ほそかわ・かずひこの BLOG

<オピニオン・サイト>を主催している、細川一彦です。
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蓮舫氏の二重国籍事件~公人としての責任を問う1

2016-09-24 10:36:56 | 時事
●はじめに
 
 民進党代表・蓮舫氏の二重国籍事件は、戦後日本初めての国会議員の国籍に関する重大事件である。近代国家・日本で初めての事件と言ってもいい。
 平成28年9月15日、蓮舫氏が民進党代表に選出された。その時点で日本と台湾の二重国籍を持つとみられる政治家が、野党第一党の党首となって、政権を狙い、首相を目指すという異常な事態となった。蓮舫氏は台湾の国籍の離脱を、台湾政府に申請中だった。代表選出の時点で二重国籍であるとすれば、前例のない事態だった。
 9月23日蓮舫氏は、記者会見で、台湾籍を離脱する手続きが完了したと報告した。これで二重国籍が解消されたのだろうが、二重国籍疑惑が起って以来の多くの疑惑や法律違反の疑いは解消されていない。また、そもそも日本国籍を選択していなかったのではないか、という疑問が上がっている。蓮舫氏は、国籍法・戸籍法・旅券法・公職選挙法等に多重に違反している疑いが濃厚である。言葉だけでなく、国籍・戸籍・旅券に関する日本及び台湾の公的文書を示して説明する責務がある。すみやかに、その責務を履行してもらいたい。
 また国会では、しっかり蓮舫氏を追及してほしい。また、検察当局は、厳正な調査を行ってほしい。
 本稿は、蓮舫氏の二重国籍事件について、その展開・問題点・課題について書くものである。

●都知事選から蓮舫二重国籍事件への展開

 蓮舫氏は、今回の民進党代表選に出たことで、国籍がどうなっているのかが問題になった。
 もし蓮舫氏が舛添要一都知事の辞任を受けて、本年7月の都知事選挙に出ていたら、都知事になっていた可能性が高い。当時東京での蓮舫氏の人気は絶大であり、さしもの小池百合子氏も勝てなかっただろう。しかし、蓮舫氏は、国政でやりたいことがある、と言って都知事選に出なかった。蓮舫氏が出ていたら、小池都知事による東京大改革は始まらず、”都議会のドン” 内田茂氏は世間に知られぬまま暗躍を続けていただろう。築地から豊洲への市場移転問題も、全く違う展開となっただろう。
 蓮舫氏は、国政への野心をもって民進党の代表選に出た。同党が政権を取ったら、代表は日本の宰相になる。だから、長年疑いのあった彼女の国籍が、初めて問題になった。問題が拡大するなかで、蓮舫氏は民進党の代表に選ばれた。蓮舫氏の国籍問題を追及する声や議員辞職を求める声が高まっている。
 こうした一連の展開には、大きな流れがあると思う。運気は、東京の改革、日本の再建の方向に大きく流れている。その流れは、舛添氏の公私混同とウソの連発に対する都民・国民の怒り、是正を求める切望が引き寄せたものだと思う。
 ネットでも街頭でもいい。実名でも匿名でもいい。発言し、行動することが大切である。

関連掲示
・拙稿「舛添都知事は、潔く辞職せよ」
・拙稿「大混戦の東京都知事選~都民は賢明な判断を」
http://khosokawa.sakura.ne.jp/opinion13.htm
目次から36及び37

●二重国籍疑惑の追及

 そもそも蓮舫氏の蓮舫は、姓名ではない。姓(家族名)がなく、名(個人名)だけである。元々の姓は謝といい、姓名は謝蓮舫である。結婚して村田蓮舫になった。だが、彼女は姓を用いず、名だけで政治活動を行ってきた。野球のイチローは、本名は鈴木一郎だが、通称としてイチローを使っている。スポーツ選手や芸能人ならいいが、蓮舫氏は国会議員という公職にありながら、通称を使っている。村田という日本式の姓を使おうとしない。日本人として生き、日本人として国に貢献することを拒む感情があるのだろう。
 蓮舫氏の二重国籍疑惑が浮かび上がると、ネットを中心に、評論家で元通産官僚の八幡和郎氏が、専門的な知識をもとに、二重国籍の疑惑を追及した。ネットユーザーがその掲示を拡散し、また過去に蓮舫氏が新聞・雑誌等で発言したものや台湾の国籍法等を調べて、ネットに掲載した。日本人のユーザーだけでなく、台湾人も参加した。これに対し、蓮舫氏は自分の国籍について、言うことが何度も変わり、ウソを重ねた。
 ある時期には、蓮舫氏は、自分は「生まれた時から日本人だ」と言っていた。これはウソだった。父親は台湾人、母親は日本人であり、昭和42年(1967年)11月28日に蓮舫氏が誕生した時期には、我が国の国籍法は父親が日本人でなければ、子供は日本籍を与えられなかった。蓮舫氏は、17歳の時に父親に言われて、台湾から日本に帰化した、日本国籍を取得したと言った。年齢は、18歳とも言った。いずれにしても、それまでは日本人ではなかったわけである。
 昭和60年(1985年)1月1日に改正国籍法が施行され、母親が日本人である蓮舫氏は日本国籍を取得できることになり、その手続きを行った。これによって日本国籍を取得した。
 ここで大きな問題となるのが、日本国籍を取得した時に、台湾の国籍を離脱したかどうかである。台湾の法律では、20歳にならないと国籍を離脱できない。蓮舫氏は、日本国籍取得とともに台湾の国籍を離脱したと述べていたから、この点でもウソを言っていた。
 蓮舫氏は、平成16年(2004年)に参議院議員になった。その時の選挙の選挙公報で「1985年、台湾籍から帰化」と書いていた。帰化とは、「外国人からの国籍の取得を希望する旨の意思表示に対して,国家が許可を与えることによって,その国の国籍を与える制度」であり、「帰化しようとする方は,無国籍であるか,原則として帰化によってそれまでの国籍を喪失することが必要」と定められている。帰化すれば、日本国籍のみとなる。台湾籍が残っていれば、二重国籍となる。そのことが分かっていて、堂々と帰化したと書いていたのは、公職選挙法違反である。蓮舫氏は、国籍という極めて重要な事柄について経歴を詐称して、国会議員になっていたのである。閣僚まで務めていた。
 本年、蓮舫氏は民進党の代表選に出た。国籍に関する疑惑が高まり、台湾籍が残っているのかどうかを指摘されると、蓮舫氏は、9月6日の記者会見で、台湾籍を除く手続きをしたと発表した。台湾の一般の国であれば大使館に当たる駐日台北経済文化代表処に問い合わせたが、台湾籍があるかどうか「確認が取れない」ので、国籍離脱の手続きをしたのだという。だが、台湾籍を既に離脱しているのであれば、国籍喪失証明書を発行してもらえばいい。その証明書には、除籍の日時が明記されているはずである。それを保持していなかったのだろう。
 9月15日に民進党の代表選が予定されており、この時点で、蓮舫氏の優勢が伝えられていた。一回目の投票で過半数を獲得し、代表に選ばれる公算が大きいと見られた。そうした中で、蓮舫氏は二重国籍疑惑を追及されても、議員を辞職する意思を示さない。また、民進党は国籍問題を重大視する姿勢がなく、逆に二重国籍を許容し正当化する趣きだった。

 次回に続く。

■追記
 本項を含む拙稿「蓮舫二重国籍事件~国家のあり方を根本から正すべき時」は、下記にけいさいしています。
http://khosokawa.sakura.ne.jp/opinion13y.htm

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