みーばい亭ブログ

言いたい放題! 飲み放題!

富之尾

2018-10-27 20:01:23 | 新・ほろ酔いキッチン

俳諧の世界で「よもぎ」といえば春の季語らしいけど、アクアリウムの世界では晩秋である。
もっともヨモギに冬の訪れを感じるアクアリストがどれだけいるかは知らんけど(^^;
と、いうわけで、今夏の異様な暑さに耐えて無事にヨモギホンヤドカリたちがおめざめになった。
と、なれば、今宵のメニューは鍋しかない!
と、心の決めていそいそと出かけたスーパーで見つけた出初めの鱈350円!

はい、まずは昆布だしの味を決めて、内緒の濁醪とアラを投入。

丁寧にアクを救いながら旨みを煮出したら、あとは具材を炊くだけ。

合わせる酒は、先週「岡村本家」の蔵開きで仕入れてきた「富之尾 純米 生原酒」。

ラベルに書かれているように、多賀町富之尾の米で仕込んだ「地酒」というから、めっちゃピンポイント、地酒の中の地酒である。

万石クラスの酒造メーカーのいわゆる「銘酒」に比べれば洗練されていない「田舎酒」なんだけど、そもそも日本の酒とはこういうものではなかったのか?
考えてみれば「地酒」と銘打った酒が日本中どこの酒屋でも買えるってのがおかしくないか?
と、いうわけでみーばい亭は声高に叫ぶ!

「ワシ、こうゆう酒好きや~!」

ま、いわゆる「銘酒」も悪くはないし、常々売り上げにも貢献してるんやけどね(爆酔死)。

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新たなる希望!

2018-10-20 19:27:52 | 生き物の話

2016年の春にやってきて2年半、磯水槽の顔役として活躍したナベカちゃんだが、寄る年波には勝てなかったようで、夏頃から痩せはじめて、とうとう隠れたまま姿を見せなくなってしまった。
それはそれで仕方がないのだけど、問題はフタミゾテッポウエビの種子島くん。
ラッキーちゃん亡きあとのシナモンくんが如く、どんどん領土を拡大して、今にも天下布武とか第六天魔王とか言い出しそうな勢い。

このまま水槽全体が城砦と化すのも面白くないので、なんとか対抗勢力が育ってほしいところなのだけど、ヤドカリやイソスジエビには荷が勝ちすぎる。
さてどうしたものかと熟考を重ねた結果、第三勢力であるこのお方のご出馬を願うことに。

もともとヒメアカイソガニが居るんだけど臆病でほとんど姿を見せないし、かといってイワガニやイソガニを投入すると水槽が焦土と化すおそれがある(笑)
ヒライソなら水槽を荒らすことなく種子島の野望の抑止力になるだろうと期待を込めての招へいとなったのだけど、隠れてばっかりでぜんぜん表に出てこない(^^;
そうそう、そういう性格やったわ、このカニちゃん。
やれやれ、当分種子島の天下が続くかな・・と思ったその矢先、底砂の上で蠢く小さな影が・・・。
はい、磯水槽開闢以来、初めての湧きモン脊椎動物でございます。
全長約10㎜。
ヘビギンポ自体は、潜ればそこいら中で目につくし、エビ狙いの網には必ず入ってくる普通種なんだけど、普通種過ぎて飼育対象としてはまったく意識していなかった。
たぶん海藻にまぎれて入りこんだのだと思うけど、ナベカが居なくなった直後に現れただけに因縁めいたものを感じてしまう。
砂やヤドカリの貝殻を啄んでいるから、藻類か微生物かなにかを食べているんだろうけど、この小さなヘビギンポが過酷な戦国水槽で生き残ることができるのか?
せっかく縁ができたんだから、なんとか成長してくれることを祈りたい。

名前はやっぱりミツヒデくんかな?
アップで見るとスネ夫だけど(爆)

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秋の夜長をほろほろと

2018-10-14 13:12:43 | 新・ほろ酔いキッチン

案の定、山の木の実が不作で、県内でも熊の目撃情報が増えているとか。
今年は野生動物たちには試練の冬になりそうで、なんとも心が痛む。
栽培されている栗も台風で早生栗はほぼ全滅。
ようやく出回りはじめたものの、かなり小粒なのはいたしかたなし。
とりあえず1キロ半ほど仕入れて、指先をさくさく切りながら(痛)ちまちまと皮を剝き、正月用の甘露煮に。
そしてもちろん残りは栗ごはん!
小ぶりの柴栗を集めて、新米と湧水でほっこり炊き上げた栗ごはん。
ひと秋に一度は食べんとね。
合わせるのは、ずいきの炊いたん、蓮根のきんぴら、シシトウのおかか和えに焼き無花果。
そして絶対に外せないのが秋刀魚の塩焼き。
栗ごはんには秋刀魚の塩焼き!
なにはなくとも秋刀魚の塩焼き!
秋の深まりとともに脂が乗り切って食べごろ食べごろ。
栗ごはんを主役に、おばんざいや焼き物で秋の夜長を飲みとおす。
ああおもしろい秋の宴!


で、秋刀魚の骨はカンテキで炙って肴の一品になったのだけど、頭は涙をのんでヤドカリたちにおすそ分けしてやったのに・・・、喰いつきがイマイチ。
まあ、三日にあげずクサキリ2匹を翅までたいらげたから、おなかいっぱいなのか?
やっぱりみーばい亭生まれだけに、遠い海の魚より近くの山の虫の方がお口に合うようで(笑)
こちら2015年生まれのムラサキオカヤドカリ。
前甲長10㎜越えの立派な成体なんだけど、子供の頃のままの色白美ヤドカリ。
目下、管理人お気に入りの1匹でございます。

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【復刻版 あーまんの話】 トイレ

2018-10-06 15:13:29 | 【復刻版 あーまんの話】

 この 『あーまんの話』には食事シーンが何度も登場していますが、「食べたものは当然出る」というわけで今回はトイレのお話です。

あーまんの排泄口は貝殻に隠れている腹部の先っちょにありますのでフンをするのもひと苦労です。
貝殻の中にしたフンを、腹部をうごめかしたり普段は隠れている腹肢という小さい脚で掻きだしたりして 口元まで持ってきて、最後は顎脚でつまんで外に投げ捨てるのですが、そのトイレのスタイルもそれぞれ個性的で、失礼かな?と思いながらもついつい見入ってしまいます。
中には一瞬立ち止まったかな?と思ったら、ポイっと投げ捨てて素知らぬ顔で立ち去っていったりする子もいたりしますが、たいていはお気に入りの場所で じっくりがんばっているようです。
  
植木鉢の個室の中で額に薄汗にじませてふんばっているのは 、ムラサキオカヤドカリのゴリです。
典型的なトイレスタイルで、見ているほうも思わず力が入ります。 
ちょっと便秘気味のようです。

いっぽう、流木の上で気持ち良さそうな顔をしているのはナキオカヤドカリの大トラです。
お昼寝しているようなさりげない様子ですが、顎脚をせわしなく動かしてポイポイとフンを投げ捨てています。 
こちらはうらやましいくらいの快便です。

 さて大変なのはこの後です。
そのまま ほうっておくと不潔ですので取り出さないといけないのですが、ピンセットでひとつずつつまみとるのも大変ですので、近頃では盆栽用のミニシャベルで砂ごとすくいとっています。
すくった砂は洗面器でジャーと水洗いして、浮かんできたフンだけをすかさず流してしまい、あとは水をきってパネルヒーターの上にどさっと戻しておきますと砂もきれいになって水槽内の湿度も保たれてと、一石二鳥です。

 まあ、出るものはしかたがありませんが、少しは感謝して長生きしてくださいね。
  
(2002.11.25)

 



懐古趣味やん・・と言われると、うつむいて涙ぐむしかないんだけど、温故知故、古きを訪ねて年古りた己を知る!という高尚な意義がないわけでもない「復刻版あーまんの話」第4弾でございます。
いまさら己を知ったところで、劣化を実感するだけなんやけどね(^^;

さて、相も変わらずおもしろネット空間には、オカヤドカリは貝殻を脱いで脱糞するだの海水に浸かって洗い流すだのといった楽しい記事がアップされていますが、ご覧の通り我が家のオカヤドカリたちは貝殻も脱がず海水にも浸からず、その辺でポイポイと脱糞しております。
だいたい便意を感じたら脂汗を垂らしながらわざわざ海まで出かけるのか?
脱糞するたびに危険を冒してやわやわの腹部をさらけ出すのか?
想像する分にはおもしろいけど、普通に考えたらありえないでしょう。
いつの時代もオカヤドカリの周辺には愉快な仲間たちが多いようで(笑)。

最新の知見によりますと、貝殻に中に隠れている第五脚の先端についているハサミで糞をつまんで顎脚に受け渡すとのことで、最後は顎脚で摘まんでぽいっと投げ出すから、見方によっては口から糞をしているようで、だからどうしたと言われると膝を抱えて黙り込むしかないんだけど、黙り込んでいると話が進まないので「潔癖症の飼い主には少々耐え難い光景かもしれませんね」などと適当にまとめておきますか。
ま、潔癖症の人は最初っから生き物なんか飼わないと思うけどね。

ちなみに光ある所に影があるように大がある所には小もあるわけで、オカヤドカリの体にも熱くはないけど血潮が流れているから、当然老廃物を尿として排出している。
それではオカヤドカリの腎臓はどこにあるでしょう?
正解は「オカヤドカリに腎臓はない」でした。
腎臓はないけどおしっこを我慢すると体に悪いから同様の機能を持つ触角腺という器官がその名の通り触角の基部にある。
複眼とか口器とかがある頭部を「顔」に見立てると第二触角の底節部、ちょうど鼻の辺りに小さな穴が開いていて、そこから尿を排泄するのだとか。
口からうんこを出し鼻からおしっこをする(本当は違うけど)。
なんとも行儀の悪い生き物である。


ところで、ホンヤドカリなどの海棲ヤドカリも、同じように細長い固形の糞を顎脚で摘まんで排出するのだけど、それとは別に粒子状のものをぶしゅっと噴き出すことがある。
何らかの方法で宿貝の中の水圧を高めて高圧洗浄でもしているのかな?などと根拠のない妄想をめぐらせていたのだが、どう見ても口から吐き出しているようにしか見えない。
宿酔の朝には親近感を覚えたりもするのだが、ヤドカリに酒を飲ませたことは(たぶん)ない。

はてさてなんぞやこれ?

ヤドカリは旧口類に属する生き物だから、新口類の飼い主みたいに上下に動く口でもぐもぐ咀嚼することはできない。
左右に開く付属肢由来の大顎と小顎で食べ物を小さくちぎって胃に送りこむだけである。
しかしちぎっただけの塊を消化するには非常なエネルギーが必要になるし何より体に悪い。
よく噛んで食べることは健康維持の基本中の基本である。
実は甲殻類の皆さんは、胃の中に歯が生えているらしい。
物の本によると、甲殻類の胃は噴門部と幽門部に分かれていて、前部の噴門部に胃歯とか胃臼とか呼ばれる「歯」があって、これで口から送られてきた食べ物を咀嚼しているのだとか。
咀嚼された食べ物は後部の幽門部へと送られるのだけど、噴門部と幽門部の境はフィルター状の構造になっていて、細かいものだけが幽門部へ送られるという、非常に高度に進化した機能を持っている。
フィルターに濾しとられたカスは、当然口から吐き戻すしかないから、これが前述のグレートカブキ・パフォーマンスとして昇華結実するのだろう(と思う)。

さて我らがあーまんたち。
成体は陸上で生活しているとはいえ、身体構造は海に棲んでいた頃とほとんど変化していないから、当然海ヤドカリと同じようにカブキってるはずなんだけど、残念ながらそれらしい場面は見たことがない。
水場でこっそりゲロってるのかな?

その辺りの知見をお持ちの方が居られましたら、ぜひともご教示くださいませ。

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