現代ではあまり一般的ではないが、古来「愛」という字は「かな」と読まれたらしい。
愛しいは「かなしい」、愛し子は「かなしご」となるわけだ。
この読みは、奄美や沖縄などの南西諸島では、方言として残っているようで、島唄の歌詞などにも、しばしば登場する。
爬虫綱有鱗目トカゲ亜目カナヘビ科ニホンカナヘビ。
標準和名は漢字表記で「日本金蛇」。
金属光沢ということなら、ニホントカゲの方がよっぽど「金」っぽいのに、なんでカナヘビが金蛇と名付けられたのだろう?
くりっとした目、きょとんとこちらを見つめるしぐさ、自分の頭ほどもある虫を呑み込もうとして四苦八苦している様子・・・、もう愛らしさ全開で「愛蛇(かなへび」の方がぴったりだと、常々思っていたのだが、調べてみたら、本当に元々は愛らしい蛇「愛蛇」だっと云う説もあるとのこと。
昔の人も、カナヘビの愛らしさに気付いていたんだな・・・と思うとちょっと嬉しかったりして。
昼下がりの庭にぼんやり座っていると、さっそく彼らが挨拶にやってくる。
裏山からホトトギスの声が聞こえる。
フェンスにキセキレイがやってきた。
モンキアゲハが縄張りに侵入したクロアゲハを追いかけている。
やれやれ、休日の午後なんかすぐに過ぎてしまう・・・。