徒然なか話

誰も聞いてくれないおやじのしょうもない話

山の中のこんぴらさん

2020-02-23 20:31:03 | 歴史
 今日は所用で玉名の妹夫婦が住む家へ。ここは木葉山に連なる山々へと続く段丘の上。ここに来る時は時間があれば少し登った山中にあるこんぴらさんを参拝することにしている。こんぴらさんは海上安全の神様。かつては菊池川河口の高瀬の津や対岸の丹倍の津、そしてその向こうに広がる有明海を見おろしていたことだろう。鎌倉時代には海外交易が盛んに行われ、中国、朝鮮、東南アジアなどと幅広い交易が行われていたといわれる。江戸時代に入ると菊池川流域で獲れた米が高瀬御蔵に平田舟によって運ばれ、蔵出し俵は「俵ころがし」と呼ばれる石敷の坂をころがして、停泊中の五百石船へと積みこまれ、大坂堂島へ運ばれた。菊池川流域からは年間25万俵が積み出され、「高瀬米」と呼ばれて大阪の米相場の基準となっていたという。その積出しの様子は昨年放送された大河ドラマ「いだてん」の中でも再現されていた。


石積みの階段も崩れかけ古色蒼然とした金刀毘羅宮




大河ドラマ「いだてん」にも登場した高瀬船着場跡


「いだてん」における俵ころがしの場面


「いだてん」で米を運ぶ平田舟に便乗したスヤが降りる場面


「高瀬米」の積出しの様子を唄った「肥後の俵積出し唄」