姫路から志方へ抜ける道沿いに山中の集落があります。
山中集落が原の集落へ出るところに「大池」があります。
文字どおり大きな池で、志方町西志方の5つの集落の水ガメとなっています。
この水は西志方の村々にとっては、まさに命の水でした。
そのため、大池の水を巡って水争いが、しばしばおきました。
原の大池
東志方には法華谷川・西川があり、志方町には法華谷川が流れています。
でも、西志方には大きな川がありません。
周囲の山々から流れ出た水は、小さな流れとなり下流へと流れてしまいます。
そのため、周囲の山々から流れ出た水は、いったん池に溜めて、田植など水が必要な時に使われます。
ですから、西志方には山沿いにたくさんの池が造られています。
しかし、それらの池は各集落の水田を潤すだけで、余裕がありません。
西志方5ヶ村の共有管理の池
西志方の村々は、それぞれの村のため池の水だけでは足りません。
それを補ったのが、原の大池の水です。
写真上をご覧ください。
大池の水が勢いよいよく流れ出しています。
この風景は、この時期限定ですので見学にお出かけください。
大池からの水は、横大路700石、原500石、成井200石、永室・西牧175石というぐあいに水田面積、収穫高に応じて水は分配されました。
もちろん、それにかかわる経費も分配される水の量にしたがって、負担されています。
*写真上:現在の大池の分水石
写真下:江戸時代の絵図から‐分水石(復元図)
*『ため池再発見』(いなみ野ため池ミュージアム推進実行委員会)参照
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