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ひろかずのブログ

加古川市・高砂市・播磨町・稲美町地域の歴史探訪。
かつて、「加印地域」と呼ばれ、一つの文化圏・経済圏であった。

志方町を歩く(303):大池の分水石

2012-06-14 08:34:00 |  ・加古川市西志方

姫路から志方へ抜ける道沿いに山中の集落があります。

山中集落が原の集落へ出るところに「大池」があります。

文字どおり大きな池で、志方町西志方の5つの集落の水ガメとなっています。

この水は西志方の村々にとっては、まさに命の水でした。

そのため、大池の水を巡って水争いが、しばしばおきました。

   

   原の大池

012東志方には法華谷川・西川があり、志方町には法華谷川が流れています。

でも、西志方には大きな川がありません。

周囲の山々から流れ出た水は、小さな流れとなり下流へと流れてしまいます。

そのため、周囲の山々から流れ出た水は、いったん池に溜めて、田植など水が必要な時に使われます。

ですから、西志方には山沿いにたくさんの池が造られています。

しかし、それらの池は各集落の水田を潤すだけで、余裕がありません。

   西志方5ヶ村の共有管理の池

705578f7 西志方の村々は、それぞれの村のため池の水だけでは足りません。

それを補ったのが、原の大池の水です。

写真上をご覧ください。

大池の水が勢いよいよく流れ出しています。

この風景は、この時期限定ですので見学にお出かけください。

大池からの水は、横大路700石、原500石、成井200石、永室・西牧175石というぐあいに水田面積、収穫高に応じて水は分配されました。

もちろん、それにかかわる経費も分配される水の量にしたがって、負担されています。

*写真上:現在の大池の分水石

  写真下:江戸時代の絵図から‐分水石(復元図)

*『ため池再発見』(いなみ野ため池ミュージアム推進実行委員会)参照

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