茂みでじっと ゴイサギ

　二つの大きな池を抱える都立石神井公園はカモ類をはじめ数多くの野鳥が集まる“宝庫”でもあります。カルガモ、コガモといったお馴染みのカモのほか、オオバンやキンクロハジロなど水鳥がいつも見られ、以前はハクチョウやコクチョウといった珍客が飛来したこともありました。鳥のほかに“ワニ騒動”もありましたが、あれはどんな結末だったかな(笑)。三宝寺池の周囲を散策できる木道を歩いていた時、池の縁のちょっとした茂みに何かいるのに気づき、そおっと近づいてみたらゴイサギでした。大概、日中は木の上の方の枝にちょこんと佇んでいるのが普通なんですが、隠れるようにしているのは初めてみました。別に餌を狙っていたわけではなさそうですが。

　ゴイサギは白いお腹と青黒い背中と頭、ずんぐりした格好はペンギンのようにも見えますがサギの仲間です。サギといえばシラサギ（白鷺）が馴染で大きい順からダイサギ、チュウサギ、コサギ。コサギは白子川にもしょっちゅういます。なのに、ゴイサギのゴイって変な名だよね。ゴイは「五位」で官位（律令制下の官職と位階の総称）の「五位」だそうで醍醐天皇の命に従い捕まったことから、五位の官位を授かったという故事に由来するそうですが、なんだかよくわからないね。

　10数年前は、上野動物園のペンギン舎に野鳥が入れるようになっていて、たまにペンギンの餌を狙ってゴイサギなどもペンギンに混じっていたのが見られることもあったそうですが、ペンギン舎のリニューアルで入れなくなったそうです。