イギリス下院が解散され、
5月6日に総選挙が行われることになりました。
共同通信の記事を引用します。
<引用はじめ>
英下院解散、第3党に存在感 二大政党制に転機
【ロンドン共同】
5月6日の総選挙を控え、英下院が12日、解散した。
選挙実施の発表から13日で1週間だが、ブラウン首相率いる与党労働党も、
13年ぶりの政権交代を目指す最大野党、保守党も過半数獲得の勢いはない。
第3党の中道左派、自由民主党が存在感を高めるなど、
英国の二大政党制は転機を迎えている。
選挙戦序盤は、
雇用主と被雇用者の社会保険料負担を1%上げるとの与党の政策を、
キャメロン保守党党首が「財政の無駄を省けば済む」と批判。
これで同党支持率は40%前後とやや上昇した。
労働党が30%前半、自民党が20%前後で追う。
しかし英誌は、サッチャー保守党党首(当時)が大胆な民営化を唱えて
労働党から政権を奪還した1979年や、
左派や労組の色が濃かった労働党をブレア党首(同)が
経済界の票も狙える中道路線に改革し、
保守党長期政権を破った97年のような雰囲気が、
今の保守党に感じられないと指摘。「各党とも他党批判に忙しい」と言及した。
そうした中、前回総選挙で主要政党中、
イラクからの英軍撤退を唯一訴えた自民党が、
二大政党に不信感を抱く有権者の注目を集める。
2010/04/12 23:48 【共同通信】
<引用おわり>
イギリスは労働党と保守党の二大政党制の国です。
「二大政党」といっても
単独過半数を取る可能性がある政党が2つというだけで、
第三党である自由民主党は下院の一割近い議席を持っています。
日本でいえば衆議院で40議席以上を持つということ。
かなりの勢力です。
もともとイギリスは保守党と自由党の二大政党制でした。
保守党のディズレーリと自由党のグラッドストンが
交互に政権を担当したことは有名な話です。
労働党の躍進と反比例するように自由党は勢力を減らし、
労働党から分裂した社民党と合併し、自民党と改名しました。
自民党は、ほとんどの小選挙区に候補を擁立しています。
つまり、自民党も理論上は単独過半数を狙えることになります。
単なる批判票の受け皿となるか、政権交代の選択肢となるか。
自民党が第3党なのは、あくまで結果論であって、
単独過半数を目指して選挙に臨んでいるのです。
第三極をめざすならば、
「政権交代の3つ目の選択肢」たる気概を持つことが必要です。
総選挙の結果が楽しみです。
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