ネコのミモロのJAPAN TRAVEL (Mimoro the cat:JAPAN TRAVEL)

「京都観光おもてなし大使」のライターとネコのミモロが、京都の情報や暮らし、グルメなどをご紹介。心和む雑誌のようなブログ

奈良「唐招提寺」のうちわまき。新緑の木々と苔が美しい境内で過ごした1日

2015-05-20 | 奈良、近畿

5月19日は、奈良の「唐招提寺」で、恒例の「中興忌梵網会」通称「うちわまき」が行われます。
ミモロは、お友達を誘って、奈良の西ノ京にある「唐招提寺」へと向かいました。

出町柳駅から、京阪に乗って、丹波橋駅で、近鉄特急に乗り換え、西ノ京へ向かいます。
「この次の電車?」そう、特急で行きましょう。
2階建ての車両の近鉄特急の快適なシート。でも、ミモロは、座らずに窓の景色に夢中です。
  
ちょっとした旅行気分を車窓の景色を眺めながら味わいます。出町柳駅から、西ノ京まで、乗り継ぎもスムーズで、約1時間ほどで到着。「思ったより近い…もっと電車に乗ってたかった」と思うミモロでした。

 
西ノ京駅から、トコトコと徒歩で、15分ほど、土壁の続く道や、花が咲く道を進みます。「なんか京都とは違う雰囲気…のんびりした感じがする~」と。

 
広大な敷地を有する「唐招提寺」。鑑真和上が天平宝字3年(759)に建立した戒律の専修道場が、現在の律宗総本山唐招提寺の始まりです。

鑑真和上は、歴史の教科書でも習ったように、仏教を日本に広めるため、日本からの熱烈な招きに応じ、742年に渡日を決意。しかし、5度にわたり、嵐などに阻まれ、日本へと渡ることができず、ついに6度目で、日本へやってくることができました。その時、すでに鑑真和上は、盲目となられて、日本の景色を見ることはできなくなっていたのです。

日本に渡ると決めてから、日本の土を踏まれるまで、なんと10余年の時が流れていました。

その後、76歳で亡くなるまで、5年間を東大寺で、そして最後の5年間を唐招提寺で過ごされます。

「日本ってどんな匂いがしたんだろ?」盲目となった鑑真和上は、見ることができない日本をどのように感じていたのでしょうか?


今回、「唐招提寺」を訪れたのは、あの有名な「うちわまき」を見るため。スタート時間は、午後15時。「絶対見たい~」というミモロ。う~それまで、まだ4時間もあります。

「ここ、すごく広いし、見たいところいっぱいあるよ~。宝物も見なくちゃ~。それにお茶席にも行かなくちゃ~」と、半日、ここで過ごすつもりのよう…。

はい、わかりました。では、さっそく、散策しましょう…。まずは、金堂から。

国宝の金堂には、盧舎那仏を中心に、薬師如来、千手観音が並んでいます。8本のエンタシスの柱を持つ奈良時代の建造物で、
  
小説家、井上靖が著した「天平の甍」は、この金堂のこと。中にいらっしゃる仏様は、無言でじっと手を合わせたくなる姿です。

金堂の後ろの講堂は、平城宮東朝集殿を朝廷からいただき、移築したもの。もちろん国宝で、平城宮の唯一の遺構だそう。
中には、鎌倉時代の弥勒如来さまが、本尊としてお祀りされています。

さて、「うちわまき」がされるのは「鼓楼」の前。ここは、金堂と講堂の間に位置する鎌倉時代の建造物で、国宝。この上からうちわが、まかれるのです。

そのそばには、うちわまきに参加する人へのお知らせが…。
「なになに…」うちわまき参加希望者は、午前9時から配布される「うちわまき参加券」が必要。多くの人が、うちわゲットのために、押し合いになることから、安全を考慮し、近年は、限定400人を何回かに分けて、うちわまきを行うようになりました。

午後15時に始まるうちわまき。その参加券を手に入れるため、朝7時から、多くの人が並ばれたそう。
約1500本用意されたハート型のうちわは、数百本は、手渡しされたり、1本1000円で販売されます。

実は、ミモロは、この日、うちわまきの招待状を頂いていました。うちわを手渡しでいただけるため、実際のうちわまきには、参加することができません。参加人数が少なくなっても、小さなミモロがうちわをキャッチするのは無理ですから…。

やるき満々のミモロですが、見学だけになりました。

さぁ、散策をつづけましょ…。「うん。わかった~」というと、トコトコまた歩き始めました。

「奈良らしい感じ~」
瓦を埋め込んだ土壁が、続く道。なんとも心鎮まる景色です。

向かったのは、境内の一番奥まったところにある「鑑真和上御廟」です。門をはいると、そこには一面緑の苔…。
「なんてきれいなんだろ…」
雨上がりで、水をたっぷり含んだ苔は、いっそうその緑色が鮮やかに…。「わ~まるでベルベットの絨毯みたい…」

奥には、2度と祖国の土を踏むことなく、日本に骨を埋めた鑑真和上のお墓が静かに時を重ねています。
その傍らには、故郷、揚州から贈られた可憐な白い花をつけるケイカの花が植えられていました。きっと故郷に思いをはせたこともあったはず…。多くの人々を導かれた鑑真和上です。

散策をしていたミモロ「お腹空いた~」と言い出しました。そこで、お寺の門前の食堂で、お昼を食べることに…。
「はい、なんにしますか~」とお店のおばあちゃん。「あの~親子丼お願いします」お店には、観光客のほかに、顔なじみの方が多いようで、店にやってきたおじさんがお手伝いしたり、だれがお店の人かわかりません。「なんかのんびりしていい感じ~」と、ミモロとお友達。

ランチを食べたら、また散策しましょうね。だって、まだ時間たっぷりありますから…。

*「唐招提寺」の詳しい情報は、ホームページで



人気ブログランキングへ


ブログを見たら、金魚をクリックしてね。ミモロよりのお願いで~す。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする