2020年に読んだ本のベスト
今年はコロナ禍でステイホームの日々だったこともあり、年間の読書数は60冊になった。時間はあっても気力も体力もなくなって、思うほどには読めなかった。それに最初の数ページを読んで、入り込めないと、最後まで読み通すのに苦労するようになった。だから、実際に手にした本の数から言えばもっと多いのだが。
1.松本薫『謀る理兵衛』(ポプラ社、2013年)
元禄時代の大坂の米商人と権力の闘いを描いた小説で、大坂商人の意気(粋)、人間の再生、主人を支える者の真っ直ぐな心のあり方などいろんな視点から読める歴史小説。著者の松本薫さんに期待する。
2.NHK取材班『外国人労働者をどう受け入れるか』(NHK出版新書、2017年)
コロナ禍のせいで、仕事がなくなり、かと言って祖国に帰ることもままならず、妊娠・出産した赤子を遺棄したという悲惨な事件があったが、そもそも労働者として働かせるために日本に越させておきながら、研修だから労働者ではないと言って、労働法規の範囲外に置く違法を日本政府が行っているとは。慰安婦問題、強制労働問題をはじめ、日本政府は外国人をまともに人間として扱わない政府だということがいつになったら改まるのだろうか。
3.榎本博明『教育現場は困ってる』(平凡社新書、2020年)
昨今やたらと見かける「夢はかなう」式の自己啓発が、たんにアニメとか小説とかの世界ではなくて、教育に浸透して、そのような「夢」さえも描けないという出発点から落伍している子どもたちを生み出しているということを告発している。国民教育の目的は、一人の主権者としてきちんと物事の判断ができるのに必要な基礎学力を身につけさせることにあるのであって、「夢」を描かせることではない。
4.群ようこ『また明日』(幻冬舎、2019年)
私と同世代の少年少女たちの小学校時代から現在にいたるそれぞれの人生を描いて、なんだか同窓会をしているような小説。まったく架空の少年少女たちなのに、懐かしさを感じてしまう。
5.海堂尊『コロナ黙示録』(宝島社、2020年)
コロナ禍において恐怖感や絶望感を抱いている多くの国民の代わりに無策・無能どころか犯罪的なことしかやらない政府権力者たちを批判してくれる人たちを、私たちは求めている。無能な政府を擁護する奴らは言うまでもなく、専門家と言いながら、国民目線ではなく、政府を批判するような素振りを見せても彼らの免罪をしているような発言を繰り返している奴らの無能ぶりを描き出してくれたこの小説に拍手喝采を送る。
6.山崎雅弘『日本会議 戦前回帰への情念』(集英社新書、2016年)
辞任した安倍とか首相になった菅とかを始めとして多くの閣僚が所属している日本会議の目指している国家のありようが、安倍やスカスカ首相によって着々と作り出されてきたということを告発した本で、多くの国民に読んでほしい。日本国憲法を最大限に尊重しなければならない立場にありながら、「みっともない憲法です」と日本国憲法を貶めるような発言をしてきた安倍、国会で嘘八百を繰り返してきた安倍、なんとかしてこいつを司法の場にひきづり出したいものだ。天皇を政治利用して、国民を戦争に引きずりこもうとしている日本会議の思い通りにはさせない。
今年はコロナ禍でステイホームの日々だったこともあり、年間の読書数は60冊になった。時間はあっても気力も体力もなくなって、思うほどには読めなかった。それに最初の数ページを読んで、入り込めないと、最後まで読み通すのに苦労するようになった。だから、実際に手にした本の数から言えばもっと多いのだが。
1.松本薫『謀る理兵衛』(ポプラ社、2013年)
元禄時代の大坂の米商人と権力の闘いを描いた小説で、大坂商人の意気(粋)、人間の再生、主人を支える者の真っ直ぐな心のあり方などいろんな視点から読める歴史小説。著者の松本薫さんに期待する。
2.NHK取材班『外国人労働者をどう受け入れるか』(NHK出版新書、2017年)
コロナ禍のせいで、仕事がなくなり、かと言って祖国に帰ることもままならず、妊娠・出産した赤子を遺棄したという悲惨な事件があったが、そもそも労働者として働かせるために日本に越させておきながら、研修だから労働者ではないと言って、労働法規の範囲外に置く違法を日本政府が行っているとは。慰安婦問題、強制労働問題をはじめ、日本政府は外国人をまともに人間として扱わない政府だということがいつになったら改まるのだろうか。
3.榎本博明『教育現場は困ってる』(平凡社新書、2020年)
昨今やたらと見かける「夢はかなう」式の自己啓発が、たんにアニメとか小説とかの世界ではなくて、教育に浸透して、そのような「夢」さえも描けないという出発点から落伍している子どもたちを生み出しているということを告発している。国民教育の目的は、一人の主権者としてきちんと物事の判断ができるのに必要な基礎学力を身につけさせることにあるのであって、「夢」を描かせることではない。
4.群ようこ『また明日』(幻冬舎、2019年)
私と同世代の少年少女たちの小学校時代から現在にいたるそれぞれの人生を描いて、なんだか同窓会をしているような小説。まったく架空の少年少女たちなのに、懐かしさを感じてしまう。
5.海堂尊『コロナ黙示録』(宝島社、2020年)
コロナ禍において恐怖感や絶望感を抱いている多くの国民の代わりに無策・無能どころか犯罪的なことしかやらない政府権力者たちを批判してくれる人たちを、私たちは求めている。無能な政府を擁護する奴らは言うまでもなく、専門家と言いながら、国民目線ではなく、政府を批判するような素振りを見せても彼らの免罪をしているような発言を繰り返している奴らの無能ぶりを描き出してくれたこの小説に拍手喝采を送る。
6.山崎雅弘『日本会議 戦前回帰への情念』(集英社新書、2016年)
辞任した安倍とか首相になった菅とかを始めとして多くの閣僚が所属している日本会議の目指している国家のありようが、安倍やスカスカ首相によって着々と作り出されてきたということを告発した本で、多くの国民に読んでほしい。日本国憲法を最大限に尊重しなければならない立場にありながら、「みっともない憲法です」と日本国憲法を貶めるような発言をしてきた安倍、国会で嘘八百を繰り返してきた安倍、なんとかしてこいつを司法の場にひきづり出したいものだ。天皇を政治利用して、国民を戦争に引きずりこもうとしている日本会議の思い通りにはさせない。