最近、たんぽぽをよく眺めている。
どこにでもある、たんぽぽを眺めている。
夕方になると、しぼむのか?天気が悪いと、しぼむのか?
何も、たんぽぽは、白いふわふわの綿みたいになる手前で、
しぼむわけじゃないんだって、今になって知った。
いつも、そばにいるのにね。
見ようとして見ていないと気づかないこともあるんだね。
先日の休日。
俺は、ばあちゃんちに向かった。
ここのところ1週間おきに、ばあちゃんちに行っている。
幸いにして、4月から住んでいる俺の町から、
車を走らせ、1時間も経たないうちに、
ばあちゃんちがある。
ばあちゃんちに向かう途中も、
寄り道をしながら、たんぽぽを写真に撮る。
そういえば、カメラ。
俺が今まで使っていたカメラは、
3月の個展の手前、ちょうど、活躍どきに、
落として、壊した。
あいかわらず、冷蔵庫も、洗濯機もない、
そんな家具なし生活を送っているけれど、
なんとなく目途がたちそうだし、
カメラは、これからの俺の生活にかかせないってことで、
最優先で手に入れた。
そう。洗濯機がないもんだから、
ばあちゃんちに行って洗濯をしているわけ。
「ばあちゃん、また来たよ」
「風呂、沸かしてあるから入っておいで」
「ありがとう」
ここ一週間、同じ会話を繰り返す。
ちなみに、ガスも契約していない。
つまりは、家で風呂に入っていない。
ただ、体も頭も洗っているから、そこのところは心配しないで。
ばあちゃんちは、何か、時計の進み方が遅いんじゃないのかというくらい、
いつも、ゆっくりと時間が流れる。
その日は、天気があまり芳しくなく、洗濯物も半乾きのまま。
夕方だし、帰る時間だから、ばあちゃんと一緒に、洗濯物をたたむ。
帰り際、俺が靴(コンバース)を履こうとしている時、
背中越しに、ばあちゃんは言う。
「早く、楽になると良いね」
俺は、「どういうのが、楽ってこと?」と聞き返す。
「嫁さんもらって、金もある程度蓄えてさ」
ちょっとした沈黙の後、「そうだな」と俺はつぶやき、立ち上がった。
「また、来るよ」
心配かけた分、俺が最高の笑顔で生活しているところを、近々、見せるよ。
待っててくれな、ばあちゃん。
どこにでもある、たんぽぽを眺めている。
夕方になると、しぼむのか?天気が悪いと、しぼむのか?
何も、たんぽぽは、白いふわふわの綿みたいになる手前で、
しぼむわけじゃないんだって、今になって知った。
いつも、そばにいるのにね。
見ようとして見ていないと気づかないこともあるんだね。
先日の休日。
俺は、ばあちゃんちに向かった。
ここのところ1週間おきに、ばあちゃんちに行っている。
幸いにして、4月から住んでいる俺の町から、
車を走らせ、1時間も経たないうちに、
ばあちゃんちがある。
ばあちゃんちに向かう途中も、
寄り道をしながら、たんぽぽを写真に撮る。
そういえば、カメラ。
俺が今まで使っていたカメラは、
3月の個展の手前、ちょうど、活躍どきに、
落として、壊した。
あいかわらず、冷蔵庫も、洗濯機もない、
そんな家具なし生活を送っているけれど、
なんとなく目途がたちそうだし、
カメラは、これからの俺の生活にかかせないってことで、
最優先で手に入れた。
そう。洗濯機がないもんだから、
ばあちゃんちに行って洗濯をしているわけ。
「ばあちゃん、また来たよ」
「風呂、沸かしてあるから入っておいで」
「ありがとう」
ここ一週間、同じ会話を繰り返す。
ちなみに、ガスも契約していない。
つまりは、家で風呂に入っていない。
ただ、体も頭も洗っているから、そこのところは心配しないで。
ばあちゃんちは、何か、時計の進み方が遅いんじゃないのかというくらい、
いつも、ゆっくりと時間が流れる。
その日は、天気があまり芳しくなく、洗濯物も半乾きのまま。
夕方だし、帰る時間だから、ばあちゃんと一緒に、洗濯物をたたむ。
帰り際、俺が靴(コンバース)を履こうとしている時、
背中越しに、ばあちゃんは言う。
「早く、楽になると良いね」
俺は、「どういうのが、楽ってこと?」と聞き返す。
「嫁さんもらって、金もある程度蓄えてさ」
ちょっとした沈黙の後、「そうだな」と俺はつぶやき、立ち上がった。
「また、来るよ」
心配かけた分、俺が最高の笑顔で生活しているところを、近々、見せるよ。
待っててくれな、ばあちゃん。