どんまい

いろいろあるけれど、それでいい。

それが俺の答え

2007年02月28日 | little story
ちょっと、待てよ。
何で、惑星は球なんだ?

全部が全部、同じ形なんて、ありえねぇだろ?
大きさは違えど、水星、金星、地球、火星、木星、土星、天王星、海王星、全て球。

その惑星の一つの地球に住む塵のような存在、人間だって、8人いれば、意見が違うのによ。
ありえねぇ。

今まで、疑問にすら感じなかった当たり前のこと。
気になったから、ちょっと調べてみた。

なんか、重力の関係らしい。
あまりにも強い重力が、岩石をも砕き、
安定した形である球に落ち着く。

「う~ん、なるほどね」とまではいかない。
空が、なぜ青いのかを調べた時もそうだったし、
海が、なぜしょっぱいのかを調べた時もそうだったけれど、
規模がでかい話は、俺に理解力がないのか、なるほどとまではいかない。

話は変わり、
以前、研修みたいなことがあって、
仕事を選んだ動機を言うことになった。

「人のため」
「人のため」
「人のため」

6~7人、みんな全て人のため。
「みんなが、みんな同じなんて、ありえねぇ。なんか嘘くせぇな」とひねくれている俺は、1人で、「自分のため」と答えた。
「俺は、なりたい自分に近づくには、この仕事が一番だと思った」
そう答えた。

自分のためだけではないよ。
サービスを受ける人がいるからには、
自己満足で終わっちゃあ、
なんのための、誰のための、
サービスなんだってことにもなるしさ。

ただ、その時は、「嘘くせぇ。そんな良いやつばかりじゃねぇ」って思って、そう答えた。
いや、自分のためってのは、本当だし。

それから、数年生きて、
「この人は、本気で、人のためにって思ってるな」という人にも出逢い、
俺の人を見る目は浅はかでしたと思うに至ったんだけどね。


多くの人が同じ意見で、
自分だけが違うと、何か不安を感じる。
俺が間違っているのかと振り返る。

それで、また考えて、考えて、悩んで、悩んで、
やっぱり、俺は変わらないと思えば、
それが、俺の答え。


正しいことなんて、ひとつじゃないこともあるだろ。






あなたの夢のお手伝いをします

2007年02月24日 | little story
大学に通う娘を持ち、
仕事をかけもち、
あくせく働いている、おばちゃんがいる。

休む暇があるのかと、俺は思うけれど、
悲壮感を俺には与えない。
なかなか切れ味のするどい冗談をとばす。

そんなおばちゃんが、
さらに資格をとりたいと、
がんばっているものだから、
俺は、何か手伝いたいなと、声をかけた。


こうして、俺は、ちょっとしたお手伝いをすることになった。
「あなたの夢のお手伝いをします」
一人、そんなキャッチフレーズが頭に浮かび、
やべぇ、格好いいと、にんまりする。

「ありがとうね。これでも食べて」
「気にしないでください。見返りを求めないのが、愛ですから」
そんなクダラナイコトを、かっ飛ばし、ちょっとしたお手伝い。


その帰り道。
高校の時の先生の言葉が、俺の頭の中に蘇る。

「親は、子どものためなら、がんばれるもんなんだ」

あのおばちゃんも、そうなのかな。
あのおばちゃんのモチベーションは、子どもなのかな。







なぜ、モチベーションを維持できるのか?

2007年02月20日 | little story
俺は、時々、アンケート調査という名の、会話を展開する。

「どうすれば、もてるのか?」とかね。
これは、6年ほど前に実施したもの。
この時は、この質問をしていること自体、終わっているという結論に達した。


今回、俺が疑問に思っていたのは、
「なぜ、そこまでモチベーションを維持できるのか」ということ。


仕事の合間、合間に、自分からレポートをまとめ、
自分の考えを提出している友達に聞き、

初めてサッカー雑誌を買ってみて、
カズこと三浦知良選手が、
なぜ現役にこだわるかについて知りたくなり、手に取る。

カズが、かっこいいなと思うようになったのは、
シドニーFCで、トヨタカップに出場した時。

泥臭さを感じた。
が、しかし、その雑誌のカズの答えは以外だった。
泥臭さという感じなんてなかった。

- 現役にこだわり続けるのは、なぜでしょうか?

「観ることよりも、教えることよりも、何よりもプレーすることが好きですからね」

「できるだけ長くピッチに立っていたい、それだけですね」



そして、今日も、また一人のおばちゃんに聞いてみた。

「秘訣なんてないよ。あるのは、わたしの財産。たくさんの友達かな。気軽に声をかけてくれたり、励ましてくれたり、若い男性のエキスは、どんなサプリメントにもかなわないです」

と、言う。


そんなことを繰り返し、
ある言葉が、俺の頭の中に降り注ぐ。



「ただ、やりたいから、やっているだけだよ」


ふむ、これだな。
俺が疑問に思っていたことが、これでまた1つ解決した。


ただ、やりたいことをみつけるのは、これまた難しい。
そんな俺は、先が見えないのなら、とりあえず、今を、精一杯生きるようかと思う。








『リアル』井上雄彦:集英社

2007年02月15日 | book
たぶん、見ないだろうなぁと思っていた本。
おもしろかったら、ラッキーだなぁと、軽い気持ちで買ったら、はまった。

自分のせいで、女の子に障害を背負わせてしまった人や、
障害を持ちながら、車いすバスケをしている人や、
今、現在、障害を持ち、絶望している人達が登場する。

悩みながら生きているところや、
弱いところも絶妙に描かれている。
ところどころに、前に進もうとしている姿もあったりして、
それが自分の状況と、リンクする。

ただ、泣かせるだけの漫画じゃない。
それだけだったら、おもしろいと思わなかっただろう。

笑う門には福来たる俺スタイル

2007年02月15日 | little story
定例行事の中で、髪の毛を切るという行為は、
俺の中では、なかなかの上位ランキングとされている。
以前は、調子が悪いと思った時は、よく髪の毛を切ったものだ。

髪の毛を切っている時は、あまり話しかけられるのは好きじゃない。
調子が悪い時が多かったせいなのか、
思う存分、リラックスしていたいのかは、
わからないけれども、そっとしておいて欲しかった。

それは、服を買いに行く時に、
「店員さん。俺にじっくり選ばしてくれよ」という感情に似ている。


が、しかし、今日の俺は、少しばかり違う。
ここのところ、「笑う門には福来たる俺スタイル」を模索している最中。
それは、床屋に行っている時も然り。

笑う門には福来たるっていうのは、本当だなと、
最近、痛切に感じた俺は、
会得することにした。

ただ、俺は、愛想笑いは苦手で、
愛想笑いをしていたら、顔が痙攣した経験もあるから、
常に笑顔でいるのは、無理。
たぶん、続かない。
いや、確実に続かない。
そういう時は、俺スタイルに変えればいい。

さあ、どうしようか。
相手に気持ち良いと思って貰えれば良いんじゃないかって思うに至り、
それなら、いくつか思いつくなと、とりあえず実験中。

話しているのが、気持ちが良いと思ってもらいたいと
思っている俺も、気持ちが良いのは、
俺が自らやろうとしていることだからなんだ。
たぶん。

ちょっとした意識を変えるだけで、
見ている景色が変わる時もある。






向いていないなんて、思わないで欲しい

2007年02月07日 | little story
「閉店セール」


俺が勝手に応援していた店が、閉店するらしい。


女性の服を売っている店だから、
俺は店に入ったことはない。
店員と会って話したこともない。

ただ、俺と同年代の人達が経営していたから、
がんばって欲しいなぁと思っていた。
ただ、それだけの関係。

その閉店するということを知った時、
「俺には、向いていないから、もう辞めよう」ってなるのかなぁと、
一人、想像した。

向いていないなんて、思わないで欲しいなぁ。
場所が悪かっただけかもしれない。
環境が変われば、自分の夢をつかめるのかもしれない。
そう、思った。


そういえば、数年前、同じような場面があった。

その人は、泣いていた。
実習が、うまくいかずに泣いていた。

そんな中、職種も違う俺が励ませってことになった。
「ここで、俺か?」
若干、そうは思ったものの、
俺は、その人の隣に座った。


「周りの友達が、楽しそうに実習をしているのを見ると、
うまくいかない自分は、こういう仕事には向いていないんじゃないかって思うだろ?」

「俺も昔、そんなことがあってさ」


その人は、何粒も、何粒も、涙を流しながら、俺の話を聞いていた。


「だけどさ、このたかだか数週間で、
自分が向いていないなんて、思わないで欲しい。
俺も、働いて数週間では、無理だったしさ」


少しだけ話をした後、
その人は、実習中に、泣いちゃいけないと思ったのか、
何度も涙をふき、真っ赤な目をして、
「ありがとうございました」と、実習に戻っていった。


あの人は、今、笑顔で働いているだろうか?
たぶん、大変なこともあるだろうけれど、楽しさも味わっているんだろうな。
そうであって欲しいな。



ドンマイ

2007年02月05日 | little story
「まるで、オリエンテーリングをしているみたいだ」。
東京で、路線図を見ながら、俺は、そんなことを思った。

先週の土曜日の夜。
かれこれ12年ぶりになる再会が待っていた。

「ソウブセンに乗って、秋葉原に来れるか?」と、電話口の友達が言う。
「セイブセンに乗れば、良いんだな」と、新宿の西武は、確かこの辺にあったよなと、電話を耳にあてたまま、俺はあたりを見渡す。
「ソウブセンだぞ」
「ああ、セイブセンな」

何度も確かめるやつだな。
セイブセン、セイブセンと。

なかなか見つからない西武線。
そうこうしていると、メールが来ていることに気づく。

「総武線で黄色い電車で秋葉」

あぶねぇ、あぶねぇ。
あいつは、だから何度も、「ソウブな」って、確かめてたのかよ。

夜の11時にもなるのに、満員電車か、東京はすげぇなと思いながら、
やっと辿り着いた総武線。
ちょっとした安堵の空気が流れる車内。


「次は~、終点。東京です。東京~です」


結局、総武線の向かいのフォームの電車に乗っていることに気づいたのは、
終点、東京。


12年ぶりの再会は、夜中の12時。


高校の時は、共に白球を追いかけた仲間。
2年の時は、サードという一つのポジションを、
二人で争ったライバル。

「よく喧嘩をするねって言われてたよなぁ」と、俺達2人は、
ひさしぶりにタイムスリップ。

ドントマインド。
略してドンマイ。
「気にすんな」と、エラーをすれば、励まし合う野球。
それが野球の良いところでもあるのに、
俺達は、怒鳴り合い気味で、言い合いをよくした。

その友達は、どうかはわからないけれど、
俺にとっては、それが居心地の良い、
その友達とのつきあい方だった。


その友達は、現在、ゲーム業界に身を投じている。
職種で言えば、3Dグラッフィッカーって言ってたかな。

高校の時には、すでに夢を描いていたらしい。
俺達の高校時代は、そんな話を一つもしなかった。

「すげ~、おもしろいんだ」と、言う友達の目には、迷いがない。

二度、転職をし、つなぎでバイトをした辛かった、苦しかった話を聞けど、
仕事を辞めているのは、どれも人間関係。
ゲームを作る喜びは消えないまま。

たぶん、今も、それなりに、辛いこと、苦しいことはあるんだろうけれど、
ゲームを作るという、自分の喜びに照準があっているから、
あんな目をしているんだな。

これなんだよな。
俺の目指しているところは。

俺には、「これだ!」って、強いもんがない。
「これで、良いのか?」って、迷いながら、生きている。

だからって、今の仕事を選んだことに、後悔もないし、
選んで良かったとも思っている。

俺は、とりあえず、今を精一杯、もっと楽しいものに変えよう。
俺は、自分のペースで、その目指している所に辿り着こう。






笑って、オープンハートで

2007年02月04日 | little story
「面接の、たかだか10分や15分で、俺の良さなんてわからねぇだろ?」って、
面接が苦手な俺は、ずっとそう思っていた。

いや、違うのかもしれない。
もしや、わかるのかもしれない。

「すげぇや」。

そう肌で感じた。
話をして、15分も経っていなかっただろう。
そんな人に出逢った。


その人は、俺が好きなウェヴマガジン、「FREESTYLE LIFE」編集長のMIZKさん。


昨年、俺は、MIZKさんに会うことを、勝手に目標に掲げた。
そして、土曜日に実現した。

サイトを通して、
こんな大人もいるんだと、嬉しくなり、
こんな30代もいるんだと、嬉しくなり、
俺がこれから迎える30代も悪くないかも知れないと、
思うきっかけを与えてくれた人。

会うことを、すごい楽しみにしていた。

MIZKさんは、「笑って、オープンハートで」ということを大切にしているって言っていた。
そのことが、話をしていて、見ていて、すごいわかる。
すごいニコニコしているし、「ありがとう」を口癖のように何度も使っていた。
「これは、良い出逢いをするよな」って、思いながら、話を聞いていた。

いっぱい話をした。
何か、同じことを大切にしていたり、
こんな考え方もあるんだなと知ったり、
本当に贅沢な夜だった。


俺は、すぐ、人に心を開かないし、すぐ、人を信じない。
人見知りもするし、自分から声をかけるのも苦手。

人見知りは、なかなか、なおるものでもなく、
俺の中では、致し方ないということになっている。

それなりの時間を共有すれば、
仲良くなってきたから、
これが俺の出逢った人とのパターンだと思ってきた。

ただ、少なからず、こんなことも思っていた。
「もしかしたら、俺は損をしているのかもしれない。もっと、仲良くなれた出逢いもあっただろう」。

こんな俺は、自分から出逢う機会を作るのには、なかなか勇気がいる。
もちろん、会いたいという自分の気持ちは、いつもいつも通るわけでもない。
だけれども、今回みたいに、ちょっとした勇気を出して、
かけがえのない出逢いが、また一つできると思えば、
おもいっきり、ダイブしていくのも良いもんだ。








こんな大人になりたくて

2007年02月01日 | little story
「いじめられたら、どうすれば良い?」
正月に、いとこの子どもに質問をされた。
いとこの子どもは、小学校2年生くらいだろうか。

「お父さんやお母さんには、相談しずらいよな」
「うん」
「だけれども、お父さんとお母さんは、必ず助けてくれる。
言いづらいかもしれないけど、相談したほうが良いよ」

あと、あと、考えれば、相談できなかったら、
そんな学校に行かなくても良いって、
つけたしておけば良かったかなと反省した。

「友達が、転校したことある?」と、いとこの子どもは、質問を続ける。
「あるよ。小学4年生の時にね」
「ぼくもこの前、仲の良かった友達が転校しちゃった」
「どこに転校したんだ?」
「福島」
「そりゃあ、遠いな」
「なかなか会えないけれど、その友達のことは、ずっと大切にしとけよ。
いつか、絶対に会えるからさ。俺も、この前、小学校の時に転校した友達に会ってきたばかりだ」


俺は、子どもや俺よりも若い人達と話をしている時、
大人は楽しそうだ。早く大人になりたいなと思ってもらいたい。
贅沢を言えば、こんな大人になりたいなと思ってもらいたい。
そんな大人でありたいと思っている。


最近、なぜか子どもの頃にブラウン管を通して観た、勝新太郎を思い出す。
勝新太郎は全然知らないに等しいんだけれど、
咽頭ガンになって、記者会見をしていた姿が、
俺の脳裏に、未だに焼き付いている。

記者会見中、煙草をくわえる勝新太郎。
そして、記者に、「煙草を吸っちゃだめですよね」と注意をされる。
「いいんだ、いいんだ」と、余裕をかます。
どう発言したかは定かではないんだけれど、
余裕をかましている姿が、強烈だった。


子どもの頃に憧れた大人は、ブラウン管の中にいた。
プロ野球選手だったりね。


今は、もっと身近にいる。
20代の俺は、こんな30代がいるんだと知り、
30代も悪くないなと、
20代最後の年を迎えている。