みーばい亭ブログ

言いたい放題! 飲み放題!

センとゴカイの神隠し

2012-10-27 20:51:47 | 生き物の話
隣町の魚屋に15㎝程の小アジが6尾1パック105円で出ていた。
買いである。
思えば20年・・いや30年近く前になるか・・。
バブル前の赤貧アパート暮らしの頃は、このサイズのアジとキャベツで食いつないだと言っても過言ではない。
いわば命の恩人・・じゃなくて恩魚なのだ(笑)
最初は南蛮漬けにするつもりだったのだが、帰り道に気が変わってアジフライにすることに。
ただ、特売品だけに鮮度と流通過程の取り扱いに難があるので、とりあえず大名おろしにして、自家製の塩酒粕に漬け込んで一晩置き、締まり具合を見てから最終判断をすることにして、チルド室に寝かせてある。
鮮度のいいアジなら残った中骨からスプーンで身をこそぎ取ってナメロウにでもするのだが、今回は鮮度に難ありということで、キッチンバサミで、中骨ごと、ジョキジョキ切り刻んで水槽の甲殻軍団に下賜する事に。
とはいえ、連中、青魚より白身魚を好む上に、大潮には数日足りず、残念ながら水槽あげての大騒ぎにはならなかった。
とはいえ(2回目)、ご馳走はご馳走。
片腕を無くして、ここ数日不貞腐れていたケアシなどは、よほど空腹だったと見えて、ご覧のとおりの興奮ぶり。


とはいえ(3回目)、この大きさの肉塊を1匹で食べきれるはずもなく、当然食べ残される。
その食べ残しに集まってきたのが、ボサツガイとアラムシロのスカベン・シェル軍団。
そして、早くもその食べ残しを求めて、地底王国からセンチュウたちがしゅるしゅると・・。

動物性の有機物はセンチュウ軍団が・・・。
植物性の有機物はゴカイ軍団が・・・・・。

速やかに地底に引き込んで・・・ないないぽっぽ。
おー、怖っ。

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さて、話はかわって・・・。
前回の記事の決闘現場に、産みたてと思しき卵塊を発見!



陽はまた昇るのだ!



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陽だまりの出来事

2012-10-20 21:35:20 | 生き物の話


どこからかヴィオロンの音色が聞こえてきそうな秋の日の午後、ふと窓の外を見ると外壁で2頭のハラビロカマキリが見つめ合っている。
季節がら、ラブシーンが見られるかと期待したのだが、どうも様子がおかしい。


ゆら~り、ゆらーりと体を揺らしながら、すり足でじりじりと間合いを詰めていく由良利鎌之介。
その全身からは、隠しても隠しきれない殺気がゆらゆらと立ち上っている。
どうやら、見つめ合っていたのではなく、睨み合っていたようだ。


こちらは殺気に気付いて、油断なく身構える腹広喜十郎。
体格はほぼ互角である。

睨みあうこと10分。
間合いが極まったかに見えたその刹那!



一瞬の出来事だった・・・。
先手を取った鎌之介、喜十郎の喉元に大顎を裁て、動きが止まらないと見るや、もがく相手を力ずくでねじ伏せたまま、凄惨にも左の複眼を抉り取るように貪りはじめた。

197×年、長らく平和だった日本に突如怪獣が出現し都市を蹂躙しはじめた。
かつて多くの怪獣と闘い倒してきた科学特捜隊はすでに解散し、戦闘経験のない自衛隊機はなすすべもなく怪獣に叩き落されていく。
その時、逃げまどう群衆の中から一人の老人が走り出て叫んだ!
「目だ!目を狙うんだ!」
彼こそが、元科学特捜隊のムラマツキャップその人だった。

どういう経緯でボツになったのかは知らないが、「帰ってきたウルトラマン」の第一話は、こんなシーンでスタートする予定だったそうだ。
どんなに凶暴な怪獣も、どんなに腕の立つ剣客も、目だけは鍛えようのない急所中の急所である。
さすがに生まれついての戦闘士だけあって、由良利鎌之介もその辺の押さえどころは本能的に会得しているようだ。

そして、一時間後・・・。




爽やかな秋の日の1ページ・・・。


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「オカヤドカリ・ヒーター」ということで

2012-10-13 21:44:45 | 生き物の話

「オカヤドカリ・ヒーター」というキーワードでお越しいただいた方は、まずこちらへ。

 

 オカヤドカリの飼い方 飼育に必要なもの 保温器具

 

この季節、温帯域にお住まいのオカヤド飼いさんたちは、ヒーターを入れるタイミングに悩まれていることと思う。
現在主流と思われる、シート・ヒーター側面貼りだと、脱皮床である床砂が、直接ヒーターの影響を受けるので、脱皮中の個体が居ると迂闊にON出来ない。
その点、上面貼りだと、輻射熱で砂の表面から温めるから、砂中で脱皮している個体への影響は最小限で済む。
さらに、センサーが水槽内の気中温度を直接感知するわけだから、槽内温度も安定する。
もうひとつ書いておくと、縦方向に温度勾配がつくから、温まりたければ自力で上へよじ登ってくる必要があるわけで、寝ている間にミイラになっちゃった・・てなこともない。
ま、自説を自画自賛しているだけだが、みーばい亭には10年以上生きている個体もいるし、それなりに繁殖実績も積んでいるわけだから、「プラケにピタ適を貼ったら熔けちゃうよ」などと、おかしなことを書いている、どこかのお子ちゃま回答者のお馬鹿レスよりは説得力があると思うのだが・・(笑)
ついでに書いておくと、最新型のピタ適は、発熱部分に細かいスリットが入っていて、照明の光を透過するのだ。
ま、オカヤドカリ槽に照明は必要ないのだが、上部設置ユーザーに対する配慮が感じられて、なかなか好ましい。
願わくば、もうちょっと安くなリまへんかいな(笑)

上の画像は、ヒーターの下で温もっているナキオカヤドカリの琴。
みーばい亭生まれの彼女も、5回目の秋を迎えた。
ここまで育ててきて、WC個体との差異は全く感じられない。
ワイルドから繁殖させた個体、いわゆるWF1なので、さらにその下の世代を育ててみないと何とも言えないのだが、ブリード物のナキオカヤドカリでも、WC個体同様、平均飼育年数である4~5年間、健康に飼育出来ることは充分実証できたと思う。

さて、オカヤドカリ槽にヒーターを入れる季節になると、いよいよ町に舞った(待ちに待った)、極小ペット飼育がスタートする。
今年も、麹菌ちゃんと乳酸菌ちゃんのサポートを得て、飼育槽の酵母菌ちゃんがプクプク湧きはじめた。
か~わいい~♪

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居るべきところ

2012-10-07 23:29:21 | 生き物の話
社会からドロップ・アウトしていた20代の一時期、ちょうどバブル期に重なる数年間は、エリザベス・フレイザーのヴォーカルみたいにキラキラ輝く楽しい「思い出」として記憶に残っている・・・が、思い出は思い出でいい。
20代も終わりに近付きバブルに陰りが見えはじめると、我が身可愛さでとっとと組織の歯車に復帰し、以降20年、毎月堅実にサラリーを手にし、銀行にもそれなりに信用されて家も手に入った。
根なし草の気ままな暮らしもそれはそれで面白かったが、やっぱり自分の居場所のある安心感には代えられない。
若い頃は、周りから「目つきが悪い!」と散々言われてきた管理人だが、居場所を得た今は「温帯域の磯」という、本来の居場所で暮らしているこのクサフグみたいに、のほほんととぼけた顔をしているのかもしれない・・けど、ま、それもそれで悪くない。
平和を我らに!


こちらは、物心も付かないうちに、本来の居場所であるサンゴ礁域から流されて、越前の磯にたどりついたホンソメワケベラの幼魚。
この水深でもまだ海水温は25℃以上あるので、しばらくは大丈夫だろうが、遠からず冬の日本海に呑み込まれていく運命。
温帯の岩礁域をけなげに泳ぐ違和感は、秋風が立ちはじめた道端で、ポリタンクの水をシャワー代わりに浴びているもろ肌脱ぎのおっさんダイバーに対して、世間の善男善女が抱くであろう違和感とは切実さが違う・・(爆)
兎にも角にも、とりあえずは・・生きろ!

一方、夏頃から、自分の居場所を探す為に、水槽中を放浪していたホムンクルスも、先々週に投入した苔石の窪みに、ようやく居場所を見つけたようだ。
クリルの欠片を触手に付けてやったら、久しぶりに呑み込んでくれた。
居場所のある安心感は、ヒトもイソギンチャクも同じらしい。
我が家で飲む酒が一番美味い、今日この頃。
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