幸彩学習塾 オフィシャルブログ

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ちょっとしたモノの考え方 

2016年12月08日 22時39分31秒 | 日記・エッセイ・コラム
京都大学のカウンセリングルームが出した「留年について」という文章が、新聞紙上やネット上で話題になっていますね。残念ながら留年になってしまった学生の皆さんに向けて書かれた文章ではありますが、留年だけでなく、何でも行き詰っている社会人の人にも参考になるとか。そんな触れ込みを見て、私も実際に読んでみました。



文章は(京都大学において)留年は特別なことではないという話から始まります。大学とは一定数の留年者が出るしくみになっている、そんなことからも書いてあります。留年したといわれると責められてしまいそうですし、どうしてもそんな自分を責めがちですが、それが特別なことではないといわれることで、今の状態を脱却しようとする気持ちを沸かせている、そんな文章の書き出しだなと思います。

そんな感じで始まる文章ですが、そのあとにある「留年を繰り返させる行動や考え方のパターン」というところがとても印象に残りました。このコーナーに出てくるパターンは、中学生の皆さんで勉強がいま一歩になってしまっている皆さんにも当てはまるように感じるからです。

そこであげられているパターンは、
(1)留年を家族や友人に隠そうとする
(2)一挙に挽回しようとする
(3)日々の楽しみを自分に与えない
(4)卒業しなければ生きていけないと考える
(5)時期尚早に「来年からがんばろう」と考える
(6)自分は他の学生より明確に劣っていると考える

中学生の皆さんで勉強が苦手な人に多いのは(2)(3)(5)(6)あたりかなと思います。

(2)は中間テストや期末テスト前などに良く見られる光景ですよね。今回ダメだったから、次は頑張るといっている皆さんも同じパターンな気がします。

(3)は受験期の生徒さんにありがちな気がします。メリハリをつけて楽しむこともしないと、やっぱり人間、最後までやり遂げることができない気がします。

(5)もテスト前によく見られる光景ですね。「今回は捨てた。次回は頑張る」とかいっている皆さんは、このパターンですよね。

(6)もよくみる光景です。やらないうちから「自分はダメだ」とか考えてしまっているパターンですね。みんな最初からできるわけでもないのに。

上記のようなパターンに当てはまっている人は、ぜひ原文を読んでみると良いと思います。そういう思考のパターンから抜け出せるヒントが書かれているように思います。

その後に続く「留年脱出のためのちょっとした工夫」というコーナーも、中学生の皆さんの学習にも役に立ちそうな話しが書いてあると思います。

「朝、部屋から外に出るまでが苦痛な人」では、習慣化の大切さが書かれています。

「教室に知人がおらず、欠席時の授業関連情報を入手する出来ない人」では、コミュニケーションの大切さと工夫が書かれています。

「普通の生活、潤いのある生活を」では、行動することの大切さが書かれています。

いずれも大学生用にかかれてはいますので、そのままは無理かもしれませんが、工夫をすれば中学生の皆さんでも実際にできることばかりだと思います。


こうやって読んでみると、確かにこの文章は留年した学生さんだけでなく、社会人や中学生の皆さんにも、物事を前向きにとらえ考えていくヒントになるように思います。この文章には直接は書かれていませんが、「人生100%はないから、大丈夫」という考え方が根底にはあるように思います。その上で、いまの現状からどうやって前向きに動き出していくかを考えるには、とてもありがたい文章だと思います。

「何事もうなくいかないこともある」という前提が、実は勉強では必要な考えの1つだと思います。それを「完璧でないとイヤダ」と思ってしまうと、完璧にできないことに失望をして、結果行動できずに終わり、いつまでも現状をずるずると続ける結果になってしまいます。

「まあ、やれるところからまずはやろうよ」ぐらいの気持ちからでもいいので、具体的に行動し始めること。それが実は留年を防ぐにも、成績を上げていくにも大切なポイントなのかも知れませんね。  

原文はこちら:https://www.gssc.kyoto-u.ac.jp/counsel/ryunen.html
京都大学のカウンセリングルーム:https://www.gssc.kyoto-u.ac.jp/counsel/
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