めているのじゃ。

助手:淡々と歌う様が地味と捉えられたのか、残念ながらチャート的には189位と振るわなかった。

地味頁:誰か呼んだ?

博士:今日はお呼びでない。

彼の知名度が上がるのは次作まで持ち越されたが、これだけのメンツが集まって一枚のレコードを制作できたのは、Warren Zevonに人望があったのではないかと勝手に推察してしまうのう〜

助手:あれ? そう言えば我についての話はどうなったのですか?

博士:エェ〜と(汗)

もうお気づきかと思うが、せっかくなので…..

Warren Zevon

ワァ〜レン・ジボ〜ン

ワレ・ジボン(ワレ! ど頭かち割ったろか〜!のワレではない。)

われ・じぶん

我は自分

バンザイ〜!

こんなことじゃ、人望失くしてしまうかも。

エェ〜! 人望なんてあったの?

Wishbone Wash?

2018年04月19日 | Wishbone Ash

ウィッシュボーン・アッシュの、2枚組ライブ・アルバム、LIVE DATESを聴いてみる。

それに先がけ、ウィッシュボーン・アッシュをワァシュする。

そうすると、雑音が軽減されてほとんどストレス無しに曲がサクサクと流れ 、あっと言う間に2枚目のレコードのサイドー4の最後の曲、フェニックスへと雪崩れ込む。

リラックスして聴けて、中々よろし〜

てなことで、嬉しいな〜♪ 楽しいな〜♪ おっさんには 学校も〜♪ 試験も何にもない! と今日もせっせとレコードの洗浄に励む 。

しかし、洗って乾かす時間の方が鑑賞する時間よりずっと長いことに気付く。

これはいかん、1日は24時間、時間が勿体無い!

しからば、レコードのジャケットを鑑賞しながらCDに収録された同じ音源を聴くって〜のはどうだろうか?

ほんと、面倒くさい おっさん。


“バップ・ドロップ・デラックス”って必殺技?

2018年04月17日 | AMERICAN ROCK/POPS

今日はRy Cooderの1979年作Bop Till You Drop。




このアルバムは大手レコード会社(米ワーナー)から初めてデジタル録音にてアナログ盤を作成した記念すべきアルバムであった事。


ジャケ裏に、誇らしげにその旨が記載されている。何々? サンプリング・レートは1秒間に5万回、再生周波数帯域は20Hzから20KHzで、その結果、音はより鮮明に明るくさらに立体的になった。




だけど肝心のレコードに、傷や埃があればそれも台無し。

と言う訳で、アライグマもびっくり、今日もせっせと皿洗い。

皿と言っても、LPレコードをしこしこと中性洗剤で丸洗い。

嬉しいな〜♪ 楽しいな〜♪ おっさんには学校も〜♪ 試験も何にもない!

ところで辞書によると、アルバム・タイトルに使われているBopって旧来のビッグ・バンドではなく、少数のメンバーによる ジャズの即興演奏のことで、所謂モダン・ジャズと呼ばれると書いてある。

つまりアルバム・タイトルを直訳すと“ぶっ倒れるまでBopしろ”って感じですかね。

このアルバム、Ry Cooderの数あるアルバムの中で、唯一全米チャート100位以内(62位)を記録したヒット作で、彼の作品の中ではポップ度が若干他よりもアップしていtのか、一般受けした。そのためだったのか、日本のテレビCM(パイオニアだったか?)にこのアルバムの2曲目、Go Home, Girlが使用されていたの思い起こす。

R&Bやソウル系の曲をカバーしていて、彼自身とレコーディング・セッションに参加したデビッド・リンドレーの2本のギターが心地よく絡み合って中々よろし〜。

と一人いい気分に浸っていると、一つ気になる事が….

それは、私が所有しているのが米盤だったので長〜い間気が付かなかったのだが、このアルバムの邦題はちょっといただけない。

なんと、邦題は“バップ・ドロップ・デラックス”と意味不明のタイトル!

(日本盤の帯)

私の推察するところでは、多分レコード会社の営業にプロレス好きの人間がいて、Bop(バップ)の発音が Back(バック)に似ているので、 少しでも世間の注目を集めさす意図があったのか、プロレス技の“バック・ドロップ”を洒落のつもりで文字って“バップ・ドロップ・デラックス”と付けたのではないだろうか?

確かに、日本の音楽ファンからしたらRy Cooderは地味な部類に入るのかもしれないが、もし本人がそれを知ったら、レコード会社の営業に必殺のバック・ドロップ・デラックス”を一発見舞ったかも知れないね….

通りすがりの人:皿洗いしながらバカな妄想にふけってる場合じゃないでしょ。それより仕事しなさい〜!


ステレオ! これがビートルズVol.1 を聴いてみる

2018年04月16日 | BEATLES-BADFINGER関連
ビートルズの初期制作の日本盤には、米盤からジャケのデザインをちょこっと拝借し手直し、さらに選曲も日本独自色を出したの物があった。

Meet The BeatlesとSecond Album、そしてNo.5 Albumの各アルバムがそれに当たる。

ところが、ビートルズの1965年に来日によって来日記念盤が企画され、初期2作を英盤Please Please MeとWith The Beatlesに準拠して再発されることとなった。

今では到底考えられないのではあるが、ここでも日本独自のジャケ・デザインの採用と曲順の変更がアルバムに加えられた。


帯の宣伝文句には、“ステレオ! これがビートルズVol.1”と記載されていた。


日本盤の初期2作、Meet The BeatlesとSecond Albumはモノラルだったから、ここではステレオが強調されている訳ね。

初期のステレオ・ミックスといえば、右チャンネルからボーカルが主に聴こえ、左からは楽器演奏と、聴き手にとってはバランスが取れていない聞き苦しい音源であったと思う。

しかし、今までポータブルの電蓄の小さなスピーカーから聞こえるモノラル音源と親に買ってもらったステレオから出てくる音を比べると、“こっ、こっ、これがステレオか!”と大げさではなく私以外の誰しもが感動したのではないか….

それからしてオリジナルの英盤のシークエンスは
Side-1
I Saw Her Standing There
Misery
Anna
Chains
Boys
Ask Me Why
Please Please Me

Side-2
Love Me Do
P.S. I Love You
Baby It’s You
Do You Want To Know A Secret
A Taste Of Honey
There’s A Place
Twist And Shout

一方で日本盤のステレオ! これがビートルズVol.1は
Side-1
Please Please Me
Anna
I Saw Her Standing There
Misery
Chains
Boys
Ask Me Why

Side-2
Twist And Shout
A Taste Of Honey
Love Me Do
Do You Want To Know A Secret
Baby It’s You
There’s A Place
P.S. I Love You

なるほど日本盤の曲順変更の意図はなんとなくわかるような気がする。

Side-1の一曲目に大ヒット曲のPlease Please Meを持ってきて一気にビートルズの世界に引き込み、2曲目のAnnaでジョンのシャウトをぶちかまし、駄目押しとして3曲にI Saw Her Standing Thereを配置で一気にカタをつける。Side-1の残りの曲はおまけみたいなもの。

Side-2も同様に派手なビート・ナンバーのTwist And Shout を頭に据えて 一気に盛り上げる。後は彼らのミッド・テンポのモデラートな曲を楽しんでねって感じかな….

英盤のようにSide-2の出だしに Love Me Doだが、それだと景気付の一発とは行かずに、場を盛り下げると日本の制作サイドは思ったのではないかと….

本日も近所のスーパーで特価販売の焼酎を購入。麦焼酎、隠し蔵だって!


好きな音楽を聴いて、感動の一杯を味わおうではありませんか。


Maxwell's Silver Hammerの謎

2018年04月10日 | BEATLES-BADFINGER関連
本日はビートルズのアビー・ロード聴く。

多分1972年頃に買った1969年発売の初回盤。お値段2000円也、当然消費税なし。

結構な回数を聴いてきたのだが、雑音もそれほど聴こえず彼らの演奏を今でもストレスなく楽しめる優れもの。

ところで、ビートルズのファンの間ではよく知られていると思うが、このジャケ裏に表記された曲順に誤植がある。

サイドー1の2曲目はSomethingなのだが、このジャケットの表記ではMaxwell’s Silver HammerとSomethingの順番が入れ替わっている。

(日本盤AP-8815 の黒盤)

何と、その誤植は80年代後半頃まで販売されていた国旗シリーズ、EAS-80560においても訂正されていない!

今のデジタル技術ならこの程度の訂正なら簡単なのだが、 海外から送られてきたオリジナルのジャケット・デザインの変更は結構面倒だった ので、已む無くそのまま使い続けたのではないかと思う。

しかし、英盤と米盤のアビー・ロードのジャケにはそのような誤植は見当たらない。

(英盤PCS7088)

じゃあ、どうして日本盤だけがそのようになっているのかね?

まさか、Maxwell's Silver Hammerの呪いが〜 ギャ〜!

この曲はポール作の親しみやすいサウンドの曲で、特にコーラス・パートなんか子供が喜びそうであるが....

しかし実は、これもビートルズのファン内ではよく知られていることで、恐ろしい歌詞が付けられているのだ〜 ギャ〜!

要約すれば、Maxwell Edison (著名な物理学者と発明王が合体)の銀のハンマーによる連続殺人事件の話だ。ギャ〜!

初めの犠牲者は、女子学生のJoan、お次は大学の女性講師そして裁判所の判事さんまでが犠牲となる。

特にコーラス・パートはえげつない
Bang, bang, Maxwell's silver hammer came down upon her head
バン、バンとマックスウェルの銀の槌は彼女の頭に振り下ろされた
Clang, clang, Maxwell's silver hammer made sure she was dead
カチン、カチンとマックスウェルの銀の槌は彼女に死を確かにさせた

意味がわかると レコードを聴きながらポールと軽々しく合唱というわけにはいかない 。

オォ〜 そういうことか! 

何でMaxwell’s Silver HammerとSomethingの順番が入れ替わっているのかが解った〜!

ジョージの上出来のSomethingがMaxwell’s Silver Hammerの上に位置するのを快く思わなかったMaxwell Edisonが銀の槌の一撃で一つ下に追い落としたのではないかと….と言うのは冗談で。

その当時って日本人は英語にあまり敏感ではないので、誤植のあるジャケット・デザインをちょっとしたいたずらとして日本限定で送ったのではないかと…..

それ、何か証明できるような証拠なんかあるの?

もちろん、

それは、アビー・ロードに付属していた、東芝制作の歌詞カード。

出だしの歌詞のところ、

ってなってるけど、
本当はJoan was quizzical, Studied pataphysical science in the home
つまりStudied the physical, Sigh in the homeって意味不明のデタラメ

それに3番目の歌詞の出だしで、

ってなってるけど、
本当はP.C. 31 はPolice Car 31(ポリスカー31号車)の略
B.C. 31なら紀元前31年ってなってしまう。キリストまだ生まれちゃいねーって。

何と、これらの誤植も同様に国旗シリーズ、EAS-80560にも記載されている。

なんたるズボラさ。歌詞カードは日本で制作しているのだから、ジャケットと違って再発時に簡単に訂正できるけどね。

それにEAS-80560盤のライナーの解説も音の印象を簡単に語る中途半端さ!


まあ、当時はこのようなレベルでありまして….

なるほど、なるほど。Maxwell's Silver Hammerの呪いが〜なんてことじゃないのね。

ええ、ちょっとしたいたずらです。日本の皆様すいませ〜んでした。


てな与太話信じちゃいけません。

意外な掘り出し物、The Color Of The Wind

2018年04月10日 | West Coast Rock

The Color Of The Windといえば1995年のディズニーのアニメ 、ポカホンタスの挿入歌。

バネッサ・ウイリアムスのカバーがサントラ盤に収録され、そのシングルがヒットした。

アジア人にとって郷愁を感じさせる笛の音、更に自然を敬いまた地球上のあらゆる生き物と共存するという真っ当な歌詞がいまの時代かえって新鮮。

抑揚をつけたバネッサの歌声も素晴らしいと感じる、お気に入りの曲である。

しかしサントラであるが故に、MTVなどのビデオクリップでは曲にリンクしたディズニー・アニメの情景が漏れ無く付いてくる。

そうなると、この歌のイメージが映像に固定され過ぎてしまうという欠点になってしまうのではないかと....

数年前に、ビーチ・ボーイズのブライアン・ウイルソンは、ディズニーからの申し出でディズニー映画に登場する色々な名曲の楽曲のカバー・アルバムの制作を依頼されたそうな。

それで出来上がったのが、2011年のアルバム、In The Key Of Disneyである。

全11曲にブライアン流のアレンジがそれぞれに施され、The Color Of The Windも取り上げられている。

映画の映像にリンクしないアレンジで肩の力を抜いて歌っている。

ビーチ・ボーイズやブライアンのファンであれば、気にいること間違いなし。

と思うのだが.....


大河の一滴でも。

2018年04月09日 | West Coast Rock

最近CDよりもレコードをよく聴くようになった。

我が家は70年代の初め頃からレコードを買い始めたので、ほとんどが70年代に発売されたものなので、CDよりも愛着がある。

昔は、レコードの表面の少しのキズでもついていれば怒り心頭だったのが、最近ではそれも当時の思い出として針が飛ばない限りはプチ音もあまり気にならない。

リンダ・ロンシュタットのSimple Dremsでも久々に聴いてみようと、棚から出すと埃かカビなのか区別はつかないが結構表面が汚れていて、また細かな擦り傷も散見されたのでレコードを丸洗いした。


溝に沿って綿に染み込ませた中性洗剤で表面をゴシゴシ洗う。

いつもは乾かすのに部屋の壁に立て掛けているのだが、たまに床にずり落ちこともあったので、何かそれ専用に使えるスタンドは無いかと普段から思案していた。

通販サイトでは、LPレコード10枚を一度に立てかける金属製のスタンドが売っているのだが、4000円ほどして高価なのと、レコードを 一度に10枚も洗うことはないので、近所のスーパーに何か適当なものはと探しに行ってきた。

目に留まったのはキッチンでまな板を立てかける鉄製のフレームで、そのフレームは樹脂コーティングされているのでメッキ仕上げのフレームよりはレコードの表目に傷をつけにくのではないかと....


またレコード3枚立て掛けることが出来るので当方としてはそれで十分。

で、それに決めた。お値段税込で773円也。

中性洗剤で溝をしっかり洗い、フレームに立てかけて暫しの間レコードを乾燥させる。

プチ音が連続で出そうな傷があったのだが、洗浄したからなのかレコードに針を落としても雑音がほとんど聴こえなかったので、にんまり。

リンダが40年前と変わらず Blue Bayouレトロちっくなサウンドに乗せて歌うのが心地よい。

しからば、今宵は雲海の麦焼酎、大河の一滴をお湯わりで一杯。お値段税込で1077円也。


OMK!、悲しみのエクスペリア

2018年04月08日 | 特になし
博士:OMK!

助手:OMK!って何のことですか?

博士:OMK!とはOh My Keitai!のことじゃ。

助手:Keitaiが一体どうしたと言うんですか?

博士:時はさかのぼること二年前、日本からシンガポールに移住した際、現地携帯電話会社の二年縛り契約をしようとしたその時、我が日本が誇るソニーのエクスペリアの在庫はありませ〜んと言われ、その代わりに中韓製の携帯の購入を強くプッシュされたのじゃ。

反骨精神に火がついて、メーカーの保障なしのエクスペリアを平行輸入ショップで何とか入手、そして別途シム・カードのみを入しプリペイドの携帯としてなの不満もなく使っておったのじゃ。(シンガポールではプリペイドのSIMカードはパスポートの提示で簡単に購入出来る。)

(金は無いが、見栄で黄金ボディーを買った)

助手:それで日本でも同じようにSIMカード購入の形でそのエクスペリアを使おうと思っていたわけですね。

博士:つい先日携帯電話の契約でもしようといろいろな広告を比較検討して、決断を下すところじゃったんだ。

ところが、ふとその広告に、メガネをかけないと読むことのできない小さな字で、海外で購入した携帯電話は基本的に契約できないと書いてあるではないか!

助手:技適マークがない携帯は基本的に国内で使えないって記載ですね。

(無い!無い! 技適マークがエクスペリアに見当たら無い!)

博士:日本の通販サイトなんかで、同じモデルが並行輸入で販売されておったから、単純にそれでいけると思っていたのじゃが….

それで、技適マークって何ぞや?とヤホ〜で調べると、電波法に制定された規則で、技術基準適合の認定マークのことじゃった。


電波法110条によると、技適マークのない通信装置を使用すれば一年以下の懲役か100万円以下の罰金となっておる。

助手:しかし、無数に使用されている携帯電話の中から技適マークのない携帯をどうやって見つけて摘発するつもりですかね? 

海外製で国内基準に則さない強力な出力があるトランシーバーや据え置き型の装置の使用によって電波妨害が認識されればその発生源を特定出来るのかもしれませんが….

博士:わしもその辺りのことはよくわからんが、ともかくそのような法律があって、国内では承認された以外の通信装置は使っちゃいかんてことじゃ。

しかし、違法となるとわしが苦労して手に入れたエクスペリアの使用は海外限定となるのう….

助手:では、新規で携帯電話購入ってことで。

え〜 ファーウェイ、アーサス、サムスン如何すっか〜

博士:馬鹿者! わしは今回も日本製を買うぞ〜!

とはいえ、予算の乏しいこのロック研究所のこと、携帯電話の購入は諦め屋内(狭〜い自宅のこと)の交信用に最新鋭の糸電話網を敷設し、そして屋外との交信は基本飛脚便となるかも?

江戸時代に逆戻り、とほほ。

80年代前半のアバって?

2018年04月07日 | EURO ROCK
7年間の長き沈黙の後、1981年新生クリムゾンここに誕生!

しかしその裏では、大変なことが起こっていたのであった。

助手:博士〜 大変です!

博士:何事じゃ! せっかくアラベスクのペパーミント・ジャックを楽しんでおるところなのに。

助手:ペパーミント・ジャックどころではありません! 遂に彼女達の日本限定のベスト・アルバム、Greatest Hits なるものが発売されました!

(日本ビクターのレーベル使用、ピンボケですいません)

博士:なんと!既発の4枚のLPから選りすぐりの曲ばかりで、9枚のヒット・シングルは全て収録されているじゃと?

(ジャケ裏の曲目の表記、確かにベストです)

助手:新生クリムゾンのニュー・アルバムなんて目じゃありません! 最強です!

1980年10月に発売されたヒット・シングル、“さわやかメイク・ラブ”も当然収録されていますが、歌詞がぶっ飛んでいます。

博士:オォ〜、オリジナルのタイトルが、Make Love Whatever You Canというやつじゃな。

助手:ぶっちゃけ、“やれるときにやっちゃいな”ってことですよね?

博士:ムム〜。英語で言われればかなり危ないタイトルじゃのう〜 まあ欧米人はそっち方面は結構大らかじゃから、 ストレートな表現になるのかのう〜

助手:そうですね〜 でも、さわやかなメイク・ラブって一体なんなんですかね?

ここでの訳詞は、Make Loveを“恋する”とオブラートに包んだ表現に置き換えていますが、恋するって英語で書くと、一般的にはI am in loveとか fall in loveですからね〜。


(エェ〜、明日まで待てないって、今すぐなんすか?)

中学生が額面通りの翻訳を知ってしまうと、教育委員会が黙っちゃいませんからね〜

博士:確かに、破壊力満点の歌詞じゃの〜 これでは新生クリムゾンも霞んでしまう。

通りすがりの人:そんな事どうでもいいじゃないの。聴いてて楽しけりゃ。

確かに、その通り。

やっぱり、アラベスク、バンザーイ!

再結成お願いします。

歳も歳だし、現在のお顔をお見せするのはちょっと厳しいかと….

それじゃ、唐草模様の風呂敷被って登場すれば?

それもちょっと厳しいかと….

ついに解体! エェ〜 また演るの?

2018年04月06日 | PROG ROCK
1975年に出たキング・クリムゾンのライブ、USAを聴いてみた。

何か不安を掻き立てるような楽曲、Lark’s Tongues In Aspic Part-IIを聴けばもうそこはクリムゾンの世界。

デヴィッド・クロスのバイオリンとビル・ブラッフォードのドラム演奏にどんどんと引き込まれて行って、もうこの世界から足抜けすることは出来なくなってしまう。

爆音で最後の21st Century Schizoid Manまで聴くともうヘトヘト。

当時のレコードの帯には、“74年6月の最後のツアーのライブ”と記載されている。


オォ〜 これでクリムゾンの呪縛から逃れられるのか….

しばし安息の日々をディスコ・サウンドで楽しもうではないかと思いきや、なんと“7年間の長き沈黙の間もその伝説は生き続けていた…. 再び果てしなき試練を求めてクリムゾンは1981年に蘇った!”てなことで、新生クリムゾンここに誕生!


ニューアルバム、Discipline登場!

ポセイドンの後を追いかけるが如く、まだまだ果てしなきプログレ求道の旅は続くのかとブルッていると、彼らの芸風がコロッと変わってしまったので、私のクリムゾンの旅は一旦ここで終了。 

嬉しいような悲しいような。

1995年のある日

助手:博士〜 大変です!

博士:何事じゃ! せっかくアラベスクのペパーミント・ジャックを楽しんでおるところなのに。

助手:クリムゾンのネオ・へヴィー・ロック・アルバム、Thrakが完成しました!

博士:なんと!ヘビー・ロックに回帰したThrakじゃと?

解散、しばし休憩、再結成、メンバー増量、ライブ音源の連続投下。

果たしてプログレ求道の旅はいつまで続くのやら。

嬉しいような悲しいような。

合体完了! エェ〜 もう解体?

2018年04月06日 | BRITISH ROCK
1969年の前作、Ceremony制作において路線の違いから、キーボード兼ボーカルのゲイリー・ライトが、 そして同時にベース・プレイヤーも脱退。

そこに、ジョー・コッカーのバックを務めていたグリース・バンドの3名がスプーキー・トゥースに残った3名と合体!

ここに新生のスプーキー・トゥース誕生、そして1970年にアルバムThe Last Puffを発売する。

(2015年のリイシューのCDはボートラが6曲収録されていて、その内の一曲はバンドのThe Weightのカバーで得した気分)

新たなメンバーから影響を受けたのか、ボーカルのマイク・ハリソンはジョー・コッカーばりのブルース調の太いボーカルを聴かせる。

スプーキー・トゥースと言わなければ、アメリカ南部のフレーバー溢れるブルースバンドのような演奏でとてもじゃないがイギリス出身のバンドとは思えない。

アメリカン・バンド大好きの私としては、波長が合って非常によろし〜。

自作に期待と思いきや、このメンバーでのスプーキー・トゥースはこのアルバム一枚で残念ながら解体!

メジャーでないため、このバンドのことをよく知らない人が多いと思うが、このアルバムでビートルズのI Am The Walrusやエルトン・ジョンのSon Of Your Fatherをカバーしているのでご一聴されてはいかがかと….

ちなみにジャケのデザインからも解るようにThe Last Puffって最後の一服って意味だから、やっぱり解体するつもりだったのかね….

ディープ・パープルのマシン・ヘッドを久々に聴いてみた。

2018年04月05日 | DEEP PURPLE-RAINBOW関連
初めてハイウェイ・スターを聴いたのは、レコードが発売された1972年頃だったと思う。

前奏から歌唱に入る時のイアン・ギランの活字では表現しにくい 高音の雄叫びに度肝を抜かれた。

こっ、こっ、これは地獄の入り口にでも到着してしまったのか!と思わせるような雄叫び!

ビートルズ、サイモン・アンド・ガーファンクルやカーペンターズなどの穏やかなロック・サウンドの洋楽から聴きだしたので、その頃 一番ハードと思われる音源といえばビートルズのヘルター・スケルター だった。

今アルバムを一通り聴いてみるとハード・ロックに対する免疫が形成され、さらに加齢による鈍感化が進んだお陰で、演奏での驚異の雄叫びや爆音も難無く冷静にクリヤー。

ただ初めて聴いた時のドキドキ・ワクワク感はいつの間にか喪失してしまい、自身の中では懐メロになってしまったんだな〜と思う。

あぁ〜 俺の青春はどこへ行ったのやら。

通りすがりの人:なに〜寝言言ってんの! まだ木曜日だよ〜 仕事しっかりしなさい。 

まあ、懐メロになっても、今でもパープルはスゲェ〜とは思っていますが……


1976年の再発盤。2500円也


再発盤のため、レーベルはオリーブ色から、椰子の木が植えられた通りを表したデザインに変更されている。