鈍想愚感

何にでも興味を持つ一介の市井人。40年間をサラリーマンとして過ごしてきた経験を元に身の回りの出来事を勝手気ままに切る

けばいファッションで法廷の雰囲気にそぐわなかった代理人が傍聴席の失笑を誘った

2013-04-24 | Weblog
 23日は東京・霞が関の東京地裁へ裁判の傍聴に出かけた。午後1時半からのAKSが文芸春秋社を名誉棄損で訴えている709号法廷の民事裁判を傍聴した。2010年2月11日の週刊文春で「AKEの窪田康志社長がAKB48メンバーの篠田麻里子と不健全な関係にある」と書かれた記事にAKEが文芸春秋社に対して損害賠償と名誉棄損で訴えているもので、まず記事を書いた週刊文春の記者が取材元の名前は明らかにしなかったが、記事を書くに至った経緯と根拠を述べ立てた。
 これに対して見るからにけばいファッションで反対尋問に立ったAKEの代理人は執拗に取材元であるAKE関係者の名前を聞き出そうと迫ったが、その口調と態度はまるで法廷の雰囲気にそぐわないもので、傍聴席の失笑を誘うものだった。窪田社長はクレジットカードを篠田麻里子に与えて自由に使わさせている、との内容の記事に対しても「クレジットカードの使用状況をすべて公開して、事実でないことを明らかにできる」と方向違いの弁明で反証しよう、とした。
 わずかに裁判官が記者に対し、関係者の前歴を尋ねた際に、記者は「金融関係にいた」と答えたことが原告側に大きなヒントを与えたようで、文芸春秋側もそこまで考えていなかったようだ。AKEに在籍する者で、元金融関係ということになればすぐにだれだかわかってしまうことになり、今後に尾を引くこととなりそうだ。
 次いで証言台に立った原告の窪田社長は「記事は全くの事実無根であり、私と性的関係にあったとされる元AKB48メンバーを侮辱するものであり、父の会社も含めて名誉が棄損された」と述べ立てた。こうした事件で暴露された男女の関係を本人が法廷の場で公然と認めるケースはまれで、大概は否定する。問題はその否定の周辺の証言が合致しているかどうかで、「AKB48メンバーに自分から誘ったことはない」と言いながら、「一緒に食事をしたりしたことはある」とか、篠田麻里子が名古屋のホテルに泊まったことを聞かれて、「個人的に行かれた」と尊敬語で表現していたことに違和感が残った。こうした証言内容を裁判官がどう判断するかだが、全くのシロではない、との印象を持った。
 文芸春秋がこうした名誉棄損で訴えられる裁判はいくどか傍聴しているが、今回は代理人と証言に立った記者との打ち合わせが細部まで詰めていたような感じがなく、そのせいかいつもの代理人らしいさえがみあられなかった。
 裁判は次回7月9日の最終弁論を経て、判決ということになったが、和解という気配はこれっぽっちも出ていなかった。全くの棄却ということは考えにくく、さりとて原告の名誉棄損を認め、言い分通りの損害賠償額を認めるとも思えない。となると、少額の損害賠償額の支払いが言い渡され、それに納得しない原告側が控訴し、さらに裁判が続くということになることだろう。AKB48の人気に差し支えると判断されれば、どこかで第3者が仲介して手打ちが行われることとなるのかもしれない。
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 仲間由紀恵の写真を飾って、... | トップ | いまの日本の安全保障の枠組... »

コメントを投稿

Weblog」カテゴリの最新記事