「高知ファンクラブ」 の連載記事集1

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鈴木朝夫の「ぷらっとウオーク」 ・・・クラシック音楽ベストテン

2010-11-24 | 鈴木朝夫の「ぷらっとウオーク」

「ぷらっとウオーク」                   情報プラットフォーム、No.223、4(2006)
{クラシック音楽ベストテン}

 

出典:ほんのちょっとクラシック気分 


  音楽鑑賞の始まりはクラシック音楽である。作曲家も曲のジャンルも重複しないように選定した私のベストテンである。


 ①マーラー、「交響曲、第1番、ニ長調」・・・ 戦後、米軍のラジオ放送(FEN)で初めて聴き、こんな音楽があるのかと吃驚した。銀座の進駐軍専用の売店PXで米国製のLPを5,000円で購入できたがアメリカの匂いがしていた。
  ②オルフ、「カルミナ・ブラーナ」・・・ 世俗的カンタータ。中世の宗教批判だったり、ふしだら礼賛だったりする歌詞は刺激的であり、官能的であり、女性には説明しない方が良いようである。人間らしさに充ち満ちている。
  ③フォーレ、「レクイエム」・・・ 沢山ある鎮魂ミサ曲の中で、天国を感じさせる曲。
  ④シューベルト、「冬の旅」・・・ 振られてしまう何とも情けない男の話であるが、好きな曲。フィッシヤー・ディスカウに限る。
 ⑤ヘンデル、「メサイア」・・・ ビーチャム風の演奏が好きだが、最初に聞いた音が刷り込まれている。  

                                    
  ここまで、これ以後も、ベートーベンは一曲も出てこない。SPの時代はベートーベン一辺倒であった。頭を掻きむしって、苦しみ抜いて作曲した曲は、それなりの覚悟で聴く必要があり、若いときはそれが楽しかった。ある時から耐え難くなったのである。
 レコード収集は、SPからモノラルLP(78回転から33・1/3回転)へ、そしてステレオLPからCDへと変わっていった。MDが出たと知った頃には、DVDへの時代に入っていた。


 ⑥バッハ、「マタイ受難曲」・・・ 「ミサ曲、ロ短調」もあるが、先に聴いて感動した受難曲の方に決定。
 ⑦ショパン、「ピアノ協奏曲、第1番、ホ短調」・・・ 有名なバイオリンやピアノ協奏曲が数ある中で、協奏曲ならこれを選ぶ。
  ⑧ブラームス、「クラリネット五重奏曲、ロ短調」・・・ 室内楽からはこれを選ぶ。この楽器の高音から低音までの音色の変化が魅力的である。モーツアルトの五重奏曲もあるが、やはりブラームスに決めたい。
  ⑨モーツアルト、「バイオリン・ソナタ、第28番、ホ短調」・・・ 短調の曲はどれも好きである。
  ⑩ストラビンスキー、「春の祭典」・・・ 「火の鳥」も、「ペトルーシュカ」も捨てがたいが、「春の祭典」を選ぶ。
  番外編は、バッハの「無伴奏チェロ組曲」の全6曲。本来なら、カザルスだが、ヨーヨー・マのCDは最高の演奏と音質である。歌劇のジャンルが一曲もない。番外編として、ヨハン・シュトラウスの「蝙蝠」を選ぶ。


  その後、趣味の範囲は、アルゼンチン・タンゴ、ジャズ、シャンソン、ウエスタン、演歌とあらゆるジャンルへと拡がっていった。自分で演奏することだけはできていない。

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鈴木朝夫  s-tomoo@diary.ocn.ne.jp

 高知県香美郡土佐山田町植718   Tel 0887-52-5154

 

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