読書な日々

読書をはじめとする日々の雑感

とにかく補償をしないスカスカ政権

2021年07月26日 | 日々の雑感
とにかく補償をしないスカスカ政権

コロナ感染は収まるところを知らない。記者会見で高齢者のワクチン接種が進んで、重傷者のパーセンテージが減ったと自慢そうに言っていたが、それはあくまでも高齢者の割合が減っただけのことで、そのぶん今度は50才代以下の人たちの感染と重症化が増えている。ワクチン接種ができていないからだ。

高齢者の重症化が減ったと自慢するスカスカ首相に、何も反論できない記者も記者だ。もうちょっと勉強して、上に書いたように、高齢者以外の人達の感染拡大と重症化が進んでいると反論するくらいのこともできないのか。ジャーナリズム精神なんかすっとんで、すでに大政翼賛会化している大手メディアがスカスカ政権を支えている。

財務担当の麻生は、国民の窮状を知ってか知らぬか、国民の困窮を眺めても何もしない。アメリカのバイデン政権が一定の年収以下のすべてのアメリカ人に一方的に一人あたり20万円程度の支援金を送るなどして国民の窮状を救うべく方策を実行しているのとは大違い。生活保護があるからなどとまったく見当違いの答弁をしている。要するに現金支給をしたくないだけのはなしだ。まるで国民の税金を自分の金かなんかと勘違いしている。

さらに休業を強いられた仕事にも本来素早く補償がされるべきなのに、まったく進んでいない。とにかく補償をしたくない、つまり公助なんかしたくないのがスカスカ政権だ。自分たちは官房長官時代に85億もの機密費という名の、好き勝手に使える金(公金)を使いまくっていたくせに。なにが自助だ!

さらに腹立たしいのは、ワクチン接種を加速させるとかなんとか息巻いているくせに、ワクチン接種のために死去した人々への補償もない。なぜか?ほとんどが因果関係なしと認定されるからだ。こちらの報道によると、7月21日時点で756人の死亡者のほとんどが因果関係なしとされている。

そもそもファイザーのワクチンについては二年前に出来たばかりで、わからないことが多い。人間の体の複雑な仕組みにどんな影響をもたらすのかもわかっていない。

そうであるならば、因果関係がわからないのが当たり前だろう。少なくとも、突然死するような病気を持っていないのに、ワクチン接種した当日や翌日、そして数日内に突然死したとするなら、今はわからないが、なんらかの因果関係があったと考えるべきだろうし、そう認定して、補償をするべきだ。

何も分かっていないことを逆手に取って、因果関係がないと断定し、補償をしないのは、補償をしたくないという政府の方針の現れだ。

もしこんな状態が続くなら、かなりの日本人はワクチン接種で死亡しても補償されないのを恐れて、ワクチン接種をしないだろう。そうなれば、決してワクチン接種による平常化がやってくることはない。ワクチン接種をしていない人たちのあいだで感染者は拡大し、重症化も拡大し、そのうちワクチン効果が切れて、ワクチン接種していた人たちのあいだにも感染や重症化が広がるだろう。

結局、コロナ感染は終わることがない。ニュージーランドや台湾ではほとんど感染者がいない。同じ島国なのに、トップの政策しだいでこれほど違うのだ。いますぐスカスカ首相をやめさせて、国民の命を守る首相にしよう。

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東京オリンピックは中止を!

2021年07月23日 | 日々の雑感
東京オリンピックは中止を!
(この記事は7月23日まで固定しています。最新の記事は次の記事を見てください)

戦史/紛争史研究家の山崎雅弘さんのつぎの発言は心に強く響いた。まったくそのとおりだと思う。
「政府の無視と暴走に屈せず、東京五輪に反対という意志表示を続けることは、日本が将来、戦争や紛争に向かって進んでいる時に市民がとるべき態度の予行演習でもあります。
たかがスポーツ大会すら止められないなら、戦争を止めることなんて夢物語。あきらめは命を差し出すこと。」


だから声をあげよう。


<7月22日追加分>
スカスカ首相がアメリカの新聞からのインタビューで「五輪やめるのは簡単、楽なこと。挑戦するのが役割」と言ったらしい。お前の挑戦というのはコロナ禍にオリンピックを強行して東京の医療を崩壊させ、多数の国民の命を危険に晒すことだ。そんなことは「挑戦」などとは言わない。「狂気の沙汰」と言うんだ。「五輪やめるのは簡単」だというのなら、今すぐ止めろ。

フィナンシャル・タイムズというイギリスの新聞が東京オリパラを強行しようとするスカスカ首相を痛烈に批判している。こちら
「菅にとって、オリンピックは計算ずくの政治的ギャンブルだ。首相が欲しいのは、日本の金メダルラッシュに乗っかり、秋に行われる衆議院議員総選挙で自民党の勝利を獲得することだ。」
これほど核心をついた主張は日本の大手メディアにはできない芸当だ。彼らは政権に飼いならされているから。首相会見でまともな追求もできないどころか、「どこのメディアの誰なのか」を言わされて、矛を収めてしまう日本のエセ・ジャーナリストたち。せいぜいスカスカ首相を切れさせるのが関の山。こちら

<7月21日追加分>
東京オリパラのシンボルマークのパクリ疑惑から始まり、竹田JOC会長(当時)の東京オリパラ開催のためのIOC委員の買収疑惑、安倍首相による原発事故アンダーコントロールという嘘による誘致、森喜朗大会組織委員会会長(当時)の女性差別発言、佐々木開会式担当責任者のセクハラ発言、小山田音楽担当の過去の同級生虐待犯罪、そしてすべて組織委員会は彼らを擁護し、決して自分からは解任しなかった。(芸人時代にユダヤ人虐殺を揶揄していたことで五輪開会式の演出担当の小林賢太郎を組織委員会が解任したらしいが、それはアメリカのユダヤ系の国際人権団体サイモン・ウィーゼンタール・センターが非難声明を発表していたからだ。一般市民からの告発だったら解任なんかしなかっただろうが。)つまり東京オリパラはこうした人権無視の大会ですと組織委員会が自ら世界に発信してきたようなものだ。組織委員会のトップたちがこんな連中の集まりだから、あとは推して知るべし。コロナ対策は「安心安全」だの「バブル」だのというのはすべて口先だけ。現時点で大会関係者70人の感染。アメリカの女子体操チームは選手村に入らないで自分たちで用意したホテルに泊まるという。好き勝手したら出場の権利を剥奪するとか息巻いていた五輪担当大臣の言葉なんか外国の選手にはまったく通用していない。この後続々とこうした事例が続くだろう。こうして東京のコロナ感染は最悪の事態になることは目に見えている。アスリートファーストも彼らが言い続けてきたが、ダンボールベッドに、テレビもない冷蔵庫もないトイレもない、あるのは展望だけ)、visaカードしか使えない、1600円で汚らしいハンバーガー食べさせられる。上のアメリカ女子体操選手たちのように、市中のホテルに移動しないといいパフォーマンスができないと思うようなレベル。そしてこうした最悪の大会をまったく批判しない日本のメディア、大会スポンサー企業。いまからでも遅くない、オリンピックは中止せよ。

<7月20日追加分>
「五輪サッカー観戦 子どもの飲料持ち込み量増加の要望断られる」というNHKのウエブニュースの見出しにひかれて読んで見ると、「引率の教諭などは350ミリリットルを3本まで追加で持ち込めるようにしてほしいと大会組織委員会に要望したということです。/しかし、鹿嶋市によりますと、テロ対策などの観点からも飲み物の量を変えることはできないと回答があったという」。
飲み物の量も融通できない大会組織委員会の回答以上に、私を不安にさせたのは、テロ対策をしなければならないような会場に子どもを引率していくことをまったく問題にしていない大会組織委員会や鹿嶋市の対応だ。

<7月12日追加分>
東京オリパラがいかに「分断を作り出す祭典」であるかを示す事例の一つがこれ。手話通訳者はテントの外で雨に濡れながら通訳させられている。かつて森喜朗大会組織委員会会長(当時)が女性差別発言で辞任したときの会見で、説明に出てきた事務局長かなんかの椅子を引くために女性を登場させて多くの人々の顰蹙をかった(椅子の位置ぐらい自分で動かせ、と)ことがまだ記憶にあるが、何一つ変わっていない。

<7月10日追加分>
東京にいて、自国のオリンピック報道関係者の受け入れ窓口を担当している女性が、報道関係者の受け入れに関する組織委員会の対応のデタラメぶりをツイッターで公表している。それを有名な翻訳家の鴻巣友季子さんが日本語に翻訳してくれている。これを読むとたとえ無観客にしたところで、外国からの受け入れが「コロナ・ウェルカム」状態で、「安心安全」なんて嘘っぱちだということがよく分かる。こちら

日本国内のオリンピック関係者に対してもまともなことが何一つできていない。そのいい例が、吉本興業の芸人たちにはワクチン接種がどんどん行なわれているのに、オリンピック関係者を送迎するバスの運転手にはワクチン接種ができなかったという事実。こちらのツイッターに同感!

オリンピックは無観客ということに決まったが、大会組織委員会は「「完全無観客」となれば、組織委が昨年末の時点で900億円を見込んでいたチケット収入はすべてなくなり、さらなる公費負担は不可避となる」(朝日新聞デジタル)と心配しているというが、チケット収入ができなくなって生じた赤字はサポーター企業たちに負担させるんだね。東京オリパラをサポートするのがサポーター企業たちの役目だったんだろう。

<7月9日追加分>
首相官邸に対する「ご意見募集」のサイトがあることが分かった。みなさんの意見をどんどん送りましょう。

私は「東京オリンピック中止」「ワクチン供給の数字を具体的に提示せよ」「PCR検査を、誰でも・いつでも・どこでも・できるようにせよ」「コロナ給付金を一定の年収以下の人(私は年収1500万以下の人と考える)に速やかに送付せよ」などを考えています。

<7月8日追加分>
オリンピック関係者がぞくぞくと東京入をしているが、彼らがこともあろうに豊洲市場付近のビアガーデンでマスクもせずに飲み食いしていると報じられている。こちら

厳密な規制とか言っていたのはだれ?東京は緊急事態宣言が出たのにどういうこと?オリンピック関係者すべての行動を把握して、プレイブックに違反したら強制退去も、とかと言っていたのはだれ?
今すぐ東京オリンピックは中止せよ。

<7月3日追加分>
コロナ感染の増加が予想されるなかでの東京オリンピック開催を目論む政府に対して何も批判せず、ジャーナリズムの精神を放棄した態度を取り続けている朝日新聞をはじめとした日本のマスメディアとは違って、海外のメディアがコロナ感染拡大のなかでのオリンピック開催を強行しようとしている日本政府を批判している、と文春オンライが報じている。こちら

朝日新聞へ、東京オリパラ中止を呼びかけるもっと強いメッセージを出して、オリパラ開催を促すような記事は全面的にやめよ。そして関西でのコロナ感染拡大の原因となりかねない夏の高校野球大会を中止せよ。

<6月30日追加分>
有名な演出家の宮本亜門さんが、東京オリンピック中止を呼びかける記事の中で、あるオリンピック関係者が東京オリンピック招致のために大金が動いたという話をしたと公表したことは記憶に新しい。
日刊ゲンダイの記事はこちら

この話を裏付けるような記事が書かれている。セガサミー会長の会合で 「菅氏からアフリカ人を買収するために4億~5億円が必要と頼まれた」というのだ。しかも嘉納治五郎財団はブラックボックスだから、そこに振り込んでもらえば足はつかない、と菅官房長官(当時)が言ったというのだ。
「JOC経理部長の飛び込み自殺で囁かれる「五輪招致買収」との関係…竹田恒和前会長、森喜朗前会長、菅首相も疑惑に関与」(LITERAXの記事)

東京オリンピックは中止にするしかない!

<6月30日追加分>
山下JOC会長がオリンピック関係者のコロナ感染予防は不可能と断言
「選手団のコロナ感染、ゼロに抑える方法ない JOC山下会長」(AFPbbnews)
感染をゼロに抑えられないのなら、東京オリンピックは中止以外にないでしょう。なんせ安心・安全を保証できないというのだから。

<6月27日追加分>
入国してきたオリンピック関係者が空港で陽性だった場合(ってPCR検査ではなくて唾液による簡易検査のことだが)に、濃厚接触者を空港周辺で隔離することができないと田村厚生労働大臣が言っている。入国チェックしたって何もできない(何もしない)のなら「安心安全」の確保なんか無理だろう。国民の命を危険に晒すな。
こちらを参考に

藤沢市でトーチリレーに中学生を伴走させるために、「アシックス社の製品を着用する(服・靴・帽子)こと、それ以外はロゴやブランドをテープで隠せと留意事項も」という指示が来たという。いつから学校教育は一企業の広告塔に成り下がったんだ!?こちらを参考に
東京新聞のこちらの記事では記述が不鮮明でよくわからない

<6月26日追加分>
西村宮内庁長官が東京オリパラでのコロナ感染拡大を危惧しているという「天皇のお気持ちを代弁」して話題になっている。東京オリパラ中止を主張する人たちの中には、歓迎する向きもあるようだが、このような天皇の政治的発言は憲法違反だということを肝に銘じなければならない。いくら自分たちの主張に有利だからといって、「コロナ感染拡大への危惧は政治的発言ではない」というような解釈は戦前回帰派たちの思うつぼだ。

そもそもこの発言は、ガイチさんがツイーターで書いているとおり、「この話、発言者の西村泰彦を宮内庁長官という現職としてのみで見るか、元警察庁警備局長、元警視総監という日本警察本流を歩んできた生粋の公安警察人、としてみるかにより、発言内容の質は大きく変わる」。

とうぜん公安警察の本道を歩んできた人間があたかも葵の紋どころを見せながら「控えおろう」と言うのは、天皇の政治的発言をしてはならないという憲法をないがしろにしようという意図があると考えるのが普通だろう。

国民多数が不安に思っているコロナ感染拡大への懸念という、一見だれでも歓迎するような内容だからといって安心していると、だんだんとよりシャープに政治に関わる発言へとエスカレートしていくことは目に見えている。

この点では、「開催中止を主張する共産党の志位委員長は「天皇は憲法で政治に関わらないことになっており、それをきちんと守ることが必要だ」と述べた」(読売新聞オンライン)という日本共産党の対応は、安倍を始めとする日本会議のような戦前レジーム回帰の動きを許さない立場からすれば、当然のことと言える。

<6月21日追加分>
さっそく自分で決めたルールを破っているJOC・大会組織委員会!ウガンダの選手がPCR検査で陽性なのに、一団の他の選手たちにはPCR検査もせずに、泉佐野市(大阪府)へ移動って、どういうこと?
「ウガンダ選手団、PCR検査1人陽性 成田空港で判明」(朝日新聞)
この記事、よく読むと、入国審査で全員にPCR検査をしたわけではなくて、唾液による抗原検査をしただけ。そのうち一人が怪しかったので、PCR検査をしたら陽性だったという。では一緒に飛行機でやってきた他の選手たちはあきらかに濃厚接触者なんだから、PCR検査をしないのか?毎日PCR検査するとか言ってたんじゃなかったの?大会本番じゃないからって言い訳にならない。準備の段階でしないのだったら、本番でできるわけないのだ。
こんな選手たちを受け入れた泉佐野市も泉佐野市だ。全員のPCR検査を要求し、すくなくとも入国審査の段階で3日間の隔離を要求すべきだろう。一般人には厳格にやっておきながら、選手にしないのは、筋が通らない。
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『朝日新聞』が東京オリンピック中止を決断せよとスカスカ首相に迫る社説を発表したが、私の見る限り、あまり評判はよくない。「中止せよ」と言いながら、オリンピックのスポンサーを降りていないこともあるし、日々の記事は、オリンピックを応援するような内容が満載だし、もう一つ私が疑問に思うのは、オリンピックを中止せよと言うなら、自分ところが主催団体となっている夏の高校野球大会も中止にするのが筋だろうと思うのだが、そんな気配はまったくないことも、大きな理由だ。

今年4月・5月と関西圏(大阪、兵庫)は恐ろしいほどのコロナ新規感染者数や死者数の増加を見た。どうして突然こんなことになったのかと誰しもいぶかしむのだが、私が思うに、3月中旬にあったセンバツ野球が大きな原因の一つになっているような気がする。全国から野球関係者が多数、大阪や兵庫に集まった。また応援団として全国から人が集まったし、関西圏の高校野球ファンも多数おしかけた。そして関西圏で感染した人たちが地方に持ち帰って地方でも感染拡大を引き起こして、4月からの急激な感染拡大となったのではないか、と私は思っている。朝日新聞はオリンピックのスポンサーも即刻やめるべきだし、夏の甲子園も中止すべきだ。

私のこの素人判断を、東京オリンピックに当てはめてみるならば、オリンピックが終わってしばらくした9月・10月からは、寒くなってくることもあるし、コロナ禍の状況はそら恐ろしいことになると予想できる。

10万人規模の外国人が日本にスルーパスで入ってくる。移動を厳しく取り締まるというが、この10万人一人ひとりに監視者をつけることなんか不可能だ。この数はオリンピックの関係者だけだろう。ジャーナリストたちも入ってくる。そして日本人も移動するだろう。おまけに腹立たしいことに小中高生を応援のために動員するという。

上に書いたセンバツ野球の関係者や応援者の数の比ではない。流行の主流は、デルタ変異株(インド変異株)の可能性が高い。ただでさえ感染力が従来の2倍とか言われている。第5波の新規感染者数、死者数は、第4波のそれをはるかに上回ることになるのではないかと思う。

<6月14日追加分>
「英国で感染再拡大…ワクチン先進国を襲うインド株の驚異」(日刊ゲンダイ・デジタル)

1年以上つづくコロナ禍で、国民の、とくに弱い立場の国民は、疲弊している。パートタイマーは首を切られ、飲食店は営業できずに閉店したり、我慢に我慢を続けている。

そういう時にオリンピックで大騒ぎしている場合ではない。アメリカのバイデン政権のように、国民の生活を守るための財政出動こそが必要なのに、補正予算は組まない、だって!?

それだけではない。大会組織委員会の金を使い方の驚くほどのいい加減さ、湯水の如くに委託先に金を流し込み、中抜きをさせている実態が、テレビでも次々と関係者が告白するようになっている。これも全貌をしかるべき機関で明らかにさせ、組織委員会には責任を取らせなければならない。

<6月9日追加分>
「組織委の現役職員が五輪の異常な人件費と中抜き告発 日当は1人35万円どころか80万円!「政治、利権が絡んでこの金額に」」(LITERAX)



東京オリンピックは中止するしかない!



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『村井さんちの生活』

2021年07月15日 | 作家マ行
村井理子『村井さんちの生活』(新潮社、2020年)

ネットを見ていてたまたま見つけた『考える人』というサイトの文章―義理の両親をコロナワクチン接種に連れていく騒動―が傑作だったので―著者が義理の両親に心のなかでつく悪態が面白い―、この人だれと思って調べたら、こんな本を出していることを知った。

この本には2016年から20年までの5年間のことが書かれている。一年は6つか7つの文章になっているので、季節に二つくらずつというテンポだが、いろんな出来事があって、ちょうどそれでいいのだろう。

翻訳家という自分の職業のことを書いた文章が複数あるし、飼い犬の死と新しくやってきた飼い犬の成長、双子の学校の親たちのこと、そして何よりも一番多いのが、当然のことだが、双子の息子たちの成長。

おとなしく、慎重だが、コツコツ派の長男と、お調子者で、言動がはっきりしていて、みんなを笑かすのが好きな次男と、まったく性格が違うのが興味深い。私もうちの子たちの関係で双子を知っているが、ここまで極端ではなかったので、そんなこともあるんだと感心した。

この著者の性格を一番見事に表現している文章は、仕事が詰まってにっちもさっちも行かなくなった時に夫が家事をやってくれるようになったはいいが、冷蔵庫の中の「刻み玉葱メガ盛り」というのを見て、へぇこんなの買うんだと言った言葉に切れてしまったという話。

ネットでも読むことができるが、ぜひ紙の本で読んで欲しい。

『村井さんちの生活』のアマゾンのコーナーはこちら


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