詩人PIKKIのひとこと日記&詩

すっかりブログを放任中だった。
詩と辛らつ日記を・・

詩  返せ!

2011年04月08日 | その他
ー世界一美しかったこの国の自然や
 世界一安全だった食べ物と水とが壊滅的な被害を
 ぼくのふるさと北海道にも放射性物質がという
 返せ!
 美しかった自然や食べ物を
 返せ!
 大量虐殺兵器で虐殺されたすべてのいのちを
 原発被害者の生活を
 奪われてしまった子供たちの未来をー
 

「四月がいちばん好きな季節」と
夕焼けに染まった橋の上で
きみがつぶやいたから
四月はぼくのいちばん好きな季節

溶け始めた雪の間から
きらり きらきらと 
さらさらの川面が
また今年も顔をのぞかせる頃
「福寿草を採りに行こう」と父がぽつりと呟く

残雪でまだらになった丘を
いくつもいくつも越え
風の橋を 
いくつもいくつも渡り

ああ 今年もやっぱり
いつものせせらぎのほとりから
頭をのぞかせている福寿草の蕾

「みてみて!」と
従姉妹の君が指差す先の森には
まるで踊り子たちみたいなカタクリ(花言葉は「初恋」)の群落が
風の中でひっそりとワルツの練習中


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