どんまい

いろいろあるけれど、それでいい。

ハゲタカと不死鳥

2007年09月29日 | movie
今、俺が被りたい帽子は、キャップかハットかと言えば、ハット。
「男はつらいよ」に出演していた渥美清が、かぶっていたのがハットで、
「探偵物語」に出演していた松田優作が、かぶっていたのもハット。

帽子をかぶりたい話と映画にはまっている話を周りにしていたら、
以前、やっていた1つのドラマを貸してくれる人が現れた。

「すごいおもしろいドラマがあるのよ。松田優作の息子、松田龍平が出てるよ」

普段、テレビを大した観ないもんだから、松田優作の息子が、
俳優として活躍していることを初めて知った。

俺は、おもしろいというのもそうだけど、
松田優作の息子、松田龍平が、どんな顔をしているのか、
どんな演技をするのかを観たくて借りた。


そのドラマの名は、「ハゲタカ」。


バブルが崩壊した当時の日本が、その舞台。
外国の投資会社が、倒産寸前の日本の企業を買い叩く。
死に損ないを狙うのが「ハゲタカ」らしい。

最初は、なかなか観ているのが苦しくてね。
「テンションやモチベーションをあげるのに、映画も、また良し」と思っていたのが、
「苦しくなっちゃ意味がないだろう」と思いながら観た。

金があることで起こる悲劇と金がないことで起こる悲劇。
何か他人事ではなくて、俺は不安に駆られた。

映画や本は、その観ている人の感じ方や、観ている人の視点によって、
受け取るものは変わる。

俺は、そのドラマを観て、
「自分の足で立て」ということを伝えたいんじゃないのかと思って観た。

いつからかは忘れたけれど、自立するの大切さを知ったのは、
今に始まっちゃことじゃあない。

親や仲間や恋人に、よしかかりすぎた時、
そこに良い関係は生まれない。

会社にしてもそうだ。よしかかりすぎた時、
その守られているところがなくなれば、
一気に、路頭に迷う。


良いモノは、まだまだあるんだなぁと思いながら見終わった。
自分の好きなコトを周りに話すと、
また新たな良いモノが現れる時もあることを、改めて感じた。


そういえば、人生、二度目の円形脱毛症になった。
もうそろそろ生えてくるだろう。


まぁ、今年の俺は乱気流。
そこは今年の夏くらいから知っている。


さらに、高く飛ぶにはもってこい。





みっともないのが・・・

2007年09月27日 | movie
俺の服選びは、「似合うよりも、まず着たいものを選ぶ」というのが基本にある。

ただ、これは「似合わん」と、
あまりにも似合わない自分にびびって、
即効やめたものがある。

それは「白いズボン」。

俺が、中学生の頃、
「ホワイトジーンズ」がはやってね。
俺も履いてみようかと思ったけど、びびる程似合わなかった。

あの試着以来、俺は、ジーンズに限らず白いズボンは選ばない。

もう一つ、似合わないものがある。
それは帽子。

帽子はお洒落の象徴だと思うんだよね。
帽子を被っている人を見ると、すごいお洒落に見えてくる。
そこで、俺もいろいろ被ってみたけれど似合わない。
なんだろう。ギャグのような感じになる。
だから、帽子は野球をする時以外被らない。
たぶん、ヘルメットは似合っている。


今日、「男はつらいよ」のDVDを観た。
前々から、一度は観てみたいと思っていた作品。

寅さんの格好は、映画は観たことはないけれど、
一度は何らかの形で、みんなの目に触れていると思う。
映画で観ると、寅さんの服はカッコイイよ。

腹巻き、鞄・・・。
全体的にカッコイイんだけど、俺は帽子に注目した。

「あの帽子、俺に似合うかなぁ」

今度、そんな帽子を見つけたら、とりあえず被ってみようと思う。


「男はつらいよ」の話なんだけど、
俺は観たいと思うきっかけを与えてくれた後輩に話をした。

「俺も男はつらいよ、とうとう借りてきたよ」

「何作目、借りてきました?」

「48作目。後ろから順番に観ていく。1作、1作で話が終わるんでしょ?」

「まじっすか?今までの流れみたいのを感じながら観て欲しいですね」


あまりにも数があるから、
とりあえず後ろから観ていくのが良いかなと思ったけれど、
確かに、その人間模様からいって、
前から順番に観た方が良いと、今日、わかった。
次回は1作目を借りることにする。
何作か観てみないと、「男はつらいよ」の良さがわからない気がする。


「恋愛はかっこつけるもんじゃないよ。みっともないのが恋」


リリー、その通りだね。
みっともないのが、かっこよかったりする時もあるしね。
ちなみに、リリーっていうのは、寅さんが恋した女性の名前。





黒いダイヤモンドと新しいダイヤモンド

2007年09月26日 | movie
俺は小学校3年生まで学校のストーブは石炭だった。
日直は、体育館に石炭を取りに行く。
スコップで、バケツ一杯に石炭を入れ、2人で運ぶ。

小学校4年生の時に、新校舎になるのだが、
「どんな教室が良い?」と先生に聞かれて、
「教室が野球場だったら良いです。なんなら、裸足で入れるのが良いですね」と、
一人、「なかなか良いアイディアだ。これは良いアイディアだ」と思っていたが、
当たり前のように採用はされていない。

石炭は、「黒いダイヤモンド」と言われる。
石炭が全盛期だった頃は、好景気をもたらしたことから、そう呼ばれたらしい。

石炭を掘るのは、暗い穴の中で、死ぬかもしれない状況下での仕事。
ガス爆発や落盤が起こり、ちょっと調べたところでも、
1回の事故で、数100人の人々が死んでいる。

俺が生まれる10数年前、昭和40年代から石炭は、衰退の一途を辿る。
数十年間、命がけで働いていた人々が、その衰退と共に解雇される。

子どもの時の記憶は、おぼろ気な記憶で、
石炭にまつわる、どんな話を聞いたかも忘れた。

何十年と命がけの状況下で働いてきて解雇。

働くようになった今の俺の方が、子どもの時より想像しやすい。
時間がたって理解できることもある。


昭和40年。
福島県いわき市。

黒いダイヤモンドに代わる新しいダイヤモンド。
常磐ハワイアンセンターのダンサーの女性達。

「フラガール」という映画を観た。
ハワイアンセンターができるまでの話。

福島県にハワイアンセンターのようなものがあるという話は、
映画になる前に聞いていた気がする。

ただ、プール授業の自由時間には、
我先にプールから上がり、
ひなたぼっこばかりをしていた俺にとっては、
なんら興味もわかない話だったから、おぼろ気。

この「フラガール」、おもろいよ。
光と影があるのが良い。

炭坑が衰退すると共に、解雇された人達のことを想像し、
すさんだ状況の中で、フラダンスが周りの人達に受け入れられる難しさを想像し、
そんな中で、夢をもった女性達がいたのを知った。


俺は、2時間じっとしていられないという理由から、
ほとんど映画を観ないけれど、
たまあには映画も良い。
パワーをもらえる。


フラダンスに手話的要素があるということも初めて知った。
俺がいつかハワイに行く時には、そんな視点からもフラダンスを踊りたい。





雨上がりの虹の空に

2007年09月19日 | little story
「それで、俺のことは何て紹介したのよ?」と俺は電話口で友達に聞いた。

「お馬鹿ちゃんだから、絶対おもしろいって言った」

「何だ、そのお馬鹿ちゃんって!そんな紹介の仕方があるのかよ・・・」と落胆しながら、俺は友達に問いつめる。
何となく、「お」が付くと、すごい馬鹿みたいな感じがするから不思議だ。
丁寧語は気をつけて使った方が良い。


「いや、いや。写真以外にも、いろんな話を聞けるよってこと」

「ふむ。それなら良い」と俺は、すぐに納得した。


何の話かって、7月に、楽雲庵塾展を観に来ようとした友達が、
そのまた友達を連れて、新潟市に向かったんだけれど、
結局、台風が直撃して、あきらめたって話。


そもそも、その友達の話を聞こうと思って電話をした。
何の話かって、恋が始まった話。


繰り返される日常に、疲れ切った日々もあっただろう。
考えて、悩んで、袋小路に入り、悶々と過ごした日々もあっただろう。
うまくいかず、泣きじゃくった日々もあっただろう。

そういった日々は、物語を盛り上げるための演出にすぎなかったな。
心配するな。
最後の最後にはハッピーエンドになると決まっている。


今は、おもいっきり楽しむ時だ。





偉大な人

2007年09月08日 | little story
さりげなく、ばあちゃんが履きやすいように、靴を置いたり、
さりげなく、ばあちゃんの横に立って、寄り添ったり、
そんな、いとこの姉ちゃんや兄ちゃんの姿を見ていて、
「ばあちゃんを好きなのは、俺だけじゃないんだなぁ」と、
当たり前のことを改めて感じた。


俺等にとって、ばあちゃんは偉大だ。


ばあちゃんは、未だに説教地味た話をする。
ただ、ばあちゃんの説教であれば、俺は、素直に聞く。
いや、聞ける。

俺は、その時、その時に、
ばあちゃんにかけてもらった言葉の、いくつかを、痛烈に覚えているし、
これからも大切にしていくつもりだ。


中越沖地震の時、
ばあちゃんは、電話口で俺にこう言った。

「いい加減、北海道に帰ってきなさい。仕事なんて大丈夫だから。
お前は若いないんだから大丈夫。資格があるんだから大丈夫。」


猛烈に連呼する「大丈夫」。
聞き慣れた言葉なのに、
ばあちゃんが言う「大丈夫」という三文字の言葉は、
何か、本当に大丈夫だという気になってくるから不思議で、
俺は、それ以来、「大丈夫」という言葉が好きになった。


ばあちゃんの言葉は、俺に勇気を与えてくれる。


上の写真。
俺が何度か、この楽雲庵塾で紹介してきたFREESTYLELIFEのフリーペーパー版、
フリスタMAG」。
記念すべき第1号で保存版。

そこに俺の言葉が載っている。
俺の言葉というより、ばあちゃんの言葉が載っている。

俺は、ばあちゃんからかけてもらった言葉と少しのエピソードを書いた。
その言葉は、この「フリスタMAG」を手にとって読んで欲しい。


俺の大切にしている言葉の一つだ。





やっと

2007年09月03日 | rakuunanzyuku
1週間に及ぶカレー週間を終えた。
最初の3日間は、カレーうどん。
最後の3日間は、カレーライス。

震災にあった時に、親から送ってもらった「さとうのご飯」。
「食べるところがないな」と思いきや、
ここに来て、カレーのライスとなった「さとうのご飯」。

俺は次のレシピに向かいます。


話は変わり、今日、やっと、依頼があったポストカードが完成した。
7月、楽雲庵塾展を開催している時の話。

「結婚をして、子どもが生まれた友達に、塾長のポストカードを贈りたいんだけど、それに合うポストカードがないんだよね」って、言ってくれた人がいた。

「作りましょうか。値段は、ポストカードを見てからつけてください」と俺は答え、それから今までかかっちゃった。
わかっちゃいたけど、俺の作業は遅い。


実は、個展を開催する前に、
「あなたのポストカードを作ります。値段はあなたが決めて下さい」って、
3人限定の企画をしようと思っていたんだけど、
迷っている間に、個展開催。

「今回はいいか」って思っていたところに、
その話を言ってもらえたから、
すごい嬉しくて、速攻でOKした。

「こんなTシャツが欲しい」って言ってくれた時もそうだったんだけど、
依頼があって作るものは難しい。
依頼があったものは、喜んで貰えてなんぼだからね。


これから送るそのポストカードは喜んでもらえるだろうか。






閻魔大王

2007年09月01日 | little story
ある夏の日に、友達と「閻魔大王」について話をした。


俺は、閻魔大王は、かなり怒ってる顔で、
地獄に堕ちた人が、めっちゃ怒られてるように見える。

その友達は、俺の話を聞いた後に、こう言った。
「うる覚えだけど、閻魔大王の表情は、苦悩している表情だって聞いたことがある。悪いことをした奴が、地獄に堕ちないように、最後の最後、救いがないかって考えに考えているって聞いた気がする」


怒りの表情も苦悩している表情も、
どちらも眉間に皺を寄せる。
確かに、言われてみれば、そうもとれる。

俺は、その友達の話を聞きながら、
怒りの大王だった閻魔大王に親しみを覚えた。
人を救う為に、苦悩している大王であれば、かっこいいじゃないか。

中越沖地震で直撃した街には、
閻魔堂という建物がある。
その閻魔堂の中心には、閻魔大王がいる。


俺は、中越沖地震があってから、何人かの人に、
「地震の写真を撮らないのか?」と言われた。

そうは言われたものの、写真を撮る気もしないから、
撮らないまま過ごしていた。

しかし、数日たって、気持ちが変わる。

ボコボコになっている道や、
倒壊している家々や、
落胆している人を見ていると、
地震に関係なく、不安やおもしろくないことが結構ある日常と重なった。

日常生活とダブらせながら、
その街を歩き、
俺のフィルターで、
写真を撮っていった。


その1枚が、FREESTYLELIFEというWebマガジンに掲載されることになりました。
そのFREESTYLELIFEのコンテンツの一つ、 「FREESTYLEKNIFE」に作品が掲載されています。

Webマガジン「FREESTYLELIFE


写真で何を感じる?