中小企業の「うつ病」対策ー人、資金、時間、情報に余裕がない

企業の労働安全衛生、特にメンタルヘルス問題に取り組んでいます。
拙著「中小企業のうつ病対策」をお読みください。

16.17日は、休載です

2014年04月15日 | 情報
16(水)日、17(木)日は、急きょの、出張のため休載します。よろしくお願いします。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

質問に答えます②

2014年04月15日 | 情報
2.入社して数年たった従業員から、「自分は精神疾患にり患している」と告白されました。どう対処したら?

何か問題があるのでしょうか?何が問題なのでしょうか?
当然ですが、告白されたからといって、即時に解雇することはできません。

最近は、新規採用でも、中途採用でも、「精神疾患にり患したことがある」といった経歴を告白したうえで、
企業に応募するのが一般的になってきています。
時代の変化でしょうね。世の中の精神疾患に対する理解が深まってきていますので、
「精神疾患にり患したことがある」と告白しても、この事実を承知の上で採用する企業が多くなっているようです。。
いわゆる「クローズ」ではなく、「オープン」にして、企業の人員採用に応募することです。

しかし、今までは「精神疾患にり患したことがある」と告白したら、企業は採用を躊躇しますので、
精神疾患の経験者は、この事実を隠して就職することが一般的でした。
就労後一定期間が経過すると、どうして精神的に不調な時期もありますが、
「精神疾患にり患したことがある」を隠して就労していますので、最悪の場合、精神疾患を再発してしまうことにもなります。
これでは、今までの苦労がなんだったのだろう、ということになります。
一方で、「精神疾患にり患したことがある」を隠して就労していれば、会社は健常者として扱いますので、何らの配慮もありません。
当然のことです。

さて、当該労働者には、二つの選択肢がありますね。
一つは、思い切って、「自分は精神疾患にり患したことがある」と告白して、会社側に一定の配慮を求める。
もう一つは、「精神疾患にり患したことがある」ことを隠して就職した、告白したら解雇されてしまうだろうと、
我慢して就労を続ける。

当該労働者は、告白する方を選択したのですね。
これは、正解と考えます。我慢して就労を続け、精神疾患を再発させたのでは、今までの苦労と時間が台無しになってしまうからです。
会社から、雇用契約を解消したい、つまり解雇したい、と言われるのならば、それでも良いのではと考えます。
人生は長いですし、その従業員の能力と労働意欲を評価する企業も、やがて現れるでしょう。

一方、会社にとってどうなのか冷静に考えてみましょう。
「自分は精神疾患にり患している」と告白されることが、会社にとって大きな損失につながるのでしょうか。
当該労働者は、ここまで会社の期待に応えて十分に貢献してきたのではないでしょうか。
ですから会社としては、今後は、当該従業員の健康に十分に配慮しながら、労務管理することが大切になるでしょう。
従業員の方も、会社の配慮に感謝するでしょうし、会社の配慮に応えたいと考えるでしょう。
こうなれば、会社にとっても、当該従業員にとっても、望ましい結果ではないでしょうか。





コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする