電脳筆写『 心超臨界 』

天才とは忍耐するためのより卓越した才能に他ならない
( ルクレール・ビュフォン )

新渡戸フェローシップが、昨年で終わってしまった――北岡伸一

2024-05-13 | 04-歴史・文化・社会
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今日、奨学金はいろいろあるが、詳細な研究計画をもとに、客観的な基準で選抜が行われるものがほとんどだ。それももちろん大事だが、見どころのある若者を選んで、好きなことをして来い、というようなおおらかなものは少なくなった。それはちょっと残念なことのように思う。


新渡戸フェローシップ――北岡伸一・東京大学教授
(「あすへの話題」09.09.17日経新聞(夕刊))

1976年から続いていた国際文化会館の社会科学国際フェローシップ、通称、新渡戸フェローシップが、昨年で終わってしまった。残念なことである。

これは、社会科学の分野の若手大学講師・助教授クラスで、まだ本格的な留学をしたことない人を中心に、2年間留学させてくれるものだった。ドル建てだったので、当初はかなりの金額だったし、円高になっても、2年間というのは魅力だった。私は81年から2年間、お世話になった。

新渡戸フェローシップの中心は、松本重治先生だった。新しいフェローを集めた会合で、先生が、「おはよう、は英語で何と言いますか」と尋ねられた。「グッド・モーニング」ではないでしょうか。と誰かが恐る恐る答えた。「そうですね、ではおはようございます、は何と言いますか」と言われて、みんな困ってしまった。正解は、「グッド・モーニング、ミスター・○○」である。

また、外国では図書館と自宅を往復するだけでなく、よい友人を作りなさいとか新渡戸稲造先生に、「センス・オブ・プロモーション」の重要性を教わったとか、そういう話も聞かされた。要するに、専門の枠に閉じこもるのではなく、社交の精神を重視して、広く外国を学び、溶け込んできてほしいということであった。そこに、新渡戸の個性が明確に刻み込まれていた。

今日、奨学金はいろいろあるが、詳細な研究計画をもとに、客観的な基準で選抜が行われるものがほとんどだ。それももちろん大事だが、見どころのある若者を選んで、好きなことをして来い、というようなおおらかなものは少なくなった。それはちょっと残念なことのように思う。
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