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日本代表のこと・・・350

2016-09-03 00:44:19 | サッカー(日本代表、W杯等)

 リスペクト(事例紹介)コラムです。
 昨日の日本代表の惨敗ですが、やはりマスコミにガンガン批判コラムが出てきました。2回シリーズでリスペクトしながら今回のUAE戦を分析してみたいと思います。まずは前編。試合後の記者会見がありましたが、その中でいくつか引っかかる部分がありました。以下、抜粋して紹介。
   
【ハリル監督記者会見の中の気になる部分】
Q: ボールを速く動かすサッカーができなかった要因は何か? 選手のコンディションなのか、それとも判定によるものか?
ハ: 疲労は考えられる。そして何人かの選手は、(勝つための)プレーを実行するだけのフィジカルコンディションではなく、何人かの選手はほとんどプレーができなかった。なぜこの選手を選んでしまったのかと私も自分自身への疑問もある。ただ、その選手以外に良い選手がいなかった。代表監督は責任があり、相手の方がパフォーマンスが良かった。デュエルに勝てなかった。4回、5回のうち1回は勝つ必要があった。相手の方がしっかりオーガナイズされており、2~3人はハイレベルな選手をそろえていた。素晴らしい選手たちだったと思う。
 我々にとって、この試合は少し早すぎたのかもしれない。フィジカル的なレベルで言えば、引き分けくらいが妥当だったと思う。試合を負けたことは受け入れがたいが、これが現実。何人かの選手はこの試合で失敗したと思うし、恥ずかしさも出してしまった。勇気と勇敢さが足りていなかった。
Q: 左サイドの人選に迷ったと思うが、清武を起用した理由と結果について。
ハ: 清武は火曜日に到着したばかりで、50~60分が限界。宇佐美も長い間プレーしていなかった。武藤も考えたが、向こうでほとんど試合に出ていなかった。原口は中盤で考えていたが、今日はできることはやってくれたのではないか。清武にはプレースピード、背後(をとる)ランニングを要求したが、少し背中を向けてしまった状態でプレーしてしまっていた。
 我々のプレースピードが遅くなったことで香川を見つけることができず、守備からのパス回しもかなり遅くなった。バレるようなパスをし、パスを2~3回、連続してコントロールなしでつなげなかった。そういうプレーが続かないと、良いプレーができない。幾度かチャンスは作ったし、2点目はしっかりゴールに入ったと思ったが、審判は受け入れなかった。ラインをしっかり越えたように見えたが、このような判断になった。誰が笛を吹くのか、われわれの関係者も誰も把握していない体たらくだった。誰が笛を吹くのか、前もって知っておきたかった。
 我々はしっかり得点したが、それが受け入れられなかった。彼らはPKをもらい、我々もPKを吹いてもらえる状態だったのに認められなかった。そうしたジャッジは残念。普通はラインが超えたらゴールだと思う。
Q: 大島を送り出すにあたって期待したことと評価は?
ハ: もう少し期待はしていた。けがをした柏木と競争していて、大島を決断した。まだ少し、このような試合で恥ずかしさを見せる面はあったが、そのようなチョイスをしたのは私の責任。スピードアップと前のパスをもう少し期待していた。ただ彼もできる限りのことはしていた。国内組の大部分は、フィジカル的な準備がまだまだ十分ではないと思う。リズムの変化、スピードアップ。彼も日本のフットボールのイメージを体現している。まだまだ、伸ばすべきところもある。今日の日本は真の姿ではない。
Q: UAEは長い合宿をしていたが、日本は全員がそろったのが2日前だった。戦術面はもとよりチームの一体感にも影響はあったのか?
ハ: 
この1試合のために、10数試合の分析をしてきた。UAEは95%、ほぼ同じメンバーでずっと試合をしてきた。UAEのすべてのディテールを把握していたが、日本はグラウンドでのトレーニングは2日だけ、しかも欧州から帰ってくる選手もいるので疲労回復をしなければならない。若い選手でも、ミーティングで寝てしまうという状況もあった。
 我々がどのようなフットボールを実行しなければならないか、把握はしているが選手の疲労がたまっている。より組織的にもっとプレースピードを上げていけば、相手に困難な状況を与えていたと思うが、守備面で能力の限界があった。デュエルとはどういう意味かよく分かったと思う。本当に何人かの選手は、フィジカル的な能力に限界が来ていた。

 この会見では禁じ手である選手批判と協会批判をしているという批判記事がありました。選手選考で自己反省している部分も見うけられます。ただ、今回決めた選手以外に選択肢が無かったという部分が悲しいです。観る限りの豪華な顔ぶれ。ヨーロッパで活躍する蒼々たる面々、でもいい選手がいなかったという事。コンディション面と言っていますが、じゃあなぜ呼んだのかという話になります。長距離移動のリスクが無い国内組からなぜ選ばなかったのか。国内組にダメ出し状態もまた悲しい。
 プレーのスピードが遅く、大島の川崎さんでのプレーの速度は世界では通用しないとダメ出しを出された訳ですが、その川崎さんは今やJ1首位チーム。Jリーグそのものがダメ出しされた格好ですね。次は「THE WORLD MAGAZINE」です。以下、抜粋して紹介。


【ハリルの「選手が他にいなかった」「分母が広がっていない」という言葉にJFAはどう応える?:THE WORLD MAGAZINE】
 
そもそも、JFAはUAE戦に向けて危機感を抱いていた。日本代表はいろいろと難しい問題を抱えており、各方面で指摘されているのが、準備期間について。UAEの約2か月をかけて長期合宿に対して、日本は全員揃ったのが試合2日前。また、シーズン中である国内でプレイする選手とシーズンが開幕したばかりの国外でプレイする選手ではコンディションに差があり、国外組でもレギュラーとそうではない選手ではこれまた違った。さらには、所属クラブの試合日程の影響により、清武弘嗣、原口元気は試合2日前の合流。
 だが、こうした問題を抱えて試合に臨むのは今回がはじめてではなく、'11年アジア杯ではザックジャパンで優勝。本来ならこうした事態も想定して2次予選から若い選手たちをU-23ではなくA代表で起用して経験させておくべきだったが、JFAはそうした強化をしてこなかった。すべての選手がトップコンディションでプレイできるわけではないのはわかっていたのなら、他の選択肢もあったはず。実際、「(先発に)なぜこの選手たちを選んだのか私自身も疑問」とハリル監督はコメント。
 雰囲気でイケルと思っていたのは、むしろJFAとハリル監督だったのではないか。誤審に拠りどころを求めるのは間違っており、コンディション不良も言い訳にはできず、日本代表は負けるべくして負けた。
 
 代表は選手を育成する場ではなく、活動期間に限りがあり、いつも一緒に行動できない。短い期間で準備し、そのときのベストチームで戦っていくしかない。クオリティは高いがコンディションが整っていない選手と、クオリティはやや劣るがコンディションは整っている選手がいたなら、ときには後者を選ばなければならないときもある。年齢も関係なく、そこを見極めてチームの完成度を高めつつ、勝利していくことが代表監督には求められる。
 ハリル監督はチーム作りの明確な方向性や選手に求める細かい基準はあるが、理想を求める気持ちがあまりにも強く、試合に応じた柔軟なチーム編成ができず、選手のチョイスを間違えて大事なロシアW杯の初戦に敗れた。
 ハリル監督が示す指針に基づき、強化を進めていくのなら、度々指摘するJリーグのレベルアップを図るべく、抜本的な改革が必要。また、監督からのこうした不可能だと考えられる要望にも応えるための努力をしていく必要。
 ハリル監督の強化策は即効性がないので、ロシアW杯の出場権は逃すかもしれない。そのリスクがあると理解した上で戦っていくなら、見守るしかない。しかし、JFAは日本代表の戦いをただ見守る立場ではない。「責任は監督である私にある」とハリル監督がコメントしたが、チームを任せているJFAにより重い責任があるのは明白。
THE WORLD MAGAZINE該当記事:http://www.theworldmagazine.jp/20160902/02national_team/japan/84893

 「分母が広がっていない」という言葉が気になります。通常は下から元気のいい若手が突き上げてくるはずなのに、広がっていない現状。これは五輪出場を逃したなでしこジャパンの時も言われていました。数年前ですが。という事は男子A代表も、女子の後を追っていくのかという事になります。揃っての練習期間が短いとありますが、'11年のアジア杯でも同じ状況でしたが優勝しています。という事は他国のレベルアップに対して、日本のレベルアップのクオリティが低いという事になりませんか? 監督と協会に楽観論があり、対策を取らなかった事、また現在求められる代表監督のレベルに、ハリル監督は達していないのではないかという論調にも聞こえます。ハリル監督の強化策を取れば、W杯出場を逃すとありますが、たぶんファン・サポーターは許してくれないでしょう。それらをクリアできる監督に替えろという事になるでしょう。次は2つ続けてデイリースポーツです。以下、抜粋して紹介。

【ハリル監督「私のチョイスが悪かった」一方で本音も…選手選考で苦悩:デイリースポーツ】
 内容の面では「期待された通りのプレーができなかった。ボールをより早く動かして欲しいと要求したが、残念ながらそれができていなかった」とハリル監督のコメント。思うように試合を進められなかった理由の一つが「疲労は考えられます」。30日に合流したばかりの清武を左FWに起用せざるを得なかったのも「宇佐美も考えていたが、宇佐美も長い間プレーしていなかった。武藤も向こうでほとんどプレーしていない」と消去法に近い起用。
 調整不良の柏木の代役には、リオ組でA代表初出場となった大島を起用したが「スピードアップと前へのパス」という期待していた面は十分に出ず。「これが結果。私のチョイスが悪かった。まだたくさんのことをトレーニングしていかないといけないと思う」と選手をかばうコメント。
 選手のコンディションが整わない点について「何人の選手はフィジカル的に能力の限界に来ているなと思う」とも漏らし、6日のタイ戦へ「もう少し疲労回復が進むと思う」とコメント。
デイリースポーツ該当記事:http://www.daily.co.jp/soccer/2016/09/01/0009447503.shtml

【ハリル監督不可解采配で黒星発進 「なぜこの選手を選んでしまったのかと…」:デイリースポーツ】
 大舞台での経験の少なさがあだとなった。メンバー選考の際には「最終予選はリスクは取らない」と語り、今までは選外としていたベテランも予備登録メンバーとするなど慎重さを見せていたが、ふたを開ければAマッチデビューの大島を先発で起用し、1点を追う展開で切った交代カードはすべて最終予選の未経験者。指揮官は「なぜこの選手を選んでしまったのかと、私も自分に疑問に思っている」とコメント。
 大げさに負傷をアピールし続けた相手を皮肉ったが、2次予選でも経験し、想定していた“ワナ”にまたしてもはまったが、戦いは続いていく。W杯が出場32チームとなった'98年フランス大会以降、アジア最終予選で黒星発進したチームが本大会に出場した例は無し。道は厳しいが、9試合を残しているのも事実。歴史がなければ日本が作れば良い。まずは次戦のタイ戦(6日)で勝利をつかむと締めくくっています。
デイリースポーツ該当記事:http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160902-00000002-dal-socc

 ハリル監督が求めたプレーの早さに今回達していなかったという事ですが、もはや親善試合ではなく本番。しかも大事な初戦。この体たらくは何なのでしょうか。フィジカルの問題というのはいつか来た道です。つまり、ドイツW杯とブラジルW杯でコンディション調整に失敗し、披露困憊で本番を迎えた話と同じではないでしょうか。いつになったら、日本はフィジカル調整に成功できるのか。まあ、5日もあるのでさすがにタイ戦では披露は皆無でしょう。つまり、コンディションの言い訳はできないですね。次はTHE PAGE、以下、抜粋して紹介。

【UAE戦黒星で浮かびあがったハリルJ3つの課題:THE PAGE】
 22本ものシュートを放ちながら最少得点に終わった試合。ボール支配率が62.8%に達しながら、ホームでなぜ苦杯をなめてしまったのか。90分間を通して浮かび上がった課題は3つ。
①ハリル監督のチームマネジメントの拙さ。
 ハリル監督は長谷部主将と組むボランチに、リオ組の大島を抜擢。同点シーンで大島のプレーに行き着く。酒井宏へ出したパスのスピードが遅く、相手にカットされそうになったところで酒井が半ば強引に中央へ蹴ってピンチを回避しようとしたが、ボールはオマルへ渡り、カウンターから相手FWを吉田が倒してしまう。吉田のコメントでは「川崎でやっているようなゆっくりとしたテンポではなくて、もっと速いテンポでリズムを作れるようなパスを配給してほしい」と。決勝点となったPKも、大島のファウルで発生したが、これで大島を責めるのは酷。
 本人は「みんながすごくポジティブな声をかけてくれたので、そこまで緊張はしなかった」と必死に前を向いたが、初招集した6月のキリンカップでデビューさせていれば、パススピードなども含めた経験が大島の引き出しに備わったはずだ。
②アジア最終予選に対するハリルホジッチ監督の認識の甘さ。
 指揮官の口癖は「セットプレーからの得点が少ない」だが、宇佐美が交代した後半17分を境に、セットプレーからゴールが決まる可能性は限りなく低下。清武が正確なキックを操っていたことを考えれば、香川をベンチへ下げるべきではなかったか。
 太田の正確なキックも、武藤の決定力も、ベンチに埋もれたままで終了。コンディションが万全ではないと理由をあげたハリルホジッチ監督は、「彼ら以外にいい選手がいなかった」とコメント。
 確かに太田は直近の2試合に不出場、武藤は故障明けだが、例えばハーフナーはすでに3ゴール、J1では豊田ゴールを量産し、後半戦で優勝争いを演じるJ1鳥栖の中心選手。宇佐美、浅野、原口はいずれも上背がない。結果が求められるアジア最終予選だからこそ、高さというオプションは必要だった。会見で発した「いい選手がいなかった」は、アジアを甘く見ていた自身の考えを糊塗する詭弁にも聞こえる。
③ピッチで戦った選手たちのナイーブさ。
 UAE戦はカタールの審判団がジャッジ。同じ地域の審判団が担当するのは異例で、本来ならば東南アジアの審判団が担当するが、日本サッカー協会の田嶋幸三会長は「我々が決めることではないので」とコメント。試合前に審判団の国籍を知ったハリル監督は、ミーティングで「レフェリングには十分に注意するように」と指示。しかし、自らのファウルでFKを与えた吉田は「とはいっても、相手にほとんど触っていないんですけど」とコメント。
 もし審判団がUAEに有利な笛を吹いたとしても、決定的なプレーを演じれば良し。浅野のシュートは当たり損ねであり、誰もが認める正当なチャージで止めれば、吉田もイエローカードをもらわなかったはず。
 過去5大会で黒星発進した国が、アジア最終予選を勝ち抜いた前例は無し。ハリル監督は、アウェータイ戦までにチームを立て直せるかどうかで、いきなり正念場を迎えた中で、その手腕が問われようとしていると締めくくっています。
THE PAGE該当記事:https://thepage.jp/detail/20160901-00000003-wordleafs

 選手選考に失敗したとあります。どういう選手を選んでどう交代させるかが監督の仕事だと思います。それができなかったという事ですか。代表チームも代表監督も結果がすべて。何を言っても言い訳しかない。誤審がどうのと言われていますが、当ブログではそれを超える戦いができなかった事が敗因。つまり、弱くなったと思います。少し前までは何度か世界最速の予選突破とか言われていましたが、この頃と比べたらいかにレベルが落ちたのかがよくわかります。みんな海外に行って、今回欧州組で固めていましたが、選手リストを観て嫌な予感はしていました。これで勝てなかったらどうするんだろうと。長くなったので、もう終わりますが、一つ言いたい。なでしこジャパンの五輪不出場、リオ五輪の惨敗の時に、当ブログでは「Jリーグの敗退ではなく、日本サッカーそのものの敗退。そのうち男子A代表もW杯に出れなくなる時が来るかもしれない」と書きましたが、今やまさにその時になってしまいました。早ぇ~と。今後のポイントはオーストラリア戦だと思います。今のままでは4.5枠のうちの5番目です。ジンクス破りをお願いします。後編に続く。

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