俺もお前も人生の敗北者

とりあえず否定から入るネガティブ思考で常にB級嗜好なATOPのブログ

無意味

2007-08-16 01:25:30 | ATOP
 たいてい私の携帯が鳴るときは良くないことを告げる電話である。今考えれば電話があったとき寝起きで良かったと思う。連絡があって「そうか…」と淡々と返事していた。でも時間が経てば経つほど、気分は重くなる一方だった。

 この国が危機感を感じない原因の一つは「死」というものが遠い存在だからだと私は考えている。軍隊を持たないことに加え、少子高齢化の社会バランスにあっては、「死」というものが遠い存在となっている。私だって同じこと。「死」というものは限りなく遠いものと思っている…思っていると言うよりは無意識に認識していると言った方がいいかもしれない。

 今日は1日何も手が着かなかった。食事も食べているうちに、食欲を失った。気が重い。わかっている、私が何を思おうともう終わってしまっていることだって。まだ私は傷が浅いほうだと思う。あいつは大丈夫なんだろか…。

 こういうことを書くことはいけないと思わないし、自由だとは思うので書き始めた。ただ喪に服す前に反省を述べておきたいと思う。秋頃だったか、年明け前だったか2人で小一時間話したことがあった。彼は自分自身で持てないぐらいの悩みを抱えていた。部のこと、勉強のこと、同期のこと、お金のこと、親のこと、自分自身のこと。

 私は色々と答えた。今思えばもっと具体的なことを突っ込んで言ってあげれば良かったと思う。話し終わったあとに彼が「気持ち楽になったわ、ありがとう」と言って、いつものように上手く笑えないような笑顔で笑っていたのを今でも覚えている。「お互い暇になったら、今度飲みに行こうぜ」って言って別れた。その後私も忙しかったことに加え、彼も微妙な時期を過ごしていたので結局飲みに行くことはなかった。反省である…。

 おそらく…きっと私にできることはいくらでもあったんだと思う。少なくとも私は彼が何を考えていたか知っていたから…ましてや、第3者だもんなぁ、私は…。

 ただ「死」というものが遠い存在になってしまっている環境で、「死」を近くに感じたとしても言えることが一つある。無意味。虚しくなるだけ。どういう気持ちで死の淵にいたったなんか、私には本質的なところで理解なんてできない。誰にだって理解なんかできない。そうしたのは誰でもなく、本人だから…。

 非情かもしれない。少なくとも死して完了してしまった世界よりも、今も尚抗い続け砕けそうになりながらも生きて存続している世界を大事にしたいと私は思う。だから、ごめんな。俺はなんもできなかったし、今後もできそうにねぇ。それぐらいしか言えないよ、俺には。あばよ、see U again next life.