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現職裁判官を侮辱した無礼な稲田大臣は、自業自得で辞任するしかない -「チャンネル桜」の子という本性

2017-02-13 | いとすぎから見るこの社会-全般
『日本会議の研究』の菅野氏が、非常に興味深い記事を書いている。
数年前の稲田防衛大臣が、靖国神社で本音を漏らしたと思われる
演説をしており、その内容が極めて無礼で尊大なのである。

これだけで大臣としてはクビ間違いない程のレヴェルである。
何しろ、現職の裁判官を「視野が狭窄」「とても左翼的な集団」
「今の憲法が正しいと信じている憲法教という新興宗教」
と侮辱しているのだから。
これは「一部」とかそういう慎重な表現でもなく、完全に否定しているから始末が悪い。

菅野氏は、稲田大臣の父があのチャンネル桜に関わっていたことも指摘しており、
稲田大臣は「チャンネル桜の子」とでも言えるような存在な訳だ。

国会では今、自業自得であろうが野党から締め上げを食らっており
安倍首相が助けてやらないと炎上寸前という醜態である。
こんな大臣の元で海外において命を失いかねない自衛官の方々はどのような思いであろうか。
(そもそも政治的野心のために、自衛官を国民が賛成しない海外に送るような首相も大問題であるが)

こうした、かつての東條内閣の「三奸四愚」のような輩が出現するのも
ひとつは現下の日本社会が貧困化し、かつての力と良識を失いつつあるからかもしれない。

石田衣良氏は日本社会に横溢する不満と敵意、排外主義を以下のように表現している。

「2016年の日本は貧しさから社会への不満がいよいよ露わになった年だったと思います。そのひとつが差別意識です。
 僕のツイッターは本の話とかその日の出来事をつぶやくくらいの穏やかなものなんですが、それでも突然「朝鮮土人は半島に帰れ」みたいなメッセージが送られてくることがあります。世界情勢が100年前と似ているとつぶやいたぐらいなんですが。よくわからないけれど、偏見がすごいんだなと思った。
 昨年、沖縄県で警察官の「土人」発言がありました。みんな貧乏を取り繕えなくなって、むき出しの差別意識が露わになってきました。ファッションと同じで、ネクタイとかジャケットを脱いでいるんですよ。今は自分だけこんだけ辛い目にあっているという嫉妬の時代ですかね。不倫した芸能人叩きとか、落ちていく人を叩くのはすごいですよね。
 ただ貧しさへの不満の現し方が日本と世界では大きく違う。世界は投票行動にでますよね。アメリカでトランプさんが選ばれたり、世界で強権的な指導者が現れているのはそういう理由です。日本では自分が諦めて誰とも付き合わずに孤独死するか、身近な人を叩いて世界の諦めを表現します。若い人は「日本、死ね」だと思いますよ。
 待機児童の問題で「日本死ね」と書いた個人ブログが話題になりましたけれど、あれは時代の空気をよく吸い取ってますねえ。アメリカだと、良いか悪いかは別にして、スローガンの言葉が「もう一度偉大な国に」という前向きに出てくるのに、日本はテレビ番組でやっている「日本最高」か「日本死ね」しかない。中間がない」

稲田大臣の支持層こそ、日本社会に相応しくないこうした
排外主義的・攻撃的・狭量な資質を備えた警戒すべきものである。
国益のためにも公益のためにも、注意深く監視する必要がある。

▽ 「愛国心」を標榜する連中こそ、大勢の日本人を死なせた「戦犯」そのものであった

『太平洋戦争と新聞』(前坂俊之,講談社)


日本社会は当ウェブログが10年以上前から憂慮してきた事態になりつつある。

「各媒体の世論調査が興味深い傾向を示している。
 集団的自衛権をはじめとする安倍内閣の安全保障政策への支持率は低く
 概ね半数を割り込んでいるが、自衛隊に対する世論は対照的だ」

「自衛隊への信頼度は安倍内閣支持率より高く、印象も良い。「自衛隊を強化すべき」も過去最高だ。
 つまり安倍内閣の安全保障政策より自衛隊への支持率の方が歴然と高いのである」

「人よりコンクリートにカネを使い、土建バラ撒きで寧ろ復興を妨害している安倍内閣より
 震災や災害で泥をかぶり必死で生存者やご遺体を探す自衛隊の方が
 国民に支持されているのは極めて当然である」

「ただ、そうした「支持率格差」が生じるのは他に重大な理由がある。
 戦後の日本が、歴史上初めて安全保障上の脅威を実感しているからだ。
 それは言う迄もなく、中国の軍事力強化と膨張主義である」

「そうした現実を理解できず、世論を読めていない保守と安倍政権支持派は
 安倍内閣への支持率の主因が「他に人がいない」「民主よりはまし」である事実も見えておらず、
 現下の日本の安全保障問題についても誤った認識を持っている」

「現代における安全保障は国力すなわち経済力に裏付けられたものであり、
 自衛隊が最前線で何とか優位を保っていられるのも過去の経済成長の「遺産」である。
 無意味な異次元緩和でゼロ成長、若者は急減して財政悪化は依然として変わらない日本が、
 減速しつつあるとはいえ5~6%成長で10倍の人口を擁する中国に対し、
 互角以上に相対していくことには重大な困難がある」

「しかも脆弱極まりない原発銀座を抱え、狭い国土に人口が密集している日本が、
 ミサイル戦になったら致命的に弱いという事実も益々明らかになってきている」

「当ウェブログは2015年は「保守自滅」の年だと予言してきたが、
 まあ予想通りと言うか馬鹿馬鹿しい末路となっている」

「日本の保守はイデオロギーに浸潤されて根本的に戦前の歴史への理解が乏しい。
 偉大な明治の先人が立脚していたリアリズムを捨ててしまい、
 狂信的なナショナリズムに従った結果があの焼け野原であることを分かっていない」

「メディアからの異論反論にいちいち感情的に言い返すのは
 いかに論理的に弱く知的に劣っているかの証左である」

「自らに理があるなら堂々と説得すれば良いのだが、
 うまくいかず苛立っているのは単に論理が脆弱で事実認識が甘いからだ」

「帝国議会で「黙れ!」とどなった佐藤賢了や、
 東條の悪評高い取り巻きである三奸四愚のように
 論敵を論破できず、権力と暴力で沈黙させようと図るメンタリティが現代に生きていると、
 今回の自民党の「勉強会」が証明したと言える」

「自民党議員の中には、昭和の悪しき言論弾圧の歴史に無知な輩が確実にいる。
 そのような連中が教育を論じるなどとんでもない傲慢不遜である。
 (日本史を学んだ高校生にすら劣っている訳だから)」

「いかに戦前のメディアが沈黙し、政府の発表を垂れ流すだけの存在になり下がったか、
 きっちり研修を行わなければまた無知な放言を繰り返すであろう」

「中共がメディアを操って日本企業を「懲らしめ」ているのは公然の事実であり、
 中共と完全に同じ体質の議員が自民党の中に棲息していることになる」

「「保守」政治家の最大の特徴は、口先では公益や愛国を掲げながら
 実際には権力や自己利益(自分の支持基盤の利益を含む)への固執が強いことだ」

「だから、戦後日本の「政治とカネ」の問題はほぼ全て自民党に絡んでいるし、
 財界や原子力利権勢力からカネを貰って利益誘導を行っている常習犯も自民党である」

「今回の、馬鹿みたいにカネのかかる新国立競技場の問題も、
 問題の源を辿っていくと森・石原という自民党政治家・保守政治家に行き着く」

「自民党の長尾議員は「反社会的な行動をする人がいる」と放言したが、
 そうした言葉は自党の長老である森喜朗やOBの石原慎太郎に向けるべきであろう。
 それが出来ないと言うなら、二枚舌であることを自ら証明したことになる」

「更に言えば、新国立競技場に限らず現下の日本で建設コストが急騰しているのは
 建設業界と癒着した自民党の「国土強靭化」が元凶である。
 政権そのものが国民の税金と借金(国債)にたかる獅子身中の虫と言うべきであろう。
 そうした本性が発覚して「駆逐」されるのは時間の問題である」

「日本で最も体質が中共に近いのは、間違いなく自民党である。
 利益誘導、株価操作、金権体質、情報操作、非妥協的な傲慢。
 まさに双子のように似ているではないか」

「安倍首相は情勢悪化を受けて参院選の目標を「下方修正」し、
 (程度の低いアベノミクスと全く同じ運命である)
 自民党の公約からは遂に金融政策が姿を消した」

「「大胆な金融緩和」「異次元緩和」「次元の違う金融政策」「デフレマインドの一掃」
 などと馬鹿丸出しの誇大広告を展開した上で、見事な大失敗に終わった訳だ」

「手詰まりに焦った悪あがきでしかないマイナス金利政策も悪評芬々で、
 賞賛するのは御用メディアと太鼓持ちエコノミストだけという惨状だ」

「おまけに民主党と中韓のおかげで首相の在任期間が伸び過ぎたため、
 安倍政権の害悪は今や取り返しのつかない程に深刻な域に達した。
 2010年代後半は、程度の低いアベノミクスで日本経済が病み衰えるフェーズになるだろう」

「政権がB層のマインドコントロールのためメディア統制にばかり必死になった末に、
 自己洗脳の毒が政権自身にまで回ってしまったものと見える」

「現代の軍事は経済力と不可分であるから、安倍政権はその経済政策の失敗により
 我が国の安全保障の基盤すら脅かしているのである」

「2015年は予想通り「保守自滅」の年となったが、
 2016年は安倍政権の「終わりの始まり」になるかもしれない」

「植松容疑者は犯行直前に「安倍首相を尊敬している」との趣旨の言葉を
 友人に対して語って驚かれていたそうだ。
 普段は政治に対して関心がないかのような人物が突然そのような話を始めたのである」

「これでは、非理性的で粗暴、かつ攻撃的な精神を、
 安倍政権が惹き寄せている可能性が高いと言わざるを得ない」

「現代の日本では、まるで戦前の日本のような
 「日本賞賛」の書物や言説が溢れていると指摘される。
 人間の精神迄もが戦前回帰しているとすれば大変なことだ」

「事実、戦前の歪んだ国家主義社会に親和性の高い日本会議の論客、
 小川榮太郎は以下のような言葉をわずか2年前に残している」

「「保守は安倍政権の支持率アップに向けて毎日策謀の限り、
 宣伝広報の限りを尽くさなければなりません」」

「つまり愚民大衆へのマインドコントロールを堂々と宣言している訳だ。
 今まさにファナティシズムの土壌が養成されている、ということなのだろうか」

「金権体質にファナティシズムが加わったら、
 非常に危険な社会になりかねない」

「戦前の歴史が証明しているように、
 経済低迷は極右の台頭と白色テロをもたらす。
 人口動態から見て可能性はかなり低いものの、警戒しなければならない」

「終戦の日に「深い反省」と述べられた陛下に対し、
 安倍首相は無礼なことにそれを完全無視した式辞を述べた。
 両者を比較すれば、数段違う「人品」の大差は明らかであった」

「陛下は幼少期に、同世代の国民が大勢戦争で亡くなったのを心から悲しまれている。
 かつての戦地においても、被災地においても、国民の悲しみに寄り添い、
 少しでもその痛みを共にしようとされてきたことは全日本国民の知るところである」

「そうした陛下の深甚たる思いを完全無視した首相の独善的な態度は、
 必ずや首相自身に報いとなって返ってくることは間違いない。
 政治家として不名誉極まりない、惨憺たる終わりを迎えることになろう」

「かつて、国際協調を重んじ、国益の面から対米戦争を避けようとされた昭和天皇に対し、
 嘘をつき欺いて自らの野心や思惑のために利用しようとした松岡・大鳥・板垣、
 優柔不断で自己弁護ばかり繰り返し日本を誤った道へと陥れた近衛、
 彼らは因果応報とは言え汚辱の中で生涯を終えることとなった」

「安倍首相も同じである。この日本を、国民を思う陛下の心に背いた者に未来はない」

「首相周辺の無礼者は、陛下に対して「国体の破壊者」ととんでもない陰口をたたいていると言う。
 彼らの日頃の言動から見て何ら不思議はないが、こうした連中こそ真の「反日」「反社」である」

「陛下は安倍政権になってから「深い反省」を使われるようになった。
 「平和の存続を切望する国民の意識」に言及されたのも懸念の裏返しであり、
 安倍政権に対する深い憂慮があることは明白である」

「安倍政権は何よりも権力第一で、有権者に本音が漏れて選挙で負けるのを何より恐れている。
 陛下のお言葉が直接国民に届いてしまったので今頃は地団駄を踏んでいるのだろう」

「あとの展開は予想がつく。有権者に醜い本音がバレないように
 委員会やら審議会やらで時間を引き延ばし、うやむやにしようとする筈だ」

「安倍政権には、本音を隠して周辺の跳ねっ返りに代弁させるという通弊がある。
 今回の、今上陛下のお言葉を受けた有識者会議にも
 そうした姑息で陰険な本性が実によく表れている」

「毎日新聞に生前退位と法制への賛否が出ているが、
 安倍政権の意を受けた「忠犬」が人選を歪め、
 政権の意向が最終的には多数派となるように小細工をしている」

「原理主義者達が、天皇陛下は「種」や「存在」だけで良い、
 つまり何も主張せず彼らにとって操りやすい「傀儡」になった方が良いと
 考えているのは明白だと言えよう」

「有権者は、安倍政権の意を受けた代弁者の醜い本音をよくよく見ておいた方が良い。
 昭和天皇にテロの危険すら感じさせた戦前・戦時下のファナティシズムは、
 こうしたイデオロギーに隷属した原理主義者たちが主導したものである」

「つまり、日本を滅亡の淵まで追いやった「亡霊」が、安倍政権とともに甦ったのだ。
 彼らは「愛国」を自称して天皇陛下に逆らい、自由な言論を攻撃して
 メディアを統制化に置き、悪しき道へと戦前の日本を導いたのである」

「日本の歴史をよく知る者なら、今回の生前退位の件が
 戦前に問題になった「天皇機関説」とよく似ていることが分かるだろう」

「「不敬」と称して暴力と罵倒で他者を弾圧した原理主義者たちは、
 実際は昭和天皇のお考えに真っ向から背いていた連中だった」

「今回も全く同じである。原理主義者が陛下のお考えに背き、
 己のイデオロギーを貫こうと不遜な言動を繰り返している」

「しかし、幸いなことに世論はこうした原理主義者に同意していない。
 戦前は原理主義者に煽動された白色テロが横行する危険な社会だった。
 現代は、原理主義者のファナティシズムと危険性が察知されているので、
 世論調査では生前退位への賛成が圧倒的多数を占める」

「そもそも原理主義者の言う「伝統」など皇室の歴史に反する嘘っぱちでしかない。
 日本の歴史を偽る嘘つきが有識者会議に複数棲息しているのは間違いなく、
 今上陛下を敬愛する日本国民は、こうした歪んだ有識者会議の欺瞞を暴き、
 選挙で安倍政権に厳しい審判を下さなければならない」

理性と良識ある有権者はイデオロギストの恫喝に屈せず、
昭和初期の悪しき日本が絶対に復活しないよう力を尽くさねばならない。

▽ 自称保守の多くが、今上陛下に背き悪しき戦前の日本への回帰を望んでいる

『日本会議 戦前回帰への情念』(山崎雅弘,集英社)


粗暴で敵意に満ちたナショナリズムの跋扈こそ、日本の国益を損なう致命的な打撃である。

「石田衣良氏が、今の日本社会の差別意識の強まりは
 日本人が貧乏になったからではないかと指摘している」

「確かに、日本経済が絶頂であった時代はヘイトスピーチなど存在しなかった。
 実際にあるかどうかすら分からない「在日特権」が狂ったように攻撃されることもなかった。
 中国や韓国に対する原理主義的な批判や敵意は欠片も存在しなかった。
 日本にはそれだけの余裕があったが、今はそのような余裕はなくなったのだ」

「二国関係が悪化したアジア人に対してだけでなく、
 沖縄に対しても、国内の弱者に対しても容赦なくなった。
 自らの抱える不満を誰かにぶつけたい不機嫌な大衆が多くいる」

「安倍政権が成立して以来、明らかにイデオロギストが増えた。
 この悪しき風潮を座視するのは亡国への道である」

「…日本の近現代史における事実が語っているのは、
 外国に敵意剥き出しの日本は身の程知らずで敗北に次ぐ敗北を重ね、
 外国から謙虚に学ぶ日本は飛躍的な進歩が可能になり強いということだ」

「最近になってやけにリベラル或いは左派が攻撃されるようになったが、
 日本が高度経済成長を実現し、勤勉さと技術力によって尊敬された時代は
 リベラル或いは左派が強かった、というのが史実である。
 (個人的には日本のそれはリベラルではなくバラ撒き派と思うが)」

「逆に、右派が強い時代は粗暴かつ独善的で、碌なことがない。
 典型的なのが昭和初期で、白色テロの嵐が吹き荒れただけでなく、
 野心の強い軍人達が出しゃばって日本を焼け野原にし、
 日本史に消すことのできない汚辱を残した時期であった」

「今になって明治を賞賛する言説が出てきつつあるが、
 史実を無視するイデオロギストがとんでもない嘘をつき、
 明治時代の日本の躍進が国際協調とナショナリズム抑制によって実現したことを語らない」

「明治は政府が国際協調なのに粗暴な民間のナショナリズムが強く、
 日比谷焼き討ち事件や海軍司令官自宅への投石事件が起きた時代だ」

「そうした史実の教訓を忘却したところに、昭和初期の増長と
 国力を弁えない覇権主義とが存在するのである」

「だから、歴史が教えているのは一つしかない。
 ナショナリズムの強まりは日本にとって不吉な前兆であり、
 国の行く末を誤り多くの犠牲を生む元凶になるのだと」

「悪しきナショナリズムに感染したイデオロギストには論理は通じない。
 あれこれ理屈をつけ自らの敵意と憎しみを正当化し、
 法の網をかいくぐって日本社会を腐蝕させ続けるであろう」

「軍部の横暴と粗暴に脅かされながらも日本を平和へと導いた昭和天皇、
 戦争の惨禍を決して忘れない今上陛下こそ日本の宝であり、良心そのものだ。
 その心に背く叛逆的な自称保守が跳梁跋扈するのを、決して許してはならない」

昭和天皇や今上陛下の存在こそ、日本社会の良心と良識の証である。
日本国民は絶対にそれを忘れず、叛逆的なイデオロギストに騙されてはならない。

 ↓ 参考

石田衣良氏「日本の貧しさが、むき出しの差別意識に」- 排外主義が、日本の衰退によって強まった
http://blog.goo.ne.jp/fleury1929/e/93ed124c53f78a5e6be57546cde0277e

今上陛下の言葉を平然と無視した安倍首相、「反省」すらできない政治家に未来なし - 醜い本音を隠す怯懦
http://blog.goo.ne.jp/fleury1929/e/d3c72bf85dc1b6380809ae4bd5772871

保守はカネと権力が大好き - 悪評高い新国立競技場は石原都政の「負の遺産」、石原利権が元凶か
http://blog.goo.ne.jp/fleury1929/e/47ecb65d6563ead5f1f0d1563a62a756‎

2015年は「保守自滅」、渡辺喜美・百田尚樹・曽野綾子みな炎上 - 中韓が静かになると失速しかない
http://blog.goo.ne.jp/fleury1929/e/939ea08753fef63361ba7185d73a1aec

フランスの英雄は国歌を歌わず、ドイツの教員は国歌1番を歌うとクビ - 日本の保守論者が語らない現実
http://blog.goo.ne.jp/fleury1929/e/df28d76a69d85e4c61fe550c985c0b39

▽ 安倍政権のメディア統制と世論誘導は、今上陛下と対立するものである

『安倍官邸とテレビ』(砂川浩慶,集英社)


南スーダン日報:次第に追い込まれる稲田防衛相(毎日新聞)
http://mainichi.jp/articles/20170211/k00/00m/010/112000c.html
”◇統合幕僚長らを厳重注意と発表したが…
 南スーダンの国連平和維持活動(PKO)に派遣した陸上自衛隊部隊の日報問題で、稲田朋美防衛相が次第に追い込まれている。「廃棄」したはずの日報の存在が明らかになるまでの経緯を説明すればするほど、別の疑問点が浮上する悪循環。
〔中略〕
 南スーダンの首都ジュバでは昨年7月、大規模な武力衝突が発生した。このため、国連職員らが襲われた際、自衛隊員が救援に向かう「駆け付け警護」の任務付与を巡って、国会では現地情勢に関する質疑が何度も繰り返された。
 こうした中、ジャーナリストが7月7~12日の日報を開示するよう請求。防衛省は12月2日、「日報はすでに廃棄されている」と不開示を決定した。同省によると、当時、陸自の関連部署を調べたが見つからなかったという。この間、政府は11月15日に駆け付け警護の任務付与を決め、同20日に先発隊が現地に出発した。
 ところが、自民党の河野太郎元公文書管理担当相が12月22日、「電子データは残っているはずだ」と防衛省に再調査を要請。その4日後に、同省統合幕僚監部に電子データで保管されていることが判明した。
 民進党は一連の経過を「隠蔽(いんぺい)ではないか」と批判する。与党議員が指摘しなければうやむやになっていたのではないかという見方もあるが、稲田氏は9日の衆院予算委員会で、12月16日に廃棄の報告を受けた際、「第1次資料の日報を本当に破棄したのか。しっかり捜すべきだ」と自ら指示したことを強調した。
 だとすると、稲田氏から指示された統幕が、電子データを確認した12月26日から約1カ月間、なぜ稲田氏に報告しなかったのかという疑問が生じる。文民統制(シビリアンコントロール)のあり方にも関わる問題だ。
 これについて統幕は、派遣部隊との事実関係の確認や不開示部分の調整などに時間がかかったと説明している。同省は今月7日、日報を一部黒塗りで公表した。
 稲田氏は10日の記者会見で「私への説明に一定の準備が必要ということは理解できるが、見つかった事実をすぐに報告すべきだった。関係部署を厳しく指導した」と釈明した。しかし、野党は稲田氏と省内の意思疎通が不十分なのではないかとにらんでいる。民進党の榛葉賀津也参院国対委員長は10日の会見で「組織上のガバナンス(統治)はどうなっているのか。防衛相がしっかりと指揮命令を執れているのか疑義が生じている」と批判した。
 与党も日報問題を軽視できない。稲田氏や防衛省の説明があいまいなままでは、安全保障関連法に基づく自衛隊の任務拡大という安倍政権の安保政策そのものへの批判が再燃しかねないためだ。
 自民党の二階俊博幹事長は10日の会見で「(防衛相への)報告の遅れは、多少気の緩みがあったのではないか」と指摘。公明党の井上義久幹事長も「省内の情報共有が不十分、文書管理も極めてずさんだ。猛省を促したい」と苦言を呈した。
【村尾哲、光田宗義】”

予想通りだが、稲田大臣は野党に手柄を上げさせて辞任するか、
安倍首相の手厚い庇護を受けてやっとのことで大臣の地位に齧り付くかしかなくなっている。
口だけで勇ましいことを言って一部支持層にウケてもこのような結末しかない訳だ。


「戦闘で150人死傷」と記載=機関銃射撃音、日報公表―南スーダンPKO・防衛省(時事通信)
http://www.jiji.com/jc/article?k=2017021301215&g=soc
”南スーダンで国連平和維持活動(PKO)に当たる陸上自衛隊の日報問題で、防衛省は13日、2016年7月7~9日付の日報などを公表した。
 日報には「戦闘で約150人の死傷者が発生」との記述があり、陸自の宿営地がある首都ジュバの治安が急激に悪化していたことがうかがえる。
 政府は当時の情勢について「武力衝突」と表現しているが、現地部隊の認識と懸け離れていたことが改めて浮き彫りになった。

 7月9日付の日報は、「8日夕、ジュバにおいてSPLA(大統領派)とSPLA―iO(前副大統領派)との間で戦闘が生起」「双方合わせて約150人の死傷者が発生しているもよう」などと記載されている。
 また、「戦闘に関する状況」として、陸自が駐留する宿営地南西方向から「機関銃らしき射撃音15発以上」などと緊迫した情勢が記されている。深夜に「日本隊宿営地前に避難民」との記載もあり、戦闘から避難する地元住民が宿営地に押し寄せた可能性もある。
〔中略〕
 日報をめぐっては、防衛省は当初「破棄した」としていたが、昨年12月下旬に統合幕僚監部で見つかっていたことが判明。同省はこれまで16年7月10~12日付の日報と、同11~13日付のモーニングレポートを公表している。”

そもそもこの南スーダン問題は、愚かな安倍首相の政治的野心から始まった。
現実を無視して「国際貢献のため自衛隊を海外に送った首相」として
歴史に残りたい、自民党の所謂「普通の国」願望を叶えたいとの
あさはかな思いから発した愚行の一端でしかないのである。


稲田防衛大臣と国有地払い下げ事件の塚本幼稚園を結ぶ「生長の家原理主義ネットワーク」——シリーズ【草の根保守の蠢動 特別編】(HARBOR BUSINESS Online)
http://news.livedoor.com/article/detail/12657065/
”拙書『日本会議の研究』のもとになった連載「草の根保守の蠢動」では、過去に2回、稲田朋美防衛大臣について大きく取り上げた回がある。
●安倍政権を取り巻く「改憲勢力」の淵源——シリーズ【草の根保守の蠢動 第21回】
●稲田朋美と「軍歌を歌う幼稚園」を結ぶ、「生長の家原理主義」ネットワーク ——シリーズ【草の根保守の蠢動 第22回】
である。
 この2つの記事では、生長の家の経典『生命の実相』を振りかざしながらスピーチする稲田朋美の写真と、戦時歌謡を歌う塚本幼稚園の園児たちの写真を振り出しに数々のエビデンスを並べ、稲田と塚本幼稚園の両者が、生長の家原理主義者集団と深いつながりを持つことを立証した。
 ただし、この記事を公開した狙いはあくまでも「稲田朋美と生長の家原理主義者集団との繋がり」「塚本幼稚園と生長の家原理主義者集団との繋がり」を立証すること。そのため「生命の実相を振りかざす稲田朋美の発言そのもの」までは踏み込まなかった。
 しかし、前述の記事公表当時は政調会長だった稲田朋美は、その後、栄進を重ね、今や、防衛大臣。もはや彼女の発する言葉の重みが違う。そして稲田は一昨日の衆議院予算委員会で答弁にたち、立憲主義の根幹を否定するような発言を行った。(参照:「立憲主義を愚弄する稲田朋美防衛大臣は、即刻、辞任すべきである!」)
 立憲主義を真っ向から否定する稲田防衛大臣のこの発言を踏まえると、前掲記事で写真を紹介するのみにとどまった「生命の実相を振りかざしながら行ったスピーチ」の内容が、俄然気にかかる。
 彼女が生命の実相を振りかざしつつスピーチを行ったのは、2012年4月30日に靖国神社・啓照館で開催された「谷口雅春先生を学ぶ会」主催の「第6回東京靖国一日見真会」なるイベント。当時の彼女は、初当選から7年たったとはいえ、まだ2年生議員でしかない。党内の役職も副幹事長でしかなく、まだ陣笠議員と呼んでも差し支えない状況だった。その彼女が、「谷口雅春先生を学ぶ会」に属する生長の家原理主義者たちに、何を語ったのか。
 彼女の言葉を確認するため、以下に、そのスピーチの全文書き起こしを掲載する。

〔中略〕

◆稲田防衛相の「あるスピーチ」
【以下、全文書き起こし】
“えぇ皆さんこんにちは。ありがとうございます。あのぉ衆院議員の稲田朋美でございます。今日はこのように会場いっぱいのですね、あのぉあのところに、お招きを頂きまして。えぇ谷口雅春先生を学ぶということで、この会にお招きいただきましたことに、感謝申し上げます。またぁ あぁこの靖国神社ですね、この会館をお選びいただきまして、また先ほどはぁ天皇皇后両陛下のですね、ビデオも一緒に聞かせていただきまして本当にありがとうございます。
〔中略〕
 あのぉ私はですねほんとにもうこのぉ谷口雅春先生のぉ教えをですねえ、ずっと自分の生き方のぉ根本に置いて参りました。えー、今日私あのぉ古文書のような本を持ってきたんですけれども、この、「生命の実相」というこのボロボロになったあ本ですね。これはぁなんと私のあのぉ祖母ぉ、母の母ですねぇ、おばあちゃんの本でして見ましたらですねえー昭和13年の発行のですねぇ生命の実相なんですね。でこれをぉお婆ちゃんが読んでいて母は昭和8年生まれですから母もずっとこれを読んでいたわけであります。ところが大変奇遇なことにですねぇ私の父、私の父(筆者注:稲田の旧姓は椿原。父は椿原泰夫。「頑張れ日本!全国行動委員会」(つまり、チャンネル桜)の京都本部会長を務めた。2016年10月、84歳で没)は昭和ぁ7年生まれなんですけれども、父もですねまたこの生命の実相の本で命が助かったんですね。というのが父はぁあのずっと、あのぉ体が弱くてですねぇ、高校を肺病で休学をしてですねもほんとにもうずっともう布団も上げることもできなかったんですけれども、この生命の実相に、谷口雅春先生のご本にですね、出会いまして、これを読んでですね布団をたたんであげてそしてそれまでずっとその寝込んでいたのをですねそれから、全く反対のことをやりだして、バスケットボールはやるわ、気合い(不明瞭)で水をかぶって勉強するわってしてですねそういう自分は大丈夫だっていうことでえー、まああの生活をごろっと変えてえ、高校に復学をしてそしてあのぉ京都大学に進学をしたんですけれども、それでぇえーまぁ本当に助かったんですねそういうこともあってえずっと我が家にこの本があったんです。
〔中略〕
 で、私がなぜあのぉ今こうしてえー国会議員になっているかと言いますと、えー、まあいわゆるいわゆるですね小泉チルドレンなんです。古いでしょ皆さん。もう忘れてしまいますでしょ、小泉チルドレンという言葉。もう今は小沢チルドレンの方がですね (筆者注:聞き取れず) おりますから小泉チルドレンって言葉をもう忘れそうになるんですけれども、いわゆる小泉チルドレンなんです。でどうして国会議員になったかぁと言いますとですね、あのぉおー平成17年、あの小泉さんが郵政民営化法案を参議院で否決をされて、衆議院は可決したんですよ、参議院で否決をされて、衆議院を解散すると、こんなことほんとはありえませんよ。衆議院をでは可決をされて参議院で否決をされてえーまあ衆議院を解散をされた平成17年ですねぇ。あのぉ年、私はその解散をされる約半月ぐらい前に、ほんとにたまたまなんですけれども自民党のある議連でですね自分がやっていた裁判についての講演をしたんです。

◆憲法の枠内で判断を下す法曹家を嗤う人々
 で、どんなん裁判をやっていたかと言いますとぉ一つはですね小泉さんの靖国参拝に関して全国で、2000人の人がですね、六箇所のの裁判所に分かれて裁判を起こしたんです。小泉さんが靖国参拝しましたよね、毎年毎年靖国参拝したんですね。それのために全国で裁判が起きて2000人の人が六箇所の裁判所に分かれて裁判を起こしたんです。 みなさんなぜ、2000人の人が一箇所の裁判所じゃなくて六箇所の裁判所に分かれて裁判を起こすかわかりますか?私は弁護士なので良くわかるんです。六箇所の裁判所に分かれて裁判を起こしますと、地裁と高裁で全部で12回判決をもらうことができますね。そうしますとですね、一箇所くらいおかしな判決をかく裁判官が必ずいるんです。必ずいます。ご存知ですか?それはですね、昔はすごく司法試験難しかったんです。私たちの頃は、67人に一人しか合格しない、世界で一番難しい試験とされていたんですね。そうしますと、しかも裁判官になるような人は早く合格している人ですからですね、もう憲法を舐めるように勉強している牛乳瓶の底のメガネみたいなのかけた裁判官がいっぱいいるんですよ(会場爆笑)。お勉強中みたいな。で、もう、こう、視野がこう狭窄になってしまって、もう憲法は正しいと信じてる。だいたい弁護士とか裁判所とか検察官とか特に、弁護士会ってとても左翼的な集団なんですね。なぜかというと憲法教、まぁ憲法が正しい、今の憲法が正しいと信じている憲法教という新興宗教(会場爆笑)がはびこっているんですねぇ
 ですからその牛乳瓶のメガネみたいなのをかけたですね裁判官がですね、やっぱりおかしな判決をかくので、六箇所の裁判所にわざわざ分かれてえーまぁ裁判を起こしたんです。でその原告たちのまぁ邪悪な野望がですね、福島、いや、福岡地方裁判所と大阪の高裁で実ってですね、総理の靖国参拝は違憲であると。憲法20条3項に違反する違憲であるという判決をかく裁判官がいたんです。やっぱり牛乳瓶のメガネみたいなメガネかけていましたよ。底みたいなメガネ。(不明瞭)で見ましたけど。でそのあのぉ裁判の話と、もう一つ私がやっていたのが南京大虐殺のま象徴である100人斬りっていうのがあるんですね。あの、おーま、あのぉ大隊副官と歩兵補の小隊長っていうね、二人の日本陸軍の将校(原発言ママ)がぁ日中戦争のさなかにえーあの、二週間くらいでですねどちらが先に100人斬れるかっていう競争をして、105対106のレコードを作って、そしてそれをもう一回やったというそういうですね100人斬りという南京大虐殺の象徴みたいな事件があるんですね。でこれが全くの作り話で、嘘の話だったんですけど、当時、東京日日新聞、現在の毎日新聞ですけれども、東京日日新聞が戦意高揚の、ね、戦意高揚の記事として二人の写真を、おーあのぉ写真を新聞に載せて、その報道をしたんです。嘘の報道をしたんですね。ところが、その写真入りの新聞記事がぁ唯一の証拠としてその二人の将校はですねえー、あの戦後の南京軍事法廷で、処刑をうかないで(原発言ママ)処刑をされるんです。もうたった三時間の一人の証人もなく、唯一新聞記事を証拠に二人の将校は、あ、まぁ、銃殺刑に処せられるのですけれども、その二人の将校がですねあのぉ獄中ですごく立派な遺書だとか獄中記を書いて、いてですね、自分たちの死で、自分たちは無実だけれども、自分たちの死で日中戦争8年のその、あのぉ恨みが消えれば本望ですって言ってですねえー、日本万歳、中国万歳、天皇陛下万歳って書いた立派な立派な遺書を残して処刑をされるんです。で当時はみなさんがご承知の通り、BC級戦犯1000人くらいがですね世界中で処刑をされて、中には全く証拠がないとかですね、全く人違いとか、もう全然不当な裁判で処刑されたんだけど、皆戦争に負けたんだからしょうがないっていう風に諦めていました。ところが昭和47年になってですね、朝日新聞が「中国の旅」というのを連載して、本田勝一なる人が、この100人斬りを写真をつけてですねえーまあ朝日新聞に載せて、えーまあ残虐な日本兵の象徴として新聞記事にしたんですね。でそれが原因となっての中国の抗日記念館は、今でもそうですけど二人の将校の写真が飾ってあって、この人たちがあぁまぁ100人斬りをした残虐な日本軍のまあ代表だってな形で展示をし、中国の教科書でも教え、なんと今でも日本で教えられてるんですね。えーところがそれが全くの嘘だということでですね論争も帯びたりしてえーしたんですけれども、あのぉおーなかなかそれがぁ浸透してないということがありまして、私は二人の将校の、遺族の代理人としてえー東京地裁に朝日新聞とそれから毎日新聞は東京日日新聞の今の毎日新聞ですね、本田勝一と柏書房を相手に裁判を起こして遺族の名誉既存を認めろということで裁判を起こしたんです。なぜなら裁判所というところは生きている人の人権を守るところですけれども、死んだ人、亡くなった方の名誉だとかですね、それからましてや国の名誉を守るところではないんです。ですからその当時自分は弁護士だったので遺族の名誉棄損ということでま裁判を、ま、起こしていたわけですね。
 そういう自分のやってる裁判についてえーその平成17年の郵政解散の約半月くらい前に、自民党のんーあのー国会議員の議連の前でお話をしました。そこにえー安倍元総理がいらっしゃったわけです。それで郵政解散になってそれで全ての全てのね青表をだしたところにみなさんまた懐かしい言葉ですけど「刺客」を送るということになったんですね。それであの平成17年の8月15日にちょうど私はこの靖国神社にいたんです。何をしていたかというと大東亜戦争終戦60年目の8月15日に小泉総理が靖国参拝するかというテーマで取材をしておりました。そしたら結局小泉さんは来なかったんですけれども、そこにあのーおー安倍先生からあーあのぉお呼びがかかって自民党本部に行きましたら、あーですねあのぉ「確かあなたは福井生まれだったよね」と言われましてね、私は福井では生まれてますけれども4歳までしかいなかったんですって言ったら「イヤイヤもう生まれているだけで上等だ」と。
〔中略〕
 「とにかくもうあのぉ比例でね当選できるようにしておくので、あなただったら三年経てば絶対小選挙区で勝てるように育っているからとにかく出てよ」というそうゆうまあとてもあの気楽なお誘いだったんです。で私はすごく迷いますよねいきなりそんなこと言われて”(録音終了)

◆稲田防衛相の珍妙な立憲主義への誤解と無理解
 いかがだろうか。
 稲田朋美に言わせると、「憲法を舐めるように勉強している牛乳瓶の底のメガネみたいなのかけた裁判官がいっぱいいる」ことは、揶揄の対象になるらしい。また、「今の憲法が正しいと信じている」ことは「憲法教という新興宗教」ということになるらしい。そして、会場で発生した笑いの渦が証明するように、稲田にとっても、そのスピーチを聞く生長の家原理主義者集団にとっても、「今の憲法が正しいと信じている」「憲法教という新興宗教」は、嘲笑の対象であるらしい。
 稲田は生粋の改憲派だ。昭和憲法の正当性と正統性を疑う立場にいる。その点は自由だろう。憲法といえども(いや、憲法だからこそ)常に、批判的に検討されるべきであるし、その改正を訴えることも、当人たちの思想信条の自由の範疇に属することだ。ましてや当時の稲田は陣笠議員。閣僚でもない政治家が「憲法なんか変えちまえ」と言い放つことは、一定の範囲内で自由ではある。
 しかし、裁判官をはじめとする法曹家が憲法を学習し憲法の枠内で判断することを、「憲法を舐めるように勉強している牛乳瓶の底のメガネみたいなのかけた裁判官」と嘲笑することは、何人であっても許されないことだ。いかに自分が昭和憲法を否定しようとて、法曹家が現状の憲法の枠の範囲で判断を下すのは当然ではないか。それを否定するのならば、稲田が主張する「憲法改正」の後に生まれる「新しい憲法」を、誰が守るというのか。
 この発言からわかるように、稲田は、完全に立憲主義のコンセプトを理解していない。
〔中略〕
 稲田が陣笠議員時代から防衛大臣の要職に就任した現在に至るまで掲げ続けるこの珍妙な立憲主義への誤解と無理解は、やはり断固として糾弾されて然るべきものだ。そして、この立憲主義を愚弄し近代的法治主義を完全に否定する稚拙なロジックを掲げる人々が、言論界や政界に一定の影響力を及ぼしているのであれば、その人脈と思想の系譜は徹底的な批判的検証の対象となるべきものだろう。
 この連載が立証してきた通り、稲田防衛大臣の憲法無視答弁と、朝日新聞がスクープした、国有地を破格の値段で購入した塚本幼稚園は決して無関係ではない(参照:「学校法人に大阪の国有地売却 価格非公表、近隣の1割か」朝日新聞)。彼女とあの幼稚園の存在こそが、この連載が追いかける「生長の家原理主義者集団」のネットワークの地表に現れた一角に他ならない。この連載は、引き続き彼らの動向を観察していく。ご期待願いたい。

<文/菅野完(Twitter ID:@noiehoie)>

※菅野完氏の連載、「草の根保守の蠢動」が待望の書籍化。連載時原稿に加筆し、『日本会議の研究』として扶桑社新書より発売中。また、週刊SPA!にて巻頭コラム「なんでこんなにアホなのか?」好評連載中”

是非全文を読まれたい。実にひどいものだ。
正直、この程度だろうとは予想はしていたものの、
予想以上に劣悪な内容だったため唖然とする他ない。
(本当は唖然としている場合ではなく、正確に記録し反論し公職から追放しなければならない)

こういう演説を平気でする人間が国会議員で、しかも大臣にすらなれるという現状に、
日本社会の深刻な劣化と知的衰退を深く深く感じざるを得ない。
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