世界変動展望

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獨協医大、論文不正疑惑の教授を諭旨退職処分

2011-06-25 01:16:56 | 社会

論文のデータを流用するなどの不正が告発された教授を獨協医大が4月末に諭旨退職処分にしていたことがわかった[1]。不正の調査は現在も進行中で元教授を諭旨退職にした理由を大学は公表していない[1]。新聞社の報道によれば元教授はデータ流用を認めているという[1]。

諭旨退職は重い処分だが、調査が終わっていない段階で処分を決定したのは不当だと思う。なぜなら、結果次第では懲戒解雇相当の可能性があるからだ。おそらく元教授は告発を見て自分の懲戒処分が免れないと考え、大学と相談して諭旨退職で手を打ったのだろう。無論、処分理由は適当につけたのだろう。

しかし、それは不当な処分である。良識のある機関なら調査結果が出ない段階でそのような相談に応じたり、処分を下すべきではない。当然のことながら、調査結果が出るまで処分を留保し、結果に基づく適正な処分をすべきである。

諭旨退職には退職金が支払われるが、おそらく元教授には数千万円の退職金が支払われたと思う。それらのほとんどは学生からの授業料等でまかなわれているのだ。独協医大は卒業するまでにトータルで約3700万円かかるらしいが、ふんだくられたバカ高い学費が退職金支払いなしになるべき教授に支払われたら学生達は憤るだろう。獨協医大は調査の結果懲戒解雇相当と判明したらどう説明するつもりだろう。諭旨退職を決めた責任者が自分達の給料を減らして支払った退職金の補填をするくらいの覚悟をしてもらわないとだめだと思う。

それにしても琉球大学医学部の論文不正事件といい、医学部というところは平気で不当な処分をするところが少なくないようだ。

参考
[1]東京新聞(web) 2011.6.24