kabu達人への道

マスコミで深く触れられることのない投資の裏側や
投資にあたっての疑問など赴くままに綴っていきます。

相次ぐ不祥事

2017-11-29 07:17:38 | 日記
従業員が優秀でまじめに働いている企業でも船長である経営者が
判断を間違えると企業は窮地に陥るケースが度々発生することが
あります。一旦傾いた企業でも技術力や高い競争力をもった製品や
サービスがあり優れた経営者を迎えられれば立ち直るケースもあり
ます。

神戸製鋼、三菱マテリアルそして現経団連会長の出身企業である
東レにまで品質データ改ざんの不正が広がりました。3社の経営不
安が深刻になるほどの大きな問題ではありませんが、この問題で
もの作り大国日本という看板を掲げている日本には少なからずイメ
ージ悪化は避けられないようです。

過去に不正会計で株価が急落、上場廃止の懸念もあったオリンパ
スはソニーとの資本業務提携や内視鏡分野で高い技術力と高い市
場シェアを持っていたことで比較的短期間に業績の建て直しが進み
ました。子会社でデータ改ざんが発覚した旭化成は株価急落という
市場からのペナルティを受けましたが、比較的短期間に株価は復調
しました。

不祥事で株価が下げた訳ではありませんが、任天堂は据え置きゲー
ムの不振から低迷期が続きました。携帯ゲームやスマホゲームがこ
こ数年ゲーム市場の主役になったこともあり2年前にはもう任天堂の
時代は終わったと言う見方も出ていました。

スマホゲームのポケモンGOが大ヒットした昨年任天堂が人気化しま
したがあくまでも子会社が米国企業と共同で展開していたものであり
その時点では新ゲーム機「ニンテンドースイッチ」のこれほどまでのヒ
ットは予想できず株価上昇も一過性に終わるのではないかと言う見方
も多かったようです。

日本の化粧品業界のリーダー企業だった資生堂は国内市場の低迷
と海外市場での躓きで低迷が続きましたが、プロ経営者の魚住社長
が見事に経営を立て直しました。美白化粧品で問題を起こしたカネボ
ウ化粧品が依然として立ち直りのキッカケが掴めない両社の明暗は
分かれました。

エアバック問題で対策が後手に回ったタカタは結局市場から姿を消
すことになりました。タカタと言えば中小型株の優良企業でしたが経
営陣が対応を間違えたことが命取りになりました。乳業トップメーカー
だった雪印は2000年に起こした食中毒事故と翌年に発生した子会社
雪印食品による牛肉偽装事件で完全に消費者からの信頼が失墜し
後に雪印グループは解体に追い込まれ雪印は乳業トップから脱落し
ました。

不祥事を越しても乗り越える企業と低迷から抜け出せない企業ある
いは市場から消えてしまう企業などその後に辿る道はそれぞれです。
立ち直った企業に共通するものは優秀な経営者をトップに据えるこ
とが出来た企業でありまた製品競争力やブランドイメージが輝きを取
り戻した企業です。

昨年から今年にかけて東洋ゴムや富士フィルム、日産の不祥事が公
になりました。問題は不祥事のあとどのように会社を立て直せるかで
す。上場廃止の瀬戸際まで追い詰められた東芝は立ち直りのグルー
プに入ることが出来るのでしょうか。立ち直った多くの企業で収益の柱
となる事業が健在だったことが共通しています。その点を考えると東芝
は稼ぎ頭の事業を二つも手放してしまったことからかなり厳しいと言う
結論になります。
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