ダムの訪問記

全国のダムと溜池の訪問記です。
主としてダムや溜池の由来や建設の経緯、目的について記述しています。

平岡ダム

2016-10-26 13:28:37 | 長野県
2016年10月23日 平岡ダム
 
平岡ダムは長野県下伊那郡天龍村の天竜川本流にある中部電力の発電用重力式コンクリートダムです。
天竜川流域では大同電力系列の天竜川電力が電源開発を進め、のちに同社と統合した矢作水力が事業を継承します。
矢作水力は天竜川本流で1935年(昭和10年)に泰阜ダムを建設、ついで1938年(昭和13年)に平岡ダム建設に着手しますが、翌年電力事業の国家統制により日本発送電が誕生し平岡ダム建設事業も含めて矢作水力の発電事業はすべて接収されました。
建設は戦中戦後も続き、1952年(昭和27年)に日本発送電の解体により事業を引き継いだ中部電力の手によりようやく完成しました。
運用開始当初は平岡発電所で最大6万1500キロワットの発電を行っていましたが、1976年(昭和51年)に発電機が増強され最大出力10万1000キロワットとなっています。
 
天竜川沿いの県道1号を南下すると平岡ダムに到着します。
まずは下流から
暴れ天竜を堰き止める16門のラジアルゲート。
 
天竜川に現れた真っ白い堤体と中電レッドのゲートが秋空に映えます。
 
ゲートをズームアップ。
 
左岸から。
 
 
右岸の取水口
取水ゲートが8門。
 
左岸上流から。
 
中電のダムとしては珍しく天端は開放されています。
これは右岸の天龍村が整備した遊歩道への連絡通路になっているためです。
 
ダム湖
紅葉はまだまだです。
ダム湖は国交省により直轄管理されています。
 
右岸から。
 
1001 平岡ダム(0672)
長野県下伊那郡天龍村
北緯度分秒,東経度分秒
DamMaps
天竜川水系天竜川
62.5メートル
258メートル
中部電力(株)
1951年
◎治水協定が締結されたダム


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