ダムの訪問記

全国のダムと溜池の訪問記です。
主としてダムや溜池の由来や建設の経緯、目的について記述しています。

勝浦ダム

2021-02-22 03:38:51 | 千葉県
2016年1月21日 勝浦ダム
2021年2月19日
 
勝浦ダムは千葉県勝浦市上植野の夷隅川水系古新田川にある灌漑目的のアースフィルダムです。
農林省(現農水省)の補助を受けた県のかんがい排水事業により1975年(昭和50年)に竣工し、完成後は勝浦市土地改良区が管理を受託し勝浦市ほぼ全域の水田に灌漑用水を供給しています。
勝浦ダムは古新田川源流部にあり自己流域だけで湛水が不可能なため、非灌漑期に下流から揚水して貯留を行っています。
 
勝浦ダムには2016年(平成18年)1月に訪問しましたが日没間近で十分な見学ができず、2021年(令和3年)2月19日に再訪しました。
日付の記載がない写真はすべて再訪時のものです。
 
県道178号に勝浦ダムを示す標識があり、標識の先に放流設備があります。
揚水時にはここからポンプアップするようです。
 
標識に従って西に折れると勝浦ダムが姿を現します。
秋にきれいに刈り込まれ、冬枯れの芝が黄金色に輝いています。
 
堤体は犬走りを挟んで3段構成。
 
上流面はロック材で護岸。
 
総貯水容量196万6000立米と関東の農業用ダムとしてはかなり大規模
非灌漑期に揚水するためほぼ満水です。
 
左岸の取水・揚水設備とインクライン
取水・揚水設備を間近で見たかったのですが、立ち入り禁止エリア。
(2016年1月21日撮影)
 
天端から。
 
天端は車両通行可能です
奥は管理事務所。
 
右岸から。(2016年1月21日撮影)
 
右岸の円形越流式洪水吐。(2016年1月21日撮影)
 
洪水吐導流部。(2016年1月21日撮影)
 
非灌漑期に揚水し、灌漑期に放流する非常に珍しいタイプの農業用ダムです。
 
(追記)
勝浦ダムは洪水調節容量を持たない利水ダムですが、治水協定により台風等の襲来に備え事前放流を行う予備放流容量が配分されました
 
0668 勝浦ダム (0209)
千葉県勝浦市上植野
夷隅川水系古新田川
29メートル
231.2メートル
1966千㎥/1850千㎥
勝浦市土地改良区
1975年
◎治水協定が締結されたダム


コメントを投稿