徒然なか話

誰も聞いてくれないおやじのしょうもない話

高校総文祭パレード2018

2018-05-31 20:50:51 | イベント
 今年は僕にとって毎年最大の目玉であるマーチングの玉名女子高吹奏楽部が今日からアメリカ遠征で出ないし、郷土芸能では鹿本農高の「山鹿灯籠踊り」も出ないので見に行くかどうか迷ったのだが結局見に行った。それでも常連の牛深高校の「ハイヤ節」は相変わらずのキレのある踊りを見れたし、専大玉名高のマーチングはなかなかの迫力とエンタテイメント性に富んでいてよかった。


天草拓心高校郷土芸能部による「天草ハイヤ節」



牛深高校郷土芸能部による「牛深ハイヤ節」



専修大学玉名高校吹奏楽部による「YOUNG MAN」

くまもと 今日の話題

2018-05-30 20:12:56 | 熊本
▼玄海竜二さんの現況
 くまもと県民テレビ(KKT)の夕方ワイド番組「てれビタ」で、大衆演劇の重鎮、玄海竜二さんの現況をリポートした。歩行訓練や喫食訓練などの苦しいリハビリの毎日。そして、やっと自宅からの通院が許され、昨年8月横浜で倒れて以来、8ヶ月ぶりの嬉しい帰宅。さらには親友の詩人・画家の大野勝彦さんの出版記念パーティーへの出席。久しぶりに多くのファンに囲まれ、生還を実感するひとコマも。舞台復帰へまだまだ道は遠いが、一歩一歩前進している様子が見てとれ、ファンにとっては嬉しいリポートとなった。



▼田中達也 見立ての世界(MINIATURE LIFE展)
 NHK朝ドラ「ひよっこ」のオープニングシーンでおなじみ、熊本出身のミニチュア写真家・田中達也さんの作品展が、鶴屋百貨店東館7F鶴屋ホールで今日から始まった。誰もが日常見慣れたモノを、生活のいろんな場面に見立てる面白さと、驚くほど繊細な作り込み。その細密さたるや、5年ほど前、「北斎展」を観た時と同じくらいの感動。新しい「ジャポニズム」の誕生か!
 

朝ドラ「ひよっこ」のオープニングイメージ。桑田佳祐の「若い広場」が聞こえてきそう。

日大アメフト事件に思うこと

2018-05-29 23:41:07 | ニュース
 今夜、関東学生連盟は、日大アメフト部の反則問題に対する処分を決定し、発表した。内田前監督と井上前コーチを永久追放に、タックルをした宮川選手とチームは今シーズン終了まで出場資格停止処分とした。
 かつて大学スポーツに身をおいた一人として、また、多くの日大出身の友人を持つ者として複雑な思いが交錯する。今回の事件の経緯を聞きながら、僕はある日大出身の友人から随分前に聞いたあるひと言を思い出した。それは日大の現理事長である田中氏が就任した時だったと思う。「あの理事長で大丈夫かな?」という言葉だった。田中氏はたしか僕の1級下で、僕の同級生には相撲部が何人かいたので、彼が学生相撲界で有名な選手で僕もその名前はよく聞いていたことは憶えている。その田中氏の理事長就任に僕の友人が何を不安視していたのかはわからないが、ある意味、その不安が的中したのかもしれない。今回の事件に関し、いまだに公の場に顔を出さないのは、おそらく学校側として「出せない、あるいは出してはいけない」人なんだろうなぁという気がする。
 テレビのワイド情報番組では連日この話題が取り上げられている。フジテレビの「とくダネ!」でキャスターの小倉さんが、自らの体験を踏まえて「数十年前にはよくあったこと」と言っていたが、よくあったのは部内での体罰という名の暴力であって、対戦相手の特定選手を怪我させる目的の反則行為など見たことも聞いたこともない。今回の事件の背景には、手段を選ばず、学生アメフト界で絶対的な王者にならなければならない日大内部の学内事情があったとしか思えない。


月はおぼろに東山 ~ 祇園小唄と熊本 ~

2018-05-28 19:04:55 | 音楽芸能
 京都祇園は多くの文人墨客に愛されたが、中でも吉井勇と長田幹彦は祇園に最もゆかりの深い作家・歌人である。この二人は吉井の「かにかくに祭(11/8)」、長田の「祇園小唄祭(11/23)」として今日も顕彰されている。
 吉井は若い頃、与謝野鉄幹らとともに九州各地を訪ねた「五足の靴」のメンバーの一人として熊本でも知られているが、長田も実は熊本ゆかりの人物である。彼自身は東京で生まれ育っているが、両親は菊池の出身。菊池神社の一角には彼の歌碑も建てられている。長田が京都を初めて訪れたのは大正の前期。祇園に魅了されて「祇園夜話」「絵日傘」などの小説を書いた。その小説が映画化されるにあたり、主題歌として作詞したのが、昭和5年に世に出た「祇園小唄」。この歌は大ヒットし、今日では祇園を象徴する曲となり、長田にとっても代表作となった。





宮川町の舞妓、とし恵美さんと千賀遥さん

国立国会図書館・歴史的音源「祇園小唄」
  長田 幹彦[作詞]
  佐々 紅華[作曲]
  佐々 紅華[編曲]
  藤本 二三吉[歌]

ビエント くすのきコンサート

2018-05-27 20:04:44 | 音楽芸能
 今日は新緑の季節恒例、熊本県伝統工芸館におけるビエントコンサート。いつもながらの美しいビエントサウンドを堪能した1時間だった。二人の演奏技術はもちろんのこと、竹口美紀さんの繊細で丁寧な曲づくり、饒舌な吉川万里さんの熊本弁MCが多くのファンを惹きつけてやまない。
 今回の注目は、2007年の熊本城の築城400年祭の時に作り、熊本地震の経験を経てリメイクしたという「戦人(いくさびと)」。世界遺産となった「神宿る島 宗像・沖ノ島と関連遺産群」をテーマとして作られた「海都ムナカタ」。そして今日が初めての演奏だという「川の流れのように」。

▼演奏曲
 故郷、戦人(いくさびと)、海都ムナカタ、川の流れのように、コンドルは飛んでいく etc.


ビエント&テレピー(パーカッション)

狩野琇鵬三回忌追善能

2018-05-24 21:12:52 | 音楽芸能
 熊本の能楽を永い間リードして来られたシテ方喜多流能楽師・狩野琇鵬(かのうしゅうほう)先生が亡くなられてやがて2年。このほど「狩野琇鵬三回忌追善能」が行なわれることになりました。
 狩野先生は意欲的な新作能を度々発表したり、能楽普及のために、フランスのエクサンプロヴァンス市へ「狩野丹秀能楽堂」を寄贈したり、フランスを始め海外各地での公演を積極的に行ったりと、先進的な取り組みをされた能楽師でした。ご子息の了一さん、孫の祐一さんともに、東京と熊本を拠点として能楽師として活躍しておられます。おそらく琇鵬先生のご遺志を引き継いでいかれることと期待しています。
 ただ、残念なことは今回の追善能が福岡で行われることです。地元熊本での開催を検討されたようですが、公的な能楽堂が熊本市にはないため、諸条件が整わず、熊本開催を断念されたそうです。全国でも屈指の能楽の歴史を有する熊本ですので、一日も早い能楽堂の建設が待たれます。



高瀬裏川花しょうぶまつり

2018-05-23 20:53:57 | イベント
 玉名市の高瀬裏川で初夏恒例の「花しょうぶまつり」が明後日から始まります。まだ三分咲き程度のようですが、今週末には見ごろになると思われます。(下の写真は過年度の風景です)
 高瀬裏川というのは、現在の玉名市中心部が肥後高瀬藩だった頃、菊池川流域の米を舟運で運んだ運河で、河岸には町屋や蔵が軒を連ねていました。今も往時の風情を感じる町屋が残っています。僕個人にとってもここは懐かしい街で、1971年、ここから菊池川を少し上った河崎地区に工場を建設中で、この裏川沿いの町屋の一軒を工場建設要員の定宿として利用していました。
 来年放送されるNHK大河ドラマ「いだてん ~東京オリムピック噺~」では主人公の一人、金栗四三(中村勘九郎さんが扮します)の故郷でもある玉名の風景として、この河岸から米俵を積み出す様子が先日撮影されました。




かつての運河には花しょうぶが植えられている


往時の風情を残す河岸


▼往時の高瀬御蔵から米俵を積み出す様子を唄った民謡「肥後の俵積出し唄」

へうげものの伝説

2018-05-22 13:46:42 | 日本文化
 先日、八代市立博物館の帰りに近くの松浜軒(松井家御茶屋)に立ち寄った時のこと。邸内を見て廻った後、ギャラリーを覗いてみた。僕は茶の湯の経験もないし、骨董品の趣味も持ち合わせていないが、ギャラリー内を見まわした時、なぜか目についた茶碗があった。その茶碗に近付こうとすると、入口に立っていた係員の女性がすっと寄って来て、「黒織部です」とひと言。「黒織部」という名前は聞いたことはあったが、現物を見るのは初めてだ。やっぱり一種独特の風合いというか、存在感を発していた。古田織部についてはテレビアニメ「へうげもの」も見ていたし、利休や細川忠興との関係も知っていた。また、熊本城本丸御殿の中にある織部好みの茶室も何度も見ていたので親しみを感じていた。

▼黒織部沓茶碗(八代城主浜御茶屋・松浜軒)
 侘び茶の大成者・千利休(1522~1591)は、高麗茶碗のわずかに歪んだ自然な風合いを好み、自らコーディネートして茶の湯専用の楽茶碗を焼かせました。それは完全を否定し、わびさびた世界を生み出した利休にとってなくてはならないものでした。
 利休亡き後、茶の世界を牽引した古田織部は、より積極的に歪みを加えた「へうげもの」の茶器を作らせました。利休と織部に共通するのは、それぞれが全く新しい美意識を生み出し、世間に認めさせたということです。織部は利休の形ではなく、精神を継承したのです。
 この茶碗は、口縁を三角形に歪めた大胆な造形、漆黒の鉄釉と軽やかな鉄絵のコントラスト、これらが絶妙に調和して、400年経た我々の目にも新鮮な驚きを与え続けています。(広報やつしろ より)

▼数寄屋(熊本城本丸御殿内)
 織部好みの茶室。加藤清正は茶の湯を千利休に学び、古田織部の高弟であった服部道巴を200石で召し抱え、家臣の茶の湯の稽古に当たらせたといわれています。長六畳という特異な形態となっているのが特徴です。(本丸御殿案内より)

大天守の屋根が見えた!

2018-05-20 20:01:59 | 熊本

熊本市役所14F展望ロビーより

 熊本市役所14F展望ロビーに上って、熊本地震で被災した屋根の復旧工事が終わった熊本城大天守を眺めた。今まで周囲を覆っていた足場が解体され、およそ1年ぶりに屋根が姿を現している。真新しい漆喰の白さが目に染みる。誇らしげなその姿を眺めていると、ひどく懐かしい気がした。思わず民謡「五十四万石」が口をついて出た。
 二の丸広場や加藤神社、通町筋なども巡ってみた。多くの人たちが大天守を見上げカメラのシャッターを切っていた。


作詞:野口雨情 作曲:大村能章
 2014年10月25日 熊本城本丸御殿 秋夜の宴
 振付:中村花誠
 立方:花童(くるみ・あやの・あかね・ゆりあ)
 地方:( 唄 )西村直子・吉里満寿美・宮本道代
    (三味線)本條秀美・本條秀咲・蒲原サヤ子・勇美智子
    (鳴 物)中村花誠・花と誠の会
    ( 笛 )今井冽

名前の言い間違い

2018-05-19 21:35:27 | ニュース
 日本大学アメフト選手の悪質な反則行為によって関学の選手が負傷した事件、今日ついに日大の内田監督が関学へ謝罪に出向いたという。ところが、その場で関学のことを「かんさいがくいん」と何度も言い間違えて、火に油を注いだようだ。一番間違えてはいけない場面での失態、日頃から、いかに相手チームに対する敬意が欠如しているか如実に現れている。今回も相手に対する敬意があれば、絶対に起きるはずのない事件。日大アメフトに限らず、最近の学生スポーツ指導者は、相手に対して敬意を払うというスポーツマンの最も基本的な態度を教えているんだろうか。疑わしい指導者をちょくちょく見かける。学生スポーツのOBの一人として「そんなスポーツはやめちまえ!」と言いたい。


八代の思い出

2018-05-18 23:14:30 | 熊本
 昨日、八代市立博物館の展覧会を見るため、JRの在来線で上熊本から八代まで行った。電車で八代へ行くなど何十年ぶりだろう。多分、小学生だった頃以来、初めてだと思う。
 父は戦後、八代の太田郷小学校に長く勤めていた。熊本から汽車通勤をしていたが、日曜日には、僕をよく学校へ連れて行った。休日出勤もあっただろうし、学校や地域の行事もあったのだろう。
 ある時、学校職員の慰安行事として、八代海のイカ釣り船に乗るということがあり、僕もお伴した。父の同僚の若い女の先生方に散々可愛がられ、すっかり良い気分になった。下の写真はその時に撮った写真だ。イカ漁の途中、小さな無人島に立ち寄って、記念写真を撮ったのだが、若い綺麗な先生と僕が、まるで松竹映画のワンシーンのようにポーズをとっている。釣り上げられたイカが吐くスミを、歓声を上げながら身をよじってよけたり、小島の磯でタコをつかみ取りしたり、楽しい想い出を昨日のことのように想い出す。
 また、ある時は、父の用事が長引いて熊本方面への最終列車に間に合わなかった。しかし、父には国鉄に野球仲間が何人もいた。その日も貨物列車の機関士の控室に乗せてもらって上熊本まで帰った。今日ではそんなことは許されないだろうが、大らかな時代だったものだ。
 明日はその父の没後18年になる。


能面乱舞

2018-05-17 21:01:56 | 日本文化
 八代市立博物館で行われている特別展覧会「能面乱舞」を見に行った。肥後熊本藩の筆頭家老で八代城主を務めた松井家伝来の能楽コレクションである。主家細川家のコレクションにもひけをとらない全国でも屈指の作品群を有するといわれ、今回はその中から能面、能装束、楽器、謡本など98点が展示されている。5年ほど前に熊本城内の熊本県立美術館で行われた細川家の能楽コレクション展を見たことがあるが、今回の展示品を眺めながら、肥後熊本藩がいかに能楽愛好の気風が強かったかを感じさせる。そういえば、水前寺成趣園の出水神社能楽殿は、もともとこの八代市立博物館のところにあった松井家の能舞台で、昭和61年(1986)に、昭和天皇御在位60年を記念して松井家より移築奉納されたものだったことを思い出した。





昭和天皇御在位60年を記念し、旧八代城主松井家から移築された出水神社能楽殿

若木叢生(わかぎそうせい)

2018-05-15 20:45:29 | 美術
 長男の姑御(嫁の母)が、今日から熊本県立美術館分館で日本画の個展を開くので、家内と姉を連れだって観に行った。今回の姑御の出展は27点。中でも「若木叢生」」という作品と「渓流」という作品は絵寸が縦194.0cm、横130.3cmという大作で、近くで観るとかなりの迫力。いつもながら姑御の創作意欲には脱帽。そして今回もまた、自分も残りの人生でもっと自己表現をしてみたいという刺激を受けた。


日本最古のスピンオフ!?

2018-05-14 23:44:11 | 音楽芸能
 最近、映画やTVドラマで「スピンオフ」作品がやたらと多いような気がする。芸能の世界でいう「スピンオフ」は、ヒット作品をベースに、異なる視点や主役によって別の作品を作り出すことをいうらしい。昔からそういう手法はあるのだが、最近のスピンオフはリスク回避の安易な企画に見えてならない。
 それはさておき、日本最古の芸能が、天岩戸伝説のアメノウズメだとするならば、日本最古のスピンオフは「三番叟」ではないかと思う。村上天皇の御代(10世紀)、金春流の遠祖、秦氏安によって古くから伝わる六十六番の申楽から三番を選んで一組に仕立てたのが今の「式三番(翁)」(花伝書)。さらに時代を下り、登場人物も今日の「翁・千歳・三番叟」の形式に変って行った。神が憑依したかのような翁の神秘的な詞や舞に対し、その「もどき」を大袈裟に滑稽を交えて表現したのが三番叟であり、その特長から狂言方が演じることになったといわれる。そしてそれは普く世に受け入れられ、三番叟が人気を博して行った。而して三番叟の人気は申楽にとどまらず、後世の地域芸能や歌舞伎、舞踊などにも影響を及ぼして行った。そして今日では「三番叟物」といわれるジャンルを形成しているのである。
※右の面は細川家所蔵の「黒式尉(三番叟)」


三番叟(野村万之丞)


舞踊 羽衣三番叟(ザ・わらべ)