千恵子@詠む...................

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「誰もボクを見ていない なぜ17歳の少年は,祖父母を殺害したのか」 山寺香 ポプラ社

2017年07月29日 | 

「誰もボクを見ていない なぜ17歳の少年は,祖父母を殺害したのか」  山寺香  ポプラ社

国選弁護人をしていた松山馨弁護士フエイスブックで知った、毎日新聞記者のルポルタージュ。

殺人というのは大罪だが、少年は被害者の17年間、ずっと辛い日々を続けていた「居所不明児」

「誰かに助けてもらいたいと思ったことはなかった。毎日をどう生きていくか、目の前のことだけ考えるので精一杯だった。自分が母と妹の生活を何とかしなければと必死だった」

恐ろしいことが、たくさん書いてある。一番に怖かったのは、母親が「しつけ」の名目で少年に、妹をトイレに閉じ込めたり蹴りをいれさせる。幼児が泣くと少年をとがめ(るふりをして)、幼児を抱き寄せるというのだ。優しい少年は誰にも言えない罪悪感を抱えこむ。マインドコントロールする鬼母。共依存の縛り。

少年や著者の思いは、子どもが虐待されないようになること。そのためにどうしたらよいかの模索が書いてある。

第1章 幼少期
第2章 祖父母殺害まで
第3章 祖父母殺害から逮捕まで
第4章 裁判
第5章 少年の手記
第6章 裁判後
第7章 事件が映し出したもの
第8章 貧困・虐待と少年犯罪

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