拝島正子のブログ

をとこもすなるぶろぐといふものを、をんなもしてみむとてするなり

易きに流れる

2022-06-09 10:25:46 | グルメ

「一汁三菜」という言葉にストレスを感じる人がいるそうだ。家で料理をするとき単品ではだめ、何皿か用意しなければ家人に文句を言われる、という強迫観念である。私にもあるかもしれない(私の場合は、作るのも文句を言うのも私だけれど)。昔、当局が「1日30品目必要」と言っていたことも原因の一つである(今では、「30品目」の代わりに「野菜を350mg」と言ってるそうだ)。だから、パスタだけじゃダメな気がして、昨夜などもいくつかお皿を並べて見た(写真の4品目+写ってないパスタで5皿)。だが、結局、平らげたのは2皿。残りは今夜のディナーである。なんだか最近食が細い私、もしかして肺病で死ぬの?椿姫みたいに……いや、飲むと食べないのは昔からだ。因みに、わが家では「一汁」がなくて、その代わりが「辛い水」である。

そのパスタのことだが、パスタ鍋で茹でればたしかに気分は出る。茹で上がった後に中かごを引き揚げてお湯を切るのは爽快だ。だが、お湯の量も、これを湧かすガス代も半端でない。時間もかかる。光熱費上昇のこのご時世にそぐわない。じゃ、どうするかと言うと、小型のミルクパン(雪平鍋)を使う。スパゲティは、そのままでは入らないから半分に折る。そうすれば、お湯もガス代も時間も節約できる。

もう一つ、一石二鳥の節約術。インスタントラーメンに付いている粉スープは半量だけ使う。ある朝、ラーメンの味が薄いなぁと思ったらスープを入れ忘れたことに気づいた(おつむは大丈夫か?いや、忘れたことに気づいたのだから大丈夫である)。それでもそこそこ野菜から味が出たことに逆に感心した。だから粉スープは半量で十分である。残りの半量は、ランチやディナーの際のスープの味付けに使える。さらに、塩分の取り過ぎによる高血圧の予防になる。まさに、一石二鳥である。

とにかく、モノが高い。ずーっとデフレが続いていたのにいきなりのハイパーインフレである。日銀が目標としている物価上昇率2%なんてあっという間に超えちゃうんじゃないの?日銀総裁は、目標が達成できて大喜びだろうが。その原因の一つが、原油・天然ガスの供給不安。こういう話になるといつも思うことがある。もう40年くらい前のことだったか、テレビで水素エネルギーの話をしていた。クリーンだし、なんと言っても水素を海水から作ることができる。日本は四方を海に囲まれているから、原料は無尽蔵。これで日本もエネルギー大国!って話だったのに、その後、一向に水素の話が出てこない。研究には莫大なお金がかかる。他方、石油やガスを安く調達することができるので、それでいいじゃん、ってことになったのか。まさに長期的展望を欠いた「易きに流れる」。で、今日のような有事の際に、あわてふためくのである。最近になって、ようやく水素自動車の話をぼちぼち聞くようになった。政治家の先生方には、国会でこういうことを議論してほしいものである。