沢村昭洋さん沖縄通信・・・沖縄の湧水を歩く (その3)
雨乞い御嶽
首里金城町からマルソウ通りを東に向かうと首里崎山町に出る。首里王府の別邸だった御茶屋御殿(ウチャヤ ウドゥン)の跡がある。由緒ある場所であり、歩いてみた。
崎山町の公園の一角に、大きな石造獅子がデーンと鎮座していた。1677年に造られた王府の別邸、御茶屋御殿にあった石造りの獅子だ。
とても大きく迫力がある。御殿を火災やその他災厄から守る獅子だった。御殿はいまはないので、公園に鎮座している。
石獅子は水と関係ない。実は、このすぐ近くにある雨乞御嶽(アマグイウタキ)を紹介したい。雨乞いの祈願をする御嶽(ウタキ、拝所)は、複数あるらしいが、ここはとても由緒あるところだ。
雨が降らず干ばつで凶作となれば、王府と民百姓にとっては一大事。死活問題だ。だから大干ばつに襲われたとき、国王みずからが神女を従えて、雨乞いの儀礼をおこなったという。低い石垣が円形にぐるっと築かれている。丸く囲んだ区域が聖域とされ、石敷きの壇に香炉が設けられている。こんな円形の御嶽は見たことがない。王府の雨乞い儀式をするのだから、さすがに立派である。
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