読書な日々

読書をはじめとする日々の雑感

新緑を求めて

2022年05月29日 | 日々の雑感
新緑を求めて


今の時期、ちょうど花の端境期とでも言えばいいだろうかうちから歩いていける距離のところにツツジで有名な寺があると知ったので、かみさんと行ってみたのだが5月の連休のころ。少し前までなら芍薬あたりが見れるところもあっただろうが、それも今は終わっている。かといってアジサイにはまだ早い。

ということで新緑の楓を見に延命寺に行った。久しぶりの延命寺ハイキングだ。かつて子どもたちが小さかった頃に、一度行ったことがある。それは季節的にはいつくらいだったのか覚えていないが、その後、ロードバイクに乗っていた頃にも行ったことがある。


今回は、千早口から南河内グリーンロードという道を西に向かって進み、トンネルを抜けて少ししたところで、府道241号に入り、延命寺に行くというコース。

今日は最高気温31度という予報で、たいへんな暑さだなと心配ていたが、午前中はさほどでもなく、とくに府道に入ると日陰ばかりで楽に行けた。

延命寺の新緑の楓はさすがに美しい。紅葉になればたしかにすごいだろうなと予想される。

帰りは来た時に通った府道をそのまま三日市町駅まで行って、電車で帰った。


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『どうしてこうなっちゃったか』

2022年05月29日 | 評論
藤倉大『どうしてこうなっちゃったか』(幻冬舎、2022年)



1977年生まれで、15歳の1993年に単身イギリスに渡って、高校を卒業後、イギリスの名門音楽大学や音楽院で勉強し、いまや世界で活躍している作曲家のこれまでの回想録。

でもその日本人離れした世渡りは回想録なんて感じのものではなくて、面白いドラマでも見るような感じ。

ドーヴァー高校では、唯一作曲ができる(勉強している)ということで高校の音楽関係の部屋の鍵をジャラジャラ持ち歩いていたので、リーダー的生徒たちから彼らの秘密のデートの場として使われ、代わりに何かあると彼らに助けてもらったとか。

大学院進学にはぜひ来てくれという先方と奨学金の駆け引きをして、まんまと全額出させることになったとか。

とにかく日本人離れした(ってこれでニ回目)物怖じしない性格ゆえに、いろんな人々と友だちになって、いろんな困難や難題を乗り越えてきたという話を読んでいると、痛快を感じるのは私一人ではないだろう。

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『編集者ディドロ』

2022年05月14日 | 人文科学系
鷲見洋一『編集者ディドロ』(平凡社、2022年)

鷲見洋一さんの『編集者ディドロ』が出版された。日本における『百科全書』研究の第一人者である鷲見洋一さんは、このブログでも何回か取り上げたが、『百科全書』関係の本はあまり書いてこなかった。それが初めて縦横無尽に論じた本が出たのだ。それも895頁という大部の本だ。

私の過去のブログ
『いま・ここのポリフォニー』について
『『百科全書』と世界図絵』について

この本の目次は以下のようになっている。
第一章 『百科全書』前史
第二章 『百科全書』刊行史
第三章 編集者ディドロの生涯
第四章 商業出版企画としての『百科全書』
第五章 『百科全書』編集作業の現場
第六章 「結社」の仲間さまざま
第七章 協力者の思想と編集長の思想
第八章 図版の世界
第九章 身体知のなかの図版

です・ます調で書かれているので、読みやすい。また注もいっさいないのは、はやり判断の分かれるところだろう。私としては、いちいち本文に注を付けるのは大変だとは思うのだが、参考文献リストは欲しかった。でも注がないぶん、書きやすかっただろうとは思う。

だから、補遺版として、参考文献リストを解説を付けて、本にしてくれたら、これから『百科全書』を研究しようという若手のためにもなるのではないだろうか。お願いしたい。

とにかく、あとがきでもあるように、これだけの研究をシてきた人なので、なにかのきっかけが必要だったはずで、それが編集長としてのディドロについて書いてもらえないかという出版社の編集者からの誘いだっという。

たぶんこれだけ書いてもきっと書き足りないという思いが著者にはあるのではないだろうか。元気なうちにまた違う視点から書いてもらいたいものだ。

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