アーバンライフの愉しみ

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松田浩著「NHK~危機に立つ公共放送」

2016年10月15日 | 読書三昧
今、なぜNHKなのか。
筆者は言う。政府のトップ人事支配によってNHKの独立性が脅かされ、政府の広報・宣伝機関へと変質しつつあるからだ。
 

特に現政権が、会長の選任や経営方針を決める「経営委員会」を乗っ取るため、首相に極めて近い人を組織的に送り込み、意中の人を会長の座に据えるという露骨な人事介入がなされた結果、公共放送としてのNHKの自主性や報道の中立性が著しく損なわれているという。
 
NHKは本来、視聴料を半ば強制的に収めさせられている国民のものなのだが、例えば、英国のBBCに比べそうした視聴者主権を発揮できる場がなく、時の政権の介入を許してしまうという弱点を持っている。
 
この6月には、従来、経営委員長だった浜田氏に代わって、首相に極めて近いとされるJR九州の石原相談役が経営委員長に選任され、来年1月に任期を迎える「籾井会長」の再任問題にも取り組むという。果たしてどのような結末になるのか注視していきたい。

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