10月3日 初めての音出し
ギターの音出しに出掛けるにあたり、一番不安なのはやっぱり音の問題。まあ腕前の方が遙かに大問題ではあるのだけど、こっちは今更じたばたしても始まらんし。
音の問題とはどういう事かと言えば、ぬたりが披露宴で弾くべく購入した「マーチンOM-28V」はマイクを内蔵していない普通のアコースティックギター。だから生音をマイクで拾うしか大きな会場で音を鳴らす方法がない。
歌声はマイクで普通に拾える筈だが、ギターの音に関しては全くの未知数。現に昔、職場の人の結婚式で弾き語りをした人のギターが全然聞こえなかったという経験もある。
なので、そんな最悪の事態を考え、サイレントギターと、ほぼ死んでいたマーシャルの10Aアンプも車に積み込む。これなら容易に音が出る。
10Aアンプというちっちゃなアンプで間に合うかどうかの疑問はあれども、ま、これは万が一の用心だし、基本的には使うつもりはない。アコースティックギターに歪みが売りのマーシャル繋いで出す音は、とてもとても多くの人に聞かせられるレベルの音ではないしね。だから、アンプとサイレントは会場に持ち込まず、車に置いておくことにした。必要になったら取りに来ればいい。
・・・会場となるホテルにはタワーパーキングしか無いってのは何の冗談だ?
これでは咄嗟に荷物を取りに来ることが出来ない。やむなく係員に「タワーは嫌だから普通の駐車場を教えれ」と伝える。
で、教えてもらった駐車場がまた遠かった。万が一取りに来るにしてもきついなあ、これ。
ホテルに入り余興仲間にご挨拶。まあほとんどの方は過去に会った事があるから気は楽。
で、言ってしまえば、今回ぬたりは彼らの音出しにまんま乗っかっている形。まあ、音出しだけでなくて余興そのものがぬたりは彼らの前座に過ぎんけれども。バンドやってる方はいるし、ゴスペルかじって実際にステージこなす方とかもいるんだもんな。出来得ることならぬたりだって自席で彼らの余興をのんびり見ていたかったよ。でもまあ、ぬたり→彼らの順番にしてくれたのは新郎新婦に深く感謝したい。彼らの歌聴いた後ではぬたりの弾き語りなど良くて雑音、悪くて騒音おばさん(さっさと引越し!しばくぞ!)だわ。
閑話休題。
兎にも角にも、会場にてOM-28Vをケースから引っ張り出す。顔の前とギター前にマイクをセットし、音出し開始。結構な緊張の中(この時が人前で弾いた初めてだからね)だが、聴覚はまともに機能していたようで、例の疑念がふつふつ湧いてきた。会場中心にて聞いていた余興仲間がやっぱり一言。
「うん、ギター全っ然聞こえないよ」
マヂデスカー!!\(T◇T)/
色々マイクをいじってみたけれども出ないもんは出ない。会場のシステムはマイクごとの出力調整は不可という状況でもあった。
要はアンプ通さなきゃ二進も三進もいかないということなのですよ。
結局、遠く離れた車にアンプとサイレントギターを取りに駆け出すぬたりがおりましたとさ。
この瞬間に、このためにわざわざ買った、ぬたりが1ヶ月飲まず食わずで働いても買えない程度の購入価格の、マーチンOM-28Vが当日使えないという事態が確定。
しかもアンプに繋げるとなると、手持ちの機材ではサイレントか竹ギター(どちらもヤマハ製)しか選択肢が無くなるということ。
でだ。ぬたりはマーチンでやるつもりで最近はひたすらマーチンで練習していた。
マーチンのOMタイプはネックが非常に幅広である。一方ヤマハは女性ユーザーも念頭に入れた設計のため、ネックがとても細い。
・・・簡単に言えば左手の感覚がまるっきり変わると言うこと。今までの練習が、まるっきり無駄、とまでは言わないが、かなりの練習のやり直しになることには違いない。
まだ問題はもう1つある。アンプもこのままじゃまずい。アコースティックギターに合ったアンプを入手せねばならん。そちらはその日のうちにギターのセンセにヘルプのメール。アコースティックギター用のアンプを相当に格安で紹介してもらう。
確かにエレキギターをやらないぬたりがマーシャル持ってても意味ないし、アンプはずっと課題だったから、いつかは買わなきゃいけないものではあったんだろうけどもね。
・・・なんもこのタイミングで来なくてもなあ。
翌週にはアンプも到着。音のバランス等は当日のリハでやらなきゃいけないこととなるのだけれども、やはりこの状況は不安。それにギターはアンプ、歌は会場のマイク、では調整が難しい。当日になって「歌しか聞こえない」という事態は出来れば避けたい。さらには音出しにて、会場のマイクシステムはそれほど複雑な事態には対応できない(まあライブ会場じゃないんだから当たり前)ことも学んだ。
これらの解決策は簡単。自分でマイク持ち込んでアンプに繋げればよい。それにこれをすると、万が一2次会でもやらなきゃいけなくなった時にも対応が可能となる(当然ながら2次会のお声はかかりませんでしたよ)。
というわけで、ヘッドセットマイクを購入。これなら手元も見られるし、何より小さくて持ち運びに便利。その他ギターの換えの電池、予備のシールドケーブル、電源タップ等々、考えられうるあらゆる事態を想定して準備を進めていった。
続いて10月15日。
披露宴前最後のギター教室。アンプを持ち込み、音のバランスをセンセに見てもらう。
弾けばわかるが、竹ギターは硬い独特の音がする。サイレントは胴体がないのでこちらも音は硬い。だけれども「秋桜」というのはあまり硬い音は合わない。自分でもアンプをあれこれいじってみたがうまくはいかなかったんだけども、この辺りは流石にプロ。あれこれいじっている間に満足できる音になってしまった。
この日のレッスンでは、センセよりオリジナルキーから半音、もしくは1音下げて歌うようにも通告された。長年のファンの悲しい性で、オリジナルキー以外は気持ち悪いんで、懸命にオリジナルでやっていたんだけれども、練習時ですら若干の高音の頼りなさがあり、緊張して喉が絞まる本番ではまず出ない。とのご指摘。
これに関しては、歌いやすさ(1音下げが一番喉が楽だった)と気持ち悪さ(オリジナルじゃなきゃ嫌)の妥協点として、半音下げを決断する。まあ、これにより歌の練習し直しが決定したわけでな。あと1週間なのに・・・。
ただ、いくつか気持ちが楽になるアドバイスももらって、「完コピはやめて、いっそ右手の動きを出来るだけ簡略化しちゃった方が、ああいう場では歌が前に出て好印象」「喉を開くような意識を持つこと」「どーせ誰も聞いてない」等々と、割とこの日のレッスンで気が楽にはなったのね。
ギター教室通っていて良かったなあ(通っていなければ、そもそも余興でやれとか言われることもなかったのでは・・・?)
そしてぬたりは当日を迎えることになる。
明日に続く
ギターの音出しに出掛けるにあたり、一番不安なのはやっぱり音の問題。まあ腕前の方が遙かに大問題ではあるのだけど、こっちは今更じたばたしても始まらんし。
音の問題とはどういう事かと言えば、ぬたりが披露宴で弾くべく購入した「マーチンOM-28V」はマイクを内蔵していない普通のアコースティックギター。だから生音をマイクで拾うしか大きな会場で音を鳴らす方法がない。
歌声はマイクで普通に拾える筈だが、ギターの音に関しては全くの未知数。現に昔、職場の人の結婚式で弾き語りをした人のギターが全然聞こえなかったという経験もある。
なので、そんな最悪の事態を考え、サイレントギターと、ほぼ死んでいたマーシャルの10Aアンプも車に積み込む。これなら容易に音が出る。
10Aアンプというちっちゃなアンプで間に合うかどうかの疑問はあれども、ま、これは万が一の用心だし、基本的には使うつもりはない。アコースティックギターに歪みが売りのマーシャル繋いで出す音は、とてもとても多くの人に聞かせられるレベルの音ではないしね。だから、アンプとサイレントは会場に持ち込まず、車に置いておくことにした。必要になったら取りに来ればいい。
・・・会場となるホテルにはタワーパーキングしか無いってのは何の冗談だ?
これでは咄嗟に荷物を取りに来ることが出来ない。やむなく係員に「タワーは嫌だから普通の駐車場を教えれ」と伝える。
で、教えてもらった駐車場がまた遠かった。万が一取りに来るにしてもきついなあ、これ。
ホテルに入り余興仲間にご挨拶。まあほとんどの方は過去に会った事があるから気は楽。
で、言ってしまえば、今回ぬたりは彼らの音出しにまんま乗っかっている形。まあ、音出しだけでなくて余興そのものがぬたりは彼らの前座に過ぎんけれども。バンドやってる方はいるし、ゴスペルかじって実際にステージこなす方とかもいるんだもんな。出来得ることならぬたりだって自席で彼らの余興をのんびり見ていたかったよ。でもまあ、ぬたり→彼らの順番にしてくれたのは新郎新婦に深く感謝したい。彼らの歌聴いた後ではぬたりの弾き語りなど良くて雑音、悪くて騒音おばさん(さっさと引越し!しばくぞ!)だわ。
閑話休題。
兎にも角にも、会場にてOM-28Vをケースから引っ張り出す。顔の前とギター前にマイクをセットし、音出し開始。結構な緊張の中(この時が人前で弾いた初めてだからね)だが、聴覚はまともに機能していたようで、例の疑念がふつふつ湧いてきた。会場中心にて聞いていた余興仲間がやっぱり一言。
「うん、ギター全っ然聞こえないよ」
マヂデスカー!!\(T◇T)/
色々マイクをいじってみたけれども出ないもんは出ない。会場のシステムはマイクごとの出力調整は不可という状況でもあった。
要はアンプ通さなきゃ二進も三進もいかないということなのですよ。
結局、遠く離れた車にアンプとサイレントギターを取りに駆け出すぬたりがおりましたとさ。
この瞬間に、このためにわざわざ買った、ぬたりが1ヶ月飲まず食わずで働いても買えない程度の購入価格の、マーチンOM-28Vが当日使えないという事態が確定。
しかもアンプに繋げるとなると、手持ちの機材ではサイレントか竹ギター(どちらもヤマハ製)しか選択肢が無くなるということ。
でだ。ぬたりはマーチンでやるつもりで最近はひたすらマーチンで練習していた。
マーチンのOMタイプはネックが非常に幅広である。一方ヤマハは女性ユーザーも念頭に入れた設計のため、ネックがとても細い。
・・・簡単に言えば左手の感覚がまるっきり変わると言うこと。今までの練習が、まるっきり無駄、とまでは言わないが、かなりの練習のやり直しになることには違いない。
まだ問題はもう1つある。アンプもこのままじゃまずい。アコースティックギターに合ったアンプを入手せねばならん。そちらはその日のうちにギターのセンセにヘルプのメール。アコースティックギター用のアンプを相当に格安で紹介してもらう。
確かにエレキギターをやらないぬたりがマーシャル持ってても意味ないし、アンプはずっと課題だったから、いつかは買わなきゃいけないものではあったんだろうけどもね。
・・・なんもこのタイミングで来なくてもなあ。
翌週にはアンプも到着。音のバランス等は当日のリハでやらなきゃいけないこととなるのだけれども、やはりこの状況は不安。それにギターはアンプ、歌は会場のマイク、では調整が難しい。当日になって「歌しか聞こえない」という事態は出来れば避けたい。さらには音出しにて、会場のマイクシステムはそれほど複雑な事態には対応できない(まあライブ会場じゃないんだから当たり前)ことも学んだ。
これらの解決策は簡単。自分でマイク持ち込んでアンプに繋げればよい。それにこれをすると、万が一2次会でもやらなきゃいけなくなった時にも対応が可能となる(当然ながら2次会のお声はかかりませんでしたよ)。
というわけで、ヘッドセットマイクを購入。これなら手元も見られるし、何より小さくて持ち運びに便利。その他ギターの換えの電池、予備のシールドケーブル、電源タップ等々、考えられうるあらゆる事態を想定して準備を進めていった。
続いて10月15日。
披露宴前最後のギター教室。アンプを持ち込み、音のバランスをセンセに見てもらう。
弾けばわかるが、竹ギターは硬い独特の音がする。サイレントは胴体がないのでこちらも音は硬い。だけれども「秋桜」というのはあまり硬い音は合わない。自分でもアンプをあれこれいじってみたがうまくはいかなかったんだけども、この辺りは流石にプロ。あれこれいじっている間に満足できる音になってしまった。
この日のレッスンでは、センセよりオリジナルキーから半音、もしくは1音下げて歌うようにも通告された。長年のファンの悲しい性で、オリジナルキー以外は気持ち悪いんで、懸命にオリジナルでやっていたんだけれども、練習時ですら若干の高音の頼りなさがあり、緊張して喉が絞まる本番ではまず出ない。とのご指摘。
これに関しては、歌いやすさ(1音下げが一番喉が楽だった)と気持ち悪さ(オリジナルじゃなきゃ嫌)の妥協点として、半音下げを決断する。まあ、これにより歌の練習し直しが決定したわけでな。あと1週間なのに・・・。
ただ、いくつか気持ちが楽になるアドバイスももらって、「完コピはやめて、いっそ右手の動きを出来るだけ簡略化しちゃった方が、ああいう場では歌が前に出て好印象」「喉を開くような意識を持つこと」「どーせ誰も聞いてない」等々と、割とこの日のレッスンで気が楽にはなったのね。
ギター教室通っていて良かったなあ(通っていなければ、そもそも余興でやれとか言われることもなかったのでは・・・?)
そしてぬたりは当日を迎えることになる。
明日に続く
いつも撮影という余興しかやんないわけですが
まあ確かに友人どもの余興とかすっごい大変なんだろうなぁw裏方で見てるとよく分かります。
結構練ってますしね。
ところで、式後に必ず新婦の両親が、わたしの事を気にかけてくださるってのは、よっぽど目立つ撮影パフォーマンスをぶちかましてんのですかね?
「ギターの音聴こえないよ」
言いました
ごめんね
でも マイクごとの出力があれば。。。
ステキなマーチンの音色聴けたのにね。
今度 じっくりマーチンの音色聴かせて下さいな♪
「22才の別れ」
でね
いまどきはライブハウスでも、ライン運用が前提っぽいので(雅なる平和都市なんかはその傾向が強い)、この際マーチンにプリアンプつけちゃったら? 3万円ぐらいでよいのありますよ?
いやー楽しい。他人の音楽関係の苦労話はホントに楽しい(←根性悪)。次の更新も楽しみにしてますぜ。
そもそも道具一式を部屋に置いてきちゃってたじゃないですか!会場にはギターじゃなくムンクさんしか持ってこなかったじゃないですか!
敵前逃亡ですよ!銃殺刑ですよ?
「逃げる奴はぬたりだ。逃げない奴は訓練されたぬたりだ。」
ハートマン軍曹に罵られるといいと思う。
その台詞はハートマン軍曹ではなく当初ハートマン軍曹役だったけど結局ヘリコ操縦士役になった人のです、はい。
まああれですわ、「白いぬたりでも黒いぬたりでもギターを弾くぬたりは良いぬたりだ」ということで。
はい、存じておりますよ。
「よくぬたりは弾き語りができるな?」
「簡単さ、動きが鈍いからな」
の人ですよね(意味わからん)。
ハートマン軍曹のセリフとして書いたわけではないのですが、書き方が悪くてゴメンナサイ…
こちらこそ早とちり大変失礼いたしました。
それにしてもムンクさんと同伴出勤とは侮るまじぬたり氏、ですね。
で、先ほど写真は届けてきたんですが、プロですら立ち入っていない親族控え室の写真まであるのは何故だ?と突っ込まれましたが。
図々しいのが僕の撮影パフォーマンス(やめんかアホンダラ)
・・・いや、「22才の別れ」をどこかでやるという意味ではなくて!
ぬたりはスリーフィンガーが出来ない不器用な子なの。ストロークならまだ何とかなるかも知れんが。
なんかもう、まさかと思う方向に全部話が転がっていくのが逆に笑えましたがね。
なお、マーチンその他のプリアンプ搭載については、既にギターのセンセより、「ほらあ、だから言ったじゃん。いっそつけちゃおうよ~。あ、新しくエレアコ買わない? テイラーとかなら安く口利くよ~」と囁かれております。
やめてー、ホントにやめてー。お金がないのー。