さすらい人の独り言

山登り、日々の独り言。
「新潟からの山旅」別館
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さすらいの風景 ヴァティカン その1

2011年03月09日 | 海外旅行
ヴァティカンは、ローマ市内にあるカトリック教の総本山です。大きさは東京ディズニーランドよりも小さいものの、国際法上の主権を有する世界一小さい国になっています。

サン・ピエトロ大聖堂が中心になっていますが、その前にはサン・ピエトロ広場が設けられています。



サン・ピエトロ広場は、40万人を収容でき、ベルニーニによって設計されました。中央にオベリスク、その左右に噴水、周囲を2列、284本の柱が並ぶ回廊によって囲まれています。



サン・ピエトロ広場のオベリスクは、アウグストゥス帝の命によってアレキサンドリアに建てられていたものが、 37年、ローマ皇帝カリギュラによりエジプトからローマに運ばれ、カリギュラ広場(現サンピエトロ寺院のある場所)に建てられました。

現在オベリスクが立つ場所で、聖ペテロをはじめとする初期キリスト教徒たちが処刑されました。




回廊の上からは、ベルニーニの弟子達による140体の聖人像が広場を見下ろしている



それぞれの像は、いわれを持っているのでしょうが、キリスト教には多くの聖人がいます。



棒を持っているので、巡礼の杖を持って表される大ヤコブでしょうか。



この像は、鍵を持っているので、ペテロかと思います。ペテロは、迫害の激しかったローマから避難するためにアッピア街道を行きますが、キリストが現れたため、「主よ、どこへいかれるのですか?(Domine, quo vadis?)」と問いかけます。イエスは「あなたが私の民を見捨てるのなら、私はもう一度十字架にかけられるためにローマへ」と答えたことから、ペテロは、ローマに引き返して十字架に掛けられて殉教します。

ペテロは、イエスから「天の国の鍵」を受け取ったとされ、初代のローマ教皇とみなされています。

写真では撮影していませんでしたが、十二使徒の像が置かれているのかもしれませんね。



サン・ピエトロ大聖堂の入り口から見たサン・ピエトロ広場です。幾何学的な姿をしています。



サン・ピエトロ大聖堂の上のクーポラには登ることができます。クーポラの高さは、132.5mあり、サン・ピエトロ広場をはじめとする展望を楽しむことができます。



高度感もある眺めです。



向かって右側の眺め。



向かって左側の眺め。ヴァティカン博物館が見えています。



広場と反対側の眺め。ヴァティカン政庁舎が見えています。



広場を見下ろしている聖人像を背後から眺めることができます。



一段下から眺めたクーポラ。



サン・ピエトロ大聖堂の内部には、ミケランジェロ作のピエタ像や法王の墓などの見どころも数多くあります。

これは、ベルニーニによる、ねじりを加えた29mの高さの柱で支えられた「ブロンズの天蓋」で、この下にペテロの墓があります。

この日は、雨のために暗く、内部の写真を撮ることは困難でした。



サン・ピエトロ広場の脇には、スイス人衛兵兵舎があり、衛兵が立っています。



ヴァティカンのスイス人衛兵は、1505年に教皇ユリウス2世により創設され、1527年、ローマがカール5世の神聖ローマ皇帝軍に侵攻された際、身を犠牲にしてクレメンス7世の避難を助けたという歴史を持っています。

スイス人衛兵の鮮やかな色彩の制服は、ミケランジェロによるデザインとも言われています。
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