と言うわけで昨夜は素面で10時10分に消灯され、全然眠れなかった。うとうとはしたのだろうが、1時間置きに時計を見た記憶がある。とはいえ、まださほどの疲労も感じずに根室着。午前6:30。
早朝6:30についても行くべきところも無く、天気は雨。しかも寒い。やむをえず、港へ向かってみる。あわよくば漁港の食堂といったものでもあればと思ったが、まったく見つからず。駅に戻り、途中のコンビニ「T」で焼鳥弁当350円。(根室市内のコンビニチェーンらしい)
暫く時間をつぶし、8:20の路線バスで納沙布岬へ。40分で着くが、海風も強く尋常ではない寒さ。みぞれが降っても納得しそうだ。外はとても散策できる状態ではなく、物産館の7面スクリーンでバーチャル海底散歩の映像を見る。さらに3Dシアターで「根室の四季」を見る。ずいぶん立派で感心するが,見る者は我一人。(この日は到着時点で13℃,最高気温が14℃。海風のせいか、体感温度が非常に低い)
10時頃また根室駅に戻り、観光協会のかわいいお姉さんに宿を紹介してもらう。当初は「宿なんて何とかなるさ」と決めずに根室についたのだが、今日の気温だと野宿したら死んじゃいそうだ。ついでに「エスカロップ」のうまい店も教えてもらう。
昼飯までの時間を持て余し、飲み屋街を散策。なんとなく一箇所に固まっておらず、散漫な町並みである。スーパーに入り魚屋チェック。カニ外子、こまい生、鯨生、北海シマエビ生などが特徴的だが、それ以外はさほど札幌と変わらず。
さて、エスカロップを食べに,さっき教えてもらった駅前の有名店(発祥の店らしい)、「NM」へ。このエスカロップという食べ物、今でこそそこそこ有名なのだが、長崎のトルコライスと並ぶ、珍しい2大・1都市限定洋食メニューである(どちらも、他の地域にはまったく存在していない)。
竹の子入りのピラフにポークカツを乗せ、その上から酸味のあるドミグラスソースとケチャップソースの中間のようなソースがかかっており、キャベツの千切りとポテトサラダが添えられている。一見くどそうな食べ物ながら、ソースの酸味が効いていてなかなかいける(根室人いわく、ドミグラスソースをかけるのだそうだが、いわゆる老舗洋食店のシチュー・ハンバーグソースに使われているドミグラスソースとは違うと思う)。
ここでちょっと早いが民宿「T」へ。夕方までだらだら休憩。17時、酒へのプロローグということで、市内の銭湯へ。さっと上がっていよいよ飲み屋街へ出発だ。まず一軒目は、炉端焼きの店「O」へ。
店内に入ると、店の中央に大きな囲炉裏があり、既に大量の炭が熾っている。奥には古い和箪笥があり、重厚な雰囲気だ。ビールを頼むと、お通しは余ったイカゲソ・ホヤの端っこを混ぜたような海鮮サラダ風のもの。しかし生きがいいからうまい。
続いてイカ刺し、サンマ焼き。サンマに串を打って炭火のわきに立てて焼いている。この風情はいい。火の通り加減が実によく、はらわた丸ごと苦く、うまい。飲み物を日本酒に切り替えると、炉端のわきに置いてある甕から根室の地酒「北の勝」が出される。炭火で暖めるのを「焼燗(やきかん)」と言うのだが、丁度いい温度だ。
もう一品というところで、鉄砲汁(もちろん花咲ガニ)を頼む。北海道の人って大してカニに執着がないと思われるし、私自身、これに特別の期待をしていたわけではないが、食べて驚いた。「4大カニのどうせ4番目だろ」と思っていた花咲カニに詫びたい気持ちだ。
カニ汁をつまみにして酒を飲もうと思っていたのだが、酒に手が伸びない。汁がうますぎてそっちに行ってしまう。結局、これを食べきるまで酒には一回も手が伸びなかった。恐るべし、鉄砲汁である。非常にいい店だったが、別の店にも行ってみたくなり,1時間半ほどで店を出る(カウンターほぼ満席)。「うまかったですよ」と真剣に言ったら、店の女将さんの顔がほころんだ。
今日はお盆(根室は旧盆)の仮装行列があるらしいが、相変わらず雨がちで、どうなることやら(結局、22日に順延)。商店街を散策して、酒屋の主人に「根室にカクテルバーはありますか」と聞くが無いらしい。「ではショットバーは」と聞いて教えてもらった店に行って見る。
酒屋の主人に教えてもらった「TB」と言う店へ。和洋酒とりまぜて置いてあるが、本式のバーという訳でもないのでしょうがないだろう。お通しとして柳タコの蒸し物、ワラビ和え、冷やしナスなど。酒は芋焼酎2、スコッチ3を飲んだ。
40歳くらいの店主にエスカロップの話を聞くと、「あれは30年以上前から今と同じ形であったはず。全然進歩していない。一軒の店でヒットしたら、我も我もと真似した。根室人はダメだなあ」なんてことを言う。酒に関しても「北の勝、まずかったでしょ」などと言う。何となく地元を貶す気持ちも分からなくも無いが…
(例:「札幌ラーメンなんて全然だめ」など)
それはともかく、このマスター、エスカロップに対して「30年前と同じかよ!」と三村ツッコミ(*)をしていて、会話も楽しく気分良く飲めた。
(*)当時、さまぁ~ずとして人気が出だしていた頃。
続く
早朝6:30についても行くべきところも無く、天気は雨。しかも寒い。やむをえず、港へ向かってみる。あわよくば漁港の食堂といったものでもあればと思ったが、まったく見つからず。駅に戻り、途中のコンビニ「T」で焼鳥弁当350円。(根室市内のコンビニチェーンらしい)
暫く時間をつぶし、8:20の路線バスで納沙布岬へ。40分で着くが、海風も強く尋常ではない寒さ。みぞれが降っても納得しそうだ。外はとても散策できる状態ではなく、物産館の7面スクリーンでバーチャル海底散歩の映像を見る。さらに3Dシアターで「根室の四季」を見る。ずいぶん立派で感心するが,見る者は我一人。(この日は到着時点で13℃,最高気温が14℃。海風のせいか、体感温度が非常に低い)
10時頃また根室駅に戻り、観光協会のかわいいお姉さんに宿を紹介してもらう。当初は「宿なんて何とかなるさ」と決めずに根室についたのだが、今日の気温だと野宿したら死んじゃいそうだ。ついでに「エスカロップ」のうまい店も教えてもらう。
昼飯までの時間を持て余し、飲み屋街を散策。なんとなく一箇所に固まっておらず、散漫な町並みである。スーパーに入り魚屋チェック。カニ外子、こまい生、鯨生、北海シマエビ生などが特徴的だが、それ以外はさほど札幌と変わらず。
さて、エスカロップを食べに,さっき教えてもらった駅前の有名店(発祥の店らしい)、「NM」へ。このエスカロップという食べ物、今でこそそこそこ有名なのだが、長崎のトルコライスと並ぶ、珍しい2大・1都市限定洋食メニューである(どちらも、他の地域にはまったく存在していない)。
竹の子入りのピラフにポークカツを乗せ、その上から酸味のあるドミグラスソースとケチャップソースの中間のようなソースがかかっており、キャベツの千切りとポテトサラダが添えられている。一見くどそうな食べ物ながら、ソースの酸味が効いていてなかなかいける(根室人いわく、ドミグラスソースをかけるのだそうだが、いわゆる老舗洋食店のシチュー・ハンバーグソースに使われているドミグラスソースとは違うと思う)。
ここでちょっと早いが民宿「T」へ。夕方までだらだら休憩。17時、酒へのプロローグということで、市内の銭湯へ。さっと上がっていよいよ飲み屋街へ出発だ。まず一軒目は、炉端焼きの店「O」へ。
店内に入ると、店の中央に大きな囲炉裏があり、既に大量の炭が熾っている。奥には古い和箪笥があり、重厚な雰囲気だ。ビールを頼むと、お通しは余ったイカゲソ・ホヤの端っこを混ぜたような海鮮サラダ風のもの。しかし生きがいいからうまい。
続いてイカ刺し、サンマ焼き。サンマに串を打って炭火のわきに立てて焼いている。この風情はいい。火の通り加減が実によく、はらわた丸ごと苦く、うまい。飲み物を日本酒に切り替えると、炉端のわきに置いてある甕から根室の地酒「北の勝」が出される。炭火で暖めるのを「焼燗(やきかん)」と言うのだが、丁度いい温度だ。
もう一品というところで、鉄砲汁(もちろん花咲ガニ)を頼む。北海道の人って大してカニに執着がないと思われるし、私自身、これに特別の期待をしていたわけではないが、食べて驚いた。「4大カニのどうせ4番目だろ」と思っていた花咲カニに詫びたい気持ちだ。
カニ汁をつまみにして酒を飲もうと思っていたのだが、酒に手が伸びない。汁がうますぎてそっちに行ってしまう。結局、これを食べきるまで酒には一回も手が伸びなかった。恐るべし、鉄砲汁である。非常にいい店だったが、別の店にも行ってみたくなり,1時間半ほどで店を出る(カウンターほぼ満席)。「うまかったですよ」と真剣に言ったら、店の女将さんの顔がほころんだ。
今日はお盆(根室は旧盆)の仮装行列があるらしいが、相変わらず雨がちで、どうなることやら(結局、22日に順延)。商店街を散策して、酒屋の主人に「根室にカクテルバーはありますか」と聞くが無いらしい。「ではショットバーは」と聞いて教えてもらった店に行って見る。
酒屋の主人に教えてもらった「TB」と言う店へ。和洋酒とりまぜて置いてあるが、本式のバーという訳でもないのでしょうがないだろう。お通しとして柳タコの蒸し物、ワラビ和え、冷やしナスなど。酒は芋焼酎2、スコッチ3を飲んだ。
40歳くらいの店主にエスカロップの話を聞くと、「あれは30年以上前から今と同じ形であったはず。全然進歩していない。一軒の店でヒットしたら、我も我もと真似した。根室人はダメだなあ」なんてことを言う。酒に関しても「北の勝、まずかったでしょ」などと言う。何となく地元を貶す気持ちも分からなくも無いが…
(例:「札幌ラーメンなんて全然だめ」など)
それはともかく、このマスター、エスカロップに対して「30年前と同じかよ!」と三村ツッコミ(*)をしていて、会話も楽しく気分良く飲めた。
(*)当時、さまぁ~ずとして人気が出だしていた頃。
続く
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