読書な日々

読書をはじめとする日々の雑感

『独ソ戦』

2020年11月30日 | 人文科学系
大木毅『独ソ戦』(岩波新書、2019年)

どっかの新聞書評で見て、読んでみたくなり、図書館で借りてきた。だいぶ順番を待った本で、人気があるようだ。

しかし読んでみて、びっくり。もう戦史ものの専門用語が満載で(って当たり前だが)、難しいのなんの。しかも地図はあるけど、ロシア(当時はソ連)の地名も人名もたくさん出てくるので、読みにくいことこの上ない。よくまぁこんな本が順番待ちをしなければならないほどとは。

「はじめに」だけで、いかに独ソ戦がすごい数の人命を犠牲にした戦争であったかがよく分かる。「思想戦」であったことも強調されており、ただの領土拡張ではなくて、社会主義というものへのヒトラーの憎悪が、皆殺しの対象であったことが分かる。

領土を取りたいだけなら、人的なものや建造物などは保存するのが筋だが、もう地上から殲滅したいという考えの戦争なので、その破壊ぶりは悲惨だ。だから、対するソ連側も、必死だし、報復もえげつないということが随所に書かれている。

いくつか決定的となる攻防があったことは知られていて、まぁ私がちょっと知っているといえば映画にもなったスターリングラードか。映画の『スターリングラード』は瓦礫になったスターリングラードに潜伏するスナイパーのジュード・ロウがドイツの将校を次々と殺していくというものだが、その舞台となっている町の破壊ぶりは徹底している。

マニア向けの本だと思う。と書いたのだが、アマゾンでは新書で一番の売上らしい。『独ソ戦 絶滅戦争の惨禍』 (岩波新書)へはこちらをクリック


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『砂の王国』

2020年11月25日 | 作家ア行
荻原浩『砂の王国』(講談社、2010年)



元証券マンだった男がホームレスになり、そこで知り合った男二人と、再起をかけて宗教団体を作るという話。

宗教団体を作って金儲けをするという話は篠田節子の『仮想儀礼』でも用いられていた主題だが、毛色がまったく違う。当たり前といえば当たり前だが。これについての私の感想はこちら

まずホームレスの「非常に惨め」な生活を詳細に描き出しておいて、そこから抜け出そうとする山崎遼一の気持ちにリアリティを与えている。

龍斎という占い師に誘われて行った競馬でビギナーズラックによって3百数十万の大金を手にした僚一は、これを元手に宗教団体を作って金儲けを企む。

ホームレスをしているが、背丈が高く、イケメンで、女を虜にする顔立ちや雰囲気をもった仲村という沖縄の離島出身の若者を登場させて、こいつを教祖に仕立て上げようと考える。

もうひとり、相手の持ち物、問いかけに対する反応を細かに観察して、相手の心を読み取るテクニックを持っている占い師の○○に、悩み相談をさせ、文才もある彼に教団の教義本を書かせる。

そうやって作った「大地の会」という宗教団体は、龍斎による悩み相談や教祖にまつり上げた仲村の立ち居振る舞いによって、おばさん連中や若者たちの心をつかみ、だんだんと規模を大きくしていく。

しかし、会費をとって楽なやり方で大金を手にしようとする龍斎と、合法的なやり方で堅実に拡大していこうとする遼一の対立、疑いを持ち始めてあれこれ詮索してくる初期会員の佐々木を、龍斎がヤクザまがいの男を使って、交通事故に見せかけて始末したことから起きた遼一の追放によって、最後には崩壊していく。

一歩一歩着実に事実を積み上げていくような手法で描かれた興味深い小説だ。

『砂の王国』(上) (講談社文庫)へはこちらをクリック
『砂の王国』(下) (講談社文庫)へはこちらをクリック




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ウィズ・コロナの生活

2020年11月24日 | 日々の雑感
ウィズ・コロナの生活

ウィズ・コロナの生活に必須なことは、自分がコロナ感染者であるかどうかを知ること。

コロナが、普通のインフルエンザなどと違う点は、感染力が非常に高いわりに、若年層を中心に、感染しても無症状で終わってしまう人がたくさんいること。しかし、高齢者を中心に重症化すると回復に数十日と時間がかかるし、死亡するリスクも非常に高くなること。

現在のようにコロナ対策を何もしなければ、無症状の感染者が出歩いて、感染を広げて回る危険を防ぐ手立てがなにもない。無症状感染者が直接に高齢者と接することがなくても、家族内での接触や職場での接触を通して、高齢者に感染させてしまうことになる。

だからといって、感染している人も感染していない人も無差別に出歩くなということなると、そんなことができるのは非常事態宣言ということになる。ロックダウンすれば、経済に大きなリスクを与えることは明らか。

現在のGotoトラベルやGotoイートは、政府がコロナ感染を広げてくださいと言っているようなもので、誰でも予想していたように第三波が起きた。政府は「Gotoが感染拡大の原因ではない」と言いつつ、Gotoの見直しをするというが、その見直しだって中途半端なもの。現状では、経済を回そうとすれば人を町中に出すしかなく、そうすれば感染が急拡大する。よく新聞などでも見かける「コロナ対策と経済のジレンマ」をどうすることもできない。

経済を回しつつ、感染拡大も抑える方法はないのか?

コロナが怖いのは、インフルエンザなどに比べて感染力が格段に強いことだ。感染者はとにかく隔離するしかない。これなしに感染拡大を防ぐ方法はない。さすれば感染者をはっきりさせる以外にない。要するにPCR検査を頻繁にやって感染していない人だけが外出できるようにするしか方法はない。

PCR検査を頻繁にやる。誰でも無料で、数日に一回、せめて一週間に一回のPCR検査によって、感染していないことを確認した上で普通の生活をする。感染していたら、無症状なら自宅待機する。症状があれば、症状に応じて施設に隔離する、病院に隔離する、可能な治療をする。いずれにしても大前提は、PCR検査を頻繁にやること。

そのためには、現状のように保健所だけに頼っていては不可能。中国では一台で一日に3万件のPCR検査ができる車があるという。これを600台用意する。毎日稼働させれば一日で1800万人のPCR検査ができる。それを1週間毎日稼働すれば1億2600万人にPCR検査ができる。

600台のPCR検査車両を、21万人程度に一台の割合で配置する。日本の技術力をもってすればこのような車両を600台作ることはすぐにでも可能だろう。もちろんその中で働くスタッフも養成することが必要。

一週間に一回なので、これは最低限の検査回数だ。しかしこれを一気にやるしか、経済とコロナの共存、ウィズ・コロナの生活はありえない。現状では日本全国の一日のPCR検査数は2万件、上に書いた車の一台分にもならない。あとは、政府のやる気だけ。

テレビなどでコメンテーターをしている玉川徹氏が同じことを言っている。こちら


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『アインシュタインの戦争』

2020年11月22日 | 評論
スタンレー『アインシュタインの戦争』(新潮社、2020年)

副題は「相対論はいかにしてナショナリズムに打ち克ち、世界に衝撃を与えたか」というもので、1905年にアインシュタインが発表した、いわゆる特殊相対性理論から、1915年に発表した一般相対性理論への、アインシュタインの格闘をあとづけ、それを大衆化するうえで大きな役割を果たしたイギリスの天文学者エディントンの仕事を詳細に記述している。

そしてもう一つの主題は第一世界大戦でドイツとその敵対国であったイギリス、フランスなどのヨーロッパ諸国で科学者たちを巻き込んだナショナリズムである。

一番有名なのは、ドイツのハーバーによる塩素ガス兵器の開発だろうが、第一世界大戦において科学者たちが、それまでの友好的な関係を捨てて、ナショナリズムに走って戦争に協力した。

著者によれば、一般相対性理論のような理論的な点ではごく少数の科学者しか理解し得ない理論が大衆的になるには、それが実際の実験や観察によって実証されることと、大衆化のための啓蒙(講演や著作などで)が必要になるが、アインシュタインの場合にも、もしエディントンによる日食観察や啓蒙活動がなかったら、相対論がこれほどまでに科学における革命などともてはやされることもなかっただろうという。

多くの科学者がナショナリズムに走った第一次世界大戦において、いろんな理由からナショナリズムにとらわれることがなかったエディントンが果たした役割は大きなものがある。この本の主題の一つはそこにあるので、彼の科学者としてのマイナス面は書いてないが、1930年代にインド出身のチャンドラセカールが、初めてブラックホールが存在することを理論的に指摘した時に、その指摘をまともに検討すること無く頭ごなしに否定したために、ブラックホールの研究が30年以上も遅れたというマイナス面はよく知られている。

『アインシュタインの戦争―相対論はいかにして国家主義に打ち克ったか―』へはこちらをクリック

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いまだに「大本営発表」「竹槍」の時代錯誤な日本

2020年11月19日 | 日々の雑感
いまだに「大本営発表」「竹槍」の時代錯誤な日本

コロナ感染が急拡大しているが、いったいどこまで感染が広がっているのか、いまだにPCR検査が、まともに行なわれていないために、実態がまったく分からない日本。戦時中の「大本営」発表と同じで、だれもこれが実数だとは信じていない。一応の傾向は示しているだけというもの。

Gotoで第三派が来たということは、無症状の感染者がたくさんいて、そういう人たちがGotoであちこちに旅行して、コロナを広げてまわっているということだろう。今のようにPCR検査を抑制して、症状の出た人にしか検査をしないかぎり、無症状の感染者が出歩いてコロナを広げつづけるだろうし、Gotoを続けるかぎり、彼らが日本中にコロナを拡大させつづけることになる。

そんなことも分からない政府、いやわかっているけど、Gotoなどにからむ利権のためにやめられない連中が牛耳っている政府。それを50%以上の国民が支持している日本、没落が目に見えている。

PCR検査を「誰でもいつでも無料で」行って、感染していれば、無症状なら自宅で、症状があれば病院などで隔離する以外には、感染拡大を抑制する方法がないし、これなら、ロックダウンなどして日常生活を縮小することなく、経済もまわっていく。

現に、中国では、一台で一日に30000件のPCR検査ができる車が作られるなど、「誰もいつでも無料で」PCR検査が受けられるようになっており、数ヶ月前から、すでにマスクもいらない普通の生活ができるようになっているらしい。この30000件というPCR検査の数字は日本全体の検査数だ。ほんとふざけている!

日本ではPCR検査が抑制されているから、2万円とか出して自費で検査を受ける人が続出しているという。ふざけんな!どうして無料で受けられないわけ?

日本政府は、自分たちの利権のためかなんかしらないが、Gotoをやめようとせず、国民が日本中にコロナをばらまいて回ることを推奨している。そして第三派が来たと批判されると、「静かなマスク会食」「4人までの会食」「緊張感をもって」だと。まるで戦時中の「竹槍」で戦えと言っているのと同じ。

安倍もそうだったが、今の政権もスカスカ政権で、まったく国民の命なんか大事にしてくれない。いい加減、目を覚まして、こんな連中を政権から引きずりおろさないと、私たちの命が危ない。



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オリンピックは中止にすべき!

2020年11月18日 | 日々の雑感
オリンピックは中止にすべき!

IOCの会長が訪日して、安倍に功労賞を与えたり、来年の夏開催のために根回しをしている。

来日する選手にはワクチンをIOCの出費で接種するとリップ・サービスをすれば、日本政府もオリンピック関係で来日する外国人の隔離期間を強制しないと出血大サービスをしたり。

隔離期間も何もしないで、フリーパスで外国人を日本に入れたら、日本のコロナと違うタイプのコロナがどんどん持ち込まれ、日本中に撹乱されて、オリンピック後の日本はたいへんなことになるのは、一ヶ月くらいのGotoで第三派が来たことからすれば、簡単に予想がつくことだろう。

IOCにすれば、オリンピックさえ開催できれば、その後の日本がコロナでどんな状態になろうが知ったこっちゃない、というところだろう。後は野となれ山となれだ。

日本政府だって、オリンピック前には、PCR検査を抑制して、日本のコロナは収まりましたよアピールをすることだろうし。おまけに、オリンピックが開催できたら、政権にとっては有利らしいから、その後衆議院解散をして、選挙で自民党が圧勝というシナリオらしい。

政府の関係者はコロナになってもすぐにPCR検査受けれるし、感染しても優先的に病院で手厚い治療をしてもらえるんだろう。

私ら庶民は、PCR検査にたどり着くのさえたいへんなのに、医療現場が逼迫したら、まともな治療も受けられないのではないかと、心配している。

ほんとうにいい加減にしてほしい。オリンピックよりも国民の命を大事にしてほしい。アスリートだって、国民に心から応援してもらって、なんぼやろう。

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最近ハマっている韓国の歌

2020年11月12日 | 日々の雑感
最近ハマっている韓国の歌

いわゆるK-popではないが、韓国ドラマの中で歌われる曲に心に残った曲がいくつかあって、それはやはりドラマ自体もいいものだったりするので、ドラマのいろいろなシーンを思い出しながら繰り返し聞いている。

いくつか紹介すると、やはりよく聞いているのは、少し前まで見ていた『悪魔がお前の名前を呼ぶ時』の歌で、これは主人公が売れない中年歌手が悪魔に魂を売って代わりに若さと売れる人生を手に入れるというものなので、持ち歌を歌う場面がたくさん出てくる。

そこで主人公のチョン・ジョンホや彼から歌を奪われたイ・ソルが歌が上手いので、これだけ聞いていてもいいのだが、歌詞の内容が平凡な人生の中にある人間の心情を歌っていて、素晴らしい。

ハングル文字と読み方と和訳が付いているので、読み方を追いながら、訳を見ながら聞ける。

ソンディアという若い歌手が歌っている「私の歌」

同じくソンディアが歌っている「あなたは悲しみではない」

それとだいぶ前に見たドラマなのだが、『恋するバッケージツアー』という韓国ドラマも良かった。会社の不正に我慢ができず告発したら懲戒を受けた若い主人公がパリとモン・サン・ミッシェルのツアーに参加して、そのツアーガイドの韓国人と恋に落ちるという話なのだが、ツアー参加者のいろんな人生があって面白かった。それだけでなくドラマで使われる歌もいいものがたくさんあったのだが、一つだけ。あとは歌詞が分からないので。

The Adeの「Unreal」という歌。

最後にこれもだいぶ前にやっていた韓国ドラマ『ミステリーの女王』の中で歌われていた曲。ドラマそのものはそれほど面白いものではなかったけど、この歌だけなぜか心に残ってよく聞いている。

クランという女性の「マゼ」という歌

ハングル文字の歌詞、発音、英訳はこちら



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『闘うフィガロ-ボーマルシェ一代記』

2020年11月06日 | 人文科学系
鈴木康司『闘うフィガロ-ボーマルシェ一代記』(大修館書店、1997年)

最近ルイ16世のことを調べていたところ、『フィガロの結婚』を書いたボーマルシェがルイ16世に直接面談できるような関係にあっただとか、マリー=アントワネットとも面識があっただとか書いてあったので、ボーマルシェってただの劇作家ではなかったんだと思い、早速この本を読んでみたら、めっぽう面白い。

1732年生まれで、父親の職業を継いで時計職人になって、「ガンギ」という時計の細工を考案したが、それを王室御用達の職人に剽窃されたので、裁判に訴えて法廷闘争をして勝利した。そして王室と関係ができたし、裁判闘争の過程で文才があることがわかった。

そしてトントン拍子に社会的階層を上昇し、とくに著名な金融家のパリス・デュヴェルネから息子のように気に入られて、指導を受けたり、後援してもらって、大金持ちに、そして貴族の称号も手に入れる。

アンシャン・レジームのフランスで一代で登りつめることができる社会階層を上がった人で、同時に文才を発揮して劇作家としてもフィガロ三部作と言われる芝居を書いて大成功したという。フィガロ三部作を書きながら、劇作家協会を作って作家保護のために交渉したり、ルイ16世の密使としてスペインに行って活躍したり、イギリスに渡っていろんな交渉をしたりと、普通の人の3人分も4人分の人生を一人で送ったような人らしい。

そして何よりも典型的なブルジョワであることを示しているのが、身分制度を盾にとって不正に対して断固として闘ったことだ。その最初がまさにボーマルシェが考案した「ガンギ」のシステムを剽窃された事件を自分自身の力と才覚で勝ち取った経験だろう。

しかしそうした封建的な社会的不正に対して闘うブルジョワ精神というものが、他方では自分の利益のためには不正も働くし、それを邪魔立てする者には極悪非道とでも呼べそうな対応をするという面も見せるということを、身を持って示している。

読み終わって面白い痛快劇を読んだ、で終わってしまうことがないようにするには、時代の特徴を知っておかねばならないと思う。それにしても面白い本だった。

『闘うフィガロ―ボーマルシェ一代記』へはこちらをクリック

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学術会議任命拒否問題

2020年11月03日 | 日々の雑感
学術会議任命拒否問題

推薦された人の中から6名だけが除外され任命拒否された問題で揉めている。

菅の答弁もころころ変わっている。

「名簿を見ていない」→「総合的俯瞰的観点から」→「多様性を配慮して」→「学術会議は閉鎖的で既得権益」

「総合的俯瞰的観点」ってなんやと突っ込まれたら、「多様性を配慮して」と変わり、今度は学術会議側から、多様性を配慮して名簿を作成していると反論されたら、「学術会議は閉鎖的で既得権益」ときた。

なんでも「既得権益」といえば国民の支持が得られると思っているバカの一つ覚えみたいに念仏でも唱えていろ!

ある人のツイッターによれば、学術会議の会員に選ばれても何も利益なんかないということらしい。どっかの「上席解説員」が、勘違いしてか、意図的にか知らないが、間違えた学士院とはまったく違う性質の団体だ。

本音は「政府批判をする学者はだめ」という思想統制の一環だということだ。最初から本音を言えばいいのに、本音を隠して、あたかも学術会議そのものに問題があるかのような話にもっていっていくから、シドロモドロの答弁になるしかない。

公安に除外された6人の身元を調べさせていたという暴露記事まで出ている。

こちら



コロナ対策でも、学術会議問題でも、原発問題でも、すべて根っこは同じ。嘘で塗り固めて、国民を騙して、悪政を実行する。私は菅を首相などとは認めない。そもそも選挙で国民を信認を受けていないで、長老どもの談合で決まったような「首相」など首相とは認められない。


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大阪都構想、再び否定!!

2020年11月02日 | 日々の雑感
大阪都構想、再び否定!!

大阪都構想が再び反対多数で否定された。やれやれ。私は大阪市の住民ではないが、無関心ではいられなかった。これでもう三度目はない。維新の会の参議院議員が三度目とか言うているらしいが、そんなことさせるか!

大阪市は政令指定都市だ。大きな権限を持っていて、自分たちのことは自分たちで決めることができる権限を持っている。普通の市町村とはまったく違う。大阪都構想はそれをなくしてしまう。

内田樹氏がツイッターで書いているように「政令指定都市が市町村以下の権限しか持たない行政単位に進んで「格下げ」されることを望む市民が一体何を期待してそうするのか、僕には全く理解できません。」まさにそのとおりだろう。

たぶんきめ細やかさに欠けるこれまでの行政への反発から大阪都構想になにか期待しているのだろう。そうでなければ、4割を超える人が賛成するはずがない。

大阪都構想問題勃発の経緯を書いた次の記事は興味深い。

こちら



この人の回想を読んでいると、橋下徹が大阪府知事になってしばらくは、大阪市長の平松氏と良好な関係にあったし、行政上もなにも問題がなかったということだから、「大阪都構想」を橋下徹が突然言い出した裏にはなにかあるんやろうね。

大阪都構想は再び否定されたが、利権がらみで、一部のゼネコンをボロ儲けさせるだけの、そして膨大な借金が大阪府民に押し付けられる大阪万博は予定されているし、ありえない入場者数を設定して元が取れるどころか、ボロ儲けできますと宣伝しているカジノ構想も消えたわけではない。こちらも撤回させたい。

今回の住民投票も、コロナ禍なのにどうしてこんな時期に住民投票?とみんな疑問に思ったのに、維新の会と公明党が密約を結んで、大阪の議席を譲るから賛成に回ることを約束していたらしい。橋下徹がテレビでバラした。否決されたから、もう密約もホゴということでバラしたのだろう。

議席を譲るから賛成に…というような、住民の意思を売り買いするような感覚の連中に大阪の政治を任せておいていいのか!!こんな密約しなければならない大阪都構想は住民のためなんかではないということが、これでよくわかっただろう。

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